最終話(前編)
※ガールズラブ描写あり
ごきげんよう、セシリア・シークハルトです。卒業式がとうとう近づいて参りました。国王陛下がノエル王太子の謀反に倒れ、ノエル王太子も謀反の咎で兵士たちに殺された。人生何があるか分からないです。そんな事はさておき、私はアーシアに呼ばれた
【アーシア・インジェント】
「お姉様、お話があるのですがよろしいですか?」
【セシリア・シークハルト】
「どうしたの、アーシア?」
【アーシア・インジェント】
「ここでは何ですが、屋上へ参りませんか?」
【セシリア・シークハルト
「いいけど。」
【アーシア・インジェント】
「ありがとうございます。では参りましょう。」
アーシアに促され、私は屋上へ向かった
~聖ロイヤル女学園の屋上~
【セシリア・シークハルト】
「それで話って何?」
【アーシア・インジェント】
「お姉様・・・・」
アーシアは一瞬、黙った後、私に向かって言い放った
【アーシア・インジェント】
「私、ずっと前からセシリアお姉様の事をお慕い申し上げておりました、どうか私と結婚を前提にお付き合いください!」
今、なんつった。結婚を前提にお付き合いください!
【セシリア・シークハルト】
「えっ、ええええええええ!」
私は思わず大声を張り上げた
【セシリア・シークハルト】
「アーシア、まさか、冗談よね。」
【アーシア・インジェント】
「いいえ、本気です!どうか私を妻に迎えてください!」
【セシリア・シークハルト】
「え、えええええええ。」
私の思考回路がオーバーヒートに達した
【セシリア・シークハルト】
「どうしてこうなった。」
私は途方に暮れていると・・・・
【???】
「ちょっとまったーーーーーーー!」
私の背後から複数の声が聞こえた
【シルビア・レイン】
「アーシア、抜け駆けなんて許さないわよ!」
【エリナ・アーカード】
「告白するのはみんな一緒って決めたでしょ!」
【ジュリア・ダグラス】
「油断も隙もないわね。」
シルビアとエリナが来た、なぜか知らぬがジュリアも現れた、貴方、この学園の生徒じゃないでしょ!
【シルビア・レイン】
「セシリア様!」
【セシリア・シークハルト】
「あ、はい。」
【シルビア・レイン】
「私も幼き頃から、セシリア様をお慕い申しました。どうか私と夫婦の契りを結んでください!」
【セシリア・シークハルト】
「えっ!」
【エリナ・アーカード】
「セシリア様!」
【セシリア・シークハルト】
「はい。」
【エリナ・アーカード】
「私もセシリア様を幼少の頃から、お慕いしておりました。どうぞ、私を妻に迎えてください!」
【セシリア・シークハルト】
「はぁ~。」
【ジュリア・ダグラス】
「セシリア!」
【セシリア・シークハルト】
「あ、はい。」
【ジュリア・ダグラス】
「私は貴方の初舞台を見た時から心を奪われました。どうか私を妻に迎えてください!」
【セシリア・シークハルト】
「えええええええ。」
4人の御令嬢から愛の告白、おいおい、どうなってるんだよ!
【シルビア&エリナ&アーシア&ジュリア】
「さあ!」
4人が手を差し伸べた。もうこうなりゃ、ヤケだ!
【セシリア・シークハルト】
「私はみんなのことが大好きよ!」
【シルビア&エリナ&アーシア&ジュリア】
「なんと!」
どうだ、こうすれば私の事を諦めるに違いない!やっていることは最悪だけど・・・・
【セシリア・シークハルト】
「私は一人には絞れないわ!さあ、どうする!」
私は恥も外聞もなく率直に言った
【シルビア・レイン】
「私たち全員と付き合いということですね。」
【セシリア・シークハルト】
「まあ、そうね。」
【エリナ・アーカード】
「そのお言葉に二言はないのですね。」
【セシリア・シークハルト】
「ええ、そうよ!」
【アーシア・インジェント】
「分かりました。」
【セシリア・シークハルト】
「そう、分かってくれた。」
【ジュリア・ダグラス
「是非もありません。」
すると4人が私に近づいてきた
【セシリア・シークハルト】
「あれ、みんな、どうしたの?」
【シルビア&エリナ&アーシア&ジュリア】
「御免!」
すると私の両腕をシルビアとエリナがガッチリと掴み、アーシアは先頭、ジュリアは私の背後につき、もはや逃げられる状況ではなくなった
【セシリア・シークハルト】
「あ、あの、みなさん、ど、どうしたの?」
私は訳が分からず、戸惑っていると、先頭のアーシアが動き出し、残りの3人も動き出した
【セシリア・シークハルト】
「ちょっとまって!どこへ連れていくの!」
抵抗しようにもシルビアとエリナによってガッチリと捕獲された私は、ドナドナされる子牛のような気分だ。そして着いたところは保健室だった。アーシアが開けて、入ったら保健室の先生は不在で、後方にいたジュリアは保健室の鍵を閉めた。そして私は保健室のベッドの上に寝かせられた
【セシリア・シークハルト】
「あの、みなさん。」
【シルビア・レイン】
「セシリア様が申したのですよ。」
【セシリア・シークハルト】
「えっ。」
【エリナ・アーカード】
「私たちと付き合いたいと。」
【セシリア・シークハルト】
「あっ。」
【アーシア・インジェント】
「私たちはお姉様のご意見を尊重しました。」
【セシリア・シークハルト】
「え、いや、その。」
【ジュリア・ダグラス】
「私たちはセシリアの言い分を認めたのよ、今度は私たちの番よ。」
【セシリア・シークハルト】
「何が?」
【アーシア・インジェント】
「大丈夫です、お姉様はしばらく天井の染みでも数えてください。」
私はすぐにこれから起こることを察知した
【セシリア・シークハルト】
「それは殿方が言うセリフ!」
【アーシア・インジェント】
「さあ、お姉様、一緒に参りましょう、私たちの愛の巣へ♡」
すると4人は服を脱ぎだし、全裸になった
【セシリア・シークハルト】
「ちょっとまって、謝るから、お願い!」
【アーシア・インジェント】
「さあ、お姉様も♡」
すると4人全員が私に襲い掛かった
【セシリア・シークハルト】
「ちょっとまって、話せば分かるから!」
【シルビア&エリナ&アーシア&ジュリア】
「さあ、百合の世界へ♡」
【セシリア・シークハルト】
「あ、ああん♡」
そこからの記憶がありませんが、次に起きた時には私たち5人は全裸で横たわっていました。そこから歳月が流れ、結婚式の会場にいた
【神父】
「汝はセシリア嬢を生涯の伴侶とすることを誓いますか?」
【シルビア&エリナ&アーシア&ジュリア】
「誓います!」
私は4人と正式に付き合い、そして同性結婚いたしました。国中はお祭り騒ぎです。何せ、同性婚で多妻婚ともなれば、世間の食い付きは半端ないです
【シークハルト公爵】
「セシリア、お前は自慢の娘だよ。」
【シークハルト公爵夫人
「やれやれ。」
【ダグラス公爵】
「ジュリアをよろしく頼む、セシリア嬢。」
【ダグラス公爵夫人】
「こうなるとは思わなかったわ。」
【インジェント子爵&子爵夫人】
「うう、娘をよろしくお願いいたします!」
各方面からお祝いの言葉をいただきました
【神父】
「セシリア、汝は4人を生涯の伴侶とすることを誓いますか?」
【セシリア・シークハルト】
「誓います。」
私はすっかり同性愛の虜になり、これから4人と仲良く幸せに暮らしたいと思います!
【セシリア・シークハルト】
「こういう終わり方もあるよね。」
こうして転生者による乙女ゲームの幕が下りたのであった
※本編は終了です
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