第7話 大王の娘

ドンッ!!


「あっすいません。」


「こちらこそすいません。」


俺はトイレに行く途中お姉さん系美少女と

ぶつかった。

一瞬コスプレと思うかの様な

明らか閻魔大王的な感じの姿をしていた。


「ではこれで。」


「私もこれで。」


なんかすげー可愛かった。

俺より身長少し高いけど丁寧でお姉さんな

感じが凄い可愛かった。


「続いての試合は赤コーナー

地獄の魔王娘 閻美!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「すげぇ名前だな。強いんだろうな。」


「青コーナー

初心者妖怪リーキー!!!!!!!!!!!!

準備してください。」


「え!?俺!!!!!!」


涼子さんと篤が遠くから手を振ってきた。

「勝てよ!!!!!!」と言っているように感じた俺は

走ってリングに向かった。


「はよ行け!!!!!!

何あいつよろこんでんだ?」


「多分力哉さんには違うように

聞こえたんでしょう。」


俺はリングの前に着き自分の名前が

呼ばれるまで待っていた。


「えんみ・・・・・・か。

本当に強そうな名前だな。」


力強く鬼みたいな怒り顔でトゲトゲの棍棒を

持っている妖怪を想像した。

怖っ!!


「では!!赤コーナー

地獄の魔王女 閻美!!!!!!!!!!!!!!!!!!

そして青コーナー

初心者妖怪 リーキー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「シャアアアアッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


俺は大声を出して目立った。

悪くない。

リングに飛び乗り

俺なりのファイティングポーズを決めた。


「あれ?出てこない。」


(まさかの不戦勝?)


と思った瞬間恥ずかしながらトゲトゲの棍棒を持った閻魔大王的な格好の見覚えある

お姉さんが出てきた!?


「はぁはぁ、この棍棒重い。」


えー?閻美ってこの人の事だったんだ。


「おい、大丈夫か?」


「あ、ありがとうございます。」


リングに上がるのが大変そうだったので

手伝ってあげることにした。


「よいしょっ。」


多分前代未聞なんだろうな。

だって俺を珍しそうに見ている人が

沢山いる。


「よしっ!!それじゃ始めるか。」


「いつでも、はぁはぁ、どうぞ。」


「ほらっ水飲んで少し休め、それからだ。」


「ではお言葉に甘えて。」


篤の2回戦目が始まる少し前に水道で水を

汲んでいた。

その水を閻美に飲ませた。

多少息切れが治りかけてきた。


「ではそろそろ始めてもよろしいですよ。」


「分かった。じゃあそろそろ始めてくれ!!

審判!!!!!!!!!!!!」


「では!!始めてください。」


一応始まりの合図はあったが攻撃できないのは何故だろうか?


「お姉ちゃん、戦いだから起きて。」


「何!?」


閻美は今までの優しい目から少しイカつい目になった。


「おい、てめぇ水くれてサンキューな。」


「あ、ああどうも。」


「でも手を抜いてやらなえからな。」


「さっきの閻美はどうした?

出来ればさっきの閻美の方が良いんだけど。」


俺は最初の閻美の方が可愛くて出来れば

そっちの方に変えられないかと交渉をした。


「ああ、あいつは私の妹だよ。

あと1年すれば・・・・・・。」


小さい声で閻美のお姉さんは呟いた。


「悪いがそれは出来ない。」


「どうして?」


「私は妹を守らないとだから

戦いに来たんだ。」


じゃあなんで連れてきたんだよ!!!!!!

とツッコミたくなったが始まってしまった

試合を止める事はなんかダメな気がする。


「では俺が手を叩いたら始めるぞ。」


「我の閻魔棍棒でお前の顔を

粉砕してくれよう!!!!!!」


俺が手を叩く前に閻美は攻撃を仕掛けてきた。


「えっ?ちょまっ!!!!!!うわっ!!!!!!!!!!!!」


「どうだ私の力。」


ちゃんと喰らった。

痛々しく硬い棍棒を喰らった。

ほぼ不意打ちだった為か妖力の防御が

間に合わなかった。


「はーーいってぇーー!!!!!!」


「当たり前だ。

私の棍棒だからな。」


「でも叫べる程度痛みって事だから

威力はそこそこってとこだな。」


「えーっ!?めっちゃ痛そうだったじゃん。

そんなんだったら始めっから痛くないって

言ってよ。もぉー。」


閻美のお姉さんは脱力して

若干戦う気を失せていた。


「あれ?戦わない?」


「おっと忘れてた戦う!!!!!!」


やべっ好戦的にさせてしまった。


「我が地獄の炎棍(えんこん)!!!!!!!!!!!!

はぁぁああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


さっきまでズリズリと引きずっていた

棍棒に炎を纏わせ片手で持ち

俺の方へ走って来た。


「八岐(やまた)の水龍弾!!!!!!!!!!!!」


8つの龍の形をした水の玉が炎棍へ一直線に

向かった。


「ギャーッハッハー死ねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「水龍達よ食事の時間だ。」


「何ぃぃぃぃ!?」


水龍弾の水龍達は炎棍の火を食べ始めた。

そして火が消えていく。


「悪いが水龍達よその火を吐き出せ。」


ブファーーー!!!!!!


「ううう、うぐっ!?

ぐああぁぁぁぁ・・・・・・。」


炎棍にあった火の倍は大きい威力の大火炎が

起こった。





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