第30夜・新たなスタート

「「日ノ本帝国ひのもとのていこく」」


カグラとルキの声が重なる。


日ノ本帝国ひのもとのていこくには、天皇てんのうがいたんだって。

騎士団と武士団は日ノ本帝国ひのもとのていこくの模型みたいなモノだから…

元団長が生き続ける限り、現団長の補佐ができてしまうんだよ。それで…」


「ずっと元オヤカタサマといるのは酷だろうって。」


どういう意味かわからず、神楽は首を傾げた。


「旅に出ておいでって話。神楽の代わりは、僕や哉汰かなたで頑張れるから。少しの間、どうかなって…。

いや、神楽が嫌ならここに残ればいいよ?

快く引き入れてくれる武士団や騎士団もそうそうないだろうし…」


「いや?オレ達なら別にいーぜ?」


オールがきょとんとして言った。しかもリヒトを巻き込んで。


「『オレ』!?俺も入るのかよ!?」


絶叫するリヒト。そして唖然とするルキとカグラ。


「ほら、カグラには話したっけな。騎士団を作るって言ってただろ?」


「それにしても急すぎるんじゃなくって!?団員も二人。わたくしが入っても三人…。」


「いや、俺「大丈夫!そのうち集めてやるよ!」


リヒトの言葉を遮って、オールはカグラに手を差し出した。


「…なら………。遠慮なく、入れさせてもらうわね…!」



「シシシ、キャンベル騎士団、ここに結成!!!」





【八剱騎士団編・完】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る