第10話 閲覧注意
今回のお話は読んだ後に何かが起きても責任は負えませんので、自己責任で読んで頂けると幸いです。
これは3年前、僕が体験した話です。
ある日ネットを見ていると閲覧注意の警告が書かれた掲示板がありました
詳しく読んでみるとそれは記載者が体験したという怖い話で
「読んだ人の8割がその後に怖い体験をする」というのです
正直全く信用していなかった僕は
(そう書けば閲覧数が増えると思ってるんだろうな~) くらいに考えていたのです
元々怖い話が好きな僕もまんまとその誘い文句のような「閲覧注意」や「自己責任で」という言葉に引っ掛かり..
とくに深く考えることもなくその怖い話を読みました。
詳しい詳細までは書くことはできませんが簡単に説明をすると
記載者のAさんは幼い頃に怖い夢を定期的に見ていたそうです
知らない女性が血だらけで枕元に立っている夢。
当時Aさんは幼い心ながらに
次にまたこの夢を見たら死んでしまうのではないか..と何故か思っていたそうです
ですがある日を境にAさんは
その夢を見ることがなくなったといいます
それから19年が経ち…
Aさんはその夢のことをすっかり忘れていたそうなのですが
ある日、自分の奥さんから驚きの言葉を聞いたというのです
「最近、夢で血だらけの女の人が枕元に立って私を見下ろしてるの
この夢を見るのはもう4回目なんだけど…。」
その言葉を聞きAさんは幼い頃の記憶が蘇り
恐怖心から奥さんに対して自分も幼い頃そんな夢を見ていたという話が出来なかったそうです
その後もAさんの奥さんは何度か同じ夢を見て
約半年後に急死したというのです
急死する前日、Aさんの奥さんはAさんに対して
「今日またあの夢をみたら死ぬかもしれない」
という言葉を言い残していたというのです
持病もなく健康に過ごしていた奥さんの突然の死を
Aさんはあの夢のせいだとしか考えられなかったそうです
自分もまたあの夢を見たら死んでしまうんじゃないか?
Aさんは悲しみと恐怖心からこの話を誰にも話さないまま1年が過ぎた時でした
大学生の時に仲良くしていたBさんから連絡があり、久しぶりに仲の良かった4人で飲みに行こうという誘いがあったそうです
Aさんは気分転換も兼ねて会う約束をし、数日後4人で再会。
お酒を飲みながら昔話...
楽しく会話が続く中で酒に酔ったAさんはあの夢の話を仲間にしたと言うのです
「幼い頃に見た怖い夢、それを19年後自分の奥さんが見てそのあと急死してしまった話」
仲間たちは真剣に聞きながらも
「そんな夢は関係ないよ」
「夢のことは深く考えず、ゆっくり前に進もう」
そう声をかけたそうです
そして仲間たちがAさんを慰め、その日は解散
久しぶりに仲間たちに会えたこと、
自分の心にずっと隠していた気持ちを吐き出せたことで多少すっきりしたAさんは気分がよかったそうなのですが
その5日後
Bさんから連絡があり「あの夢を見た」と言われたというのです
その時、Aさんは直感的に
(この話は誰かに話すと聞いた相手はこの夢を見るんだ) と思ったそうです
そして何を考えたのかわかりませんが、Aさんはこの話を掲示板に載せたのです。
案の定その掲示板には同じ夢を見たというコメントが溢れ
そして僕自身も同じ夢を見たのです
僕は2回、この夢を見ました
1回目はただ女性が枕元に立ち僕を見下ろしている夢
そして2回目はその女性が血だらけで枕元に立っている夢でした
今ではまたこの夢を見るんじゃないかという恐怖心があり
正直自己責任であれあの掲示板を見たことを後悔しています
Aさんが言うにはBさんも未だに夢を見続けていて
「いつか夢に出てくる女のせいで死ぬのではないか」という恐怖に怯えているそうです。
みなさんも「自己責任」「閲覧注意」と書かれたものには気を付けてください
そしてあの血だらけの女性が夢に現れないことを願います
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