メタ
「山田太郎という名前の犯人は存在しない。これはミステリーにおける定石にも近い。
あからさまに無個性な名前が犯人である場合というのは、まずありえない。これはなぜかというと、まず第一に読者への興味を引きづらく、また印象も薄い。「山田太郎? そんなやつもいたな」と思って最初の登場人物紹介ページを見返す読者も多いだろう。
そして第二に、名前というものは基本的には作者が創作しているものだ。つまりミステリーにおける犯人というのはだいたいが物語のキーパーソンになる。そんなヤツの名前を考える時に、「この物語の真犯人の名前は山田太郎にしよう!」と思いつく阿呆がいるはずがない。
それから、これは後付け、つまり言ってしまえばおまけなのだが第三の理由。配慮、である。これはつまりどういうことかというと、仮にミステリーでは無いが、ルパンの名前が佐藤シゲルさんだったとしよう。そうなると、同姓同名の佐藤シゲルさんは熱い風評被害を受けることになるだろう。
以上のことから、私は犯人ではない」
※ ※ ※ ※ ※
【解説】
翌日犯人にあっけなく殺されるタイプ。
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