第37夜・白の国の情勢

「何あれ!ウザい!ちょっと身分が高いからって!!温厚だって言ったのに!!

そりゃあ噂を鵜呑みにしていたわたくしも悪いと思うけれど!」

神楽は国王の態度に憤慨している。噂と違うと言うことで怒っているのか、珍しく大声を出している。

「そんなカッカすんなよ、カグラ。落ち着こう。そんでクエストをどうにかしよう?」

オールはそんな神楽を宥めようと努めた。

「カグラ。あんま身分の話をここで大声でするな。国の兵士が色んなトコをうろついてる。」

リヒトは冷静に神楽を宥ようと試みた。

「何が言いたいのよ。」

「この国に来た事のあるお前なら解るだろ?昔はこんなに警備が強化されていなかった。何かあれば国王の元へ召喚だ。酷けりゃ奴隷にされるぞ。」

「はぁ!?何で知ってるワケ…!?」


「それは……」

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