第7話 真夜中の部屋


これは数か月前の出来事です。


その日私は体調が優れず、

仕事も休みほとんど一日寝たきりの状態でした。


食事も出来ずずっと休んでいたらあっという間に夜の23時。


私は軽くゼリーなどを口にして薬を飲みすぐにまた眠りにつきました。



ですがそのあと急な息苦しさで目が覚めたのです。



時刻は深夜2時。


いつもとは違う空気にすぐに気が付きました


部屋が寒いというか、空気がどんよりしていてなんだか分かりませんがすごく嫌な気持ちになったのです。




(水を飲もう…。)



そう思いキッチンに行き水を飲んだ後

部屋に戻ると何故かさっきよりも異常に寒いのです。


季節は真夏、エアコンもタイマーにしていたのでその時間にはついていませんでした。



ですが明らかにいつもよりも部屋の中が寒いのです。


真冬に外に立たされているかのような寒さに襲われ、何がどうなっているのか理解できず


私の頭の中は恐怖心でいっぱいでした。



さすがにおかしいと思い、すぐに布団の中に入り落ち着いて寝よう..



(寒いのは体調が悪いせいだ..)



そう自分に言い聞かせました。



ですがその時、

どこからか視線を感じたのです。



目を開けて見渡してももちろん

誰もいるはずはありません。


だけど絶対に誰かに見られているような視線を感じていて、気味が悪く嫌な気分でいると


何故だか分からないのですが、

ドア付近がやたら気になってしまったのです。



本能的に"みなきゃ”という感覚でした。



(誰もいるはずがない)




そう思いながらドアに目をやると大きな体の男性が立っていたのです。


私はあまりの恐怖に声を出す事もできず


ただ恐怖心とパニックでおかしくなりそうで

じっと目を閉じ消えてくれるのを待ってました


感覚的に15分ほどでしょうか..


閉じていた目を開けると明らかに男性が私の所へ近づいて来ているのです



真っ暗闇の中、男性が目を閉じたまま立っているのが見えた私は恐怖心でそのまま気を失ってしまいました。



気づいた時には朝になり、男性も消えていたのですが未だにこの事はトラウマです。



何故目を閉じて私の部屋に立っていたのか

本当に何もわかりませんが、

今でも夜中に目が覚めるとその人が立っているんじゃないかと怖くてたまりません。




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