第55話 おあなた

080-XXXX-XXXX日曜の朝から固定電話に着信表示される


「どちらさまですか…」

「おあなたさまは、只今、おあなにおられますか」

理不尽な頑張りを電話アポ要求されている人に理不尽積み上げ方式で激高をぶつける


「そもそも、日曜の朝から何考えてるの、あなたどういう神経してるの」

「おあなたさまの逆鱗に触れ、おわたしはどおしてよろしいのか」

ブチッ切りする


壁時計はもう13:20を指している。もう、こんな時間だったのかぁ。少し後悔


080-XXXX-XXXX


「だから、しつこいなーー」

「もしもし、もしもしーー」

連続ブチ切りする


その後、その2回目の電話は2年前にフラれた憧れの彼からの久しぶりの電話だったのを知る



数日後、

080-XXXX-XXXX。

彼とはもう会えないと激高している私におあなた様は優しく話しかける

「おあなたさまに、一度お会いしお説明したいのですが…」

「いいわよ おあなたなら」

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