第6話 最強の息子
そして1時間経過して・・・・・・。
篤の番に回った。
「やっと私の番になったか。」
膝を崩して座っていた篤が立ち上がった。
「もう行くのか??」
「まぁな、まだ少し早いが早いに越したことはないだろう?な!!」
まあ確かにそうだな。
「行ってらっしゃい。負けんなよ!!!!!!」
「あったりまえだ!!!!!!」
俺は篤にグータッチをした。
そして篤はリングに走っていった。
10分後。
「第4試合
赤コーナー鬼族の鬼女 篤
青コーナー元祖大天狗の子孫にして
無敵の子天狗 岡平(おかへい)」
青コーナーと赤コーナーから同時に
堂々と凛々しい鬼女 篤と
山伏のような格好をして
真っ赤な顔に真っ赤な細長い鼻、
腰に葉っぱでできた
団扇のようなものをつけた
大天狗の中の子天狗 岡平が出てきた。
「天狗かぁー次までは なるべく妖力を
残しておきたかったけど・・・・・・。」
「我の相手は鬼か相手にとって不足なし。」
「おい、2人とも声聞こえてるぞ。」
岡平は目を瞑って咳を一息し、
篤は頬を染めて恥ずかしがった。
「んーもぉー!!!!バカバカバカ私のバカ」
篤はじたばたして自分の頭をポカポカ叩いた。
「では始めてください。」
バサバサと岡平は真っ白で醤油をこぼしたら
汚れが目立ちそうな羽を広げ飛んだ。
そして腰に刺していた団扇を抜いた。
「炎風(しんふう)。」
団扇を1振りすると巨大な炎竜巻が起こった。
「こんなもん、こうだ!!!!!!」
篤は竜巻に対抗するように自分もその場で
勢いよく回った。
それはそれはハンドスピナーのように
グルグルと。
「鬼風(きふう)。」
ドーーン!!!!!!と竜巻同士がぶつかった。
「ダァッ!!!!!!!!!!!!」
竜巻同士がぶつかっているのを見ている
暇はなく篤は岡平の横にまわり突っ込んだ。
「全てお見通しだ。」
「それはどうかな!!!!!!!!!!!!」
右でパンチだが寸止め。
左足で蹴りだけど寸止め。
右足で蹴りそして寸止め。
後ろに下がった。
「ぐはっ!!!!!!?なんだ?寸止めしてたのに?」
「嫌っ私はちゃんと攻撃当てたぞ。
空気の圧で。」
篤はハテナを浮かべた。
そして岡平も浮かべた。
「天狗なめんなよ。この鬼やろう!!!!!!」
「なんだ?!」
篤が一息つくと岡平は篤の後ろに
まわっていた。
「速すぎる!?」
「俺の速さは流星と間違われる程だからな。」
なんと!?俺は小さい頃見た流星を
思い出した。
「そんなに早いのか?天狗は。」
「はい。人間の皆さんが見た流れ星の
90パーセントが天狗なんですよ。」
「まじか・・・・・・
俺の子供頃の何かが崩れた気がする。」
とにかく天狗は妖怪の中でも屈指のスピードの
持ち主で、
その速さは鬼女の篤でさえ見切ることが
出来ない。
「この速さで体当たりしたら
どうなるのかな?」
「あいつ、避けろ篤!!!!!!!!!!!!」
俺は叫んだ。
流星の速さだぞ。
そんな速さで体当たりされたら
鬼でも・・・・・・。
「悪いが力哉。
私をあまり舐めないで欲しい。」
「死ねぇーー!!!!
流星体当(りゅうせいたいとう)!!!!!!!!!!!!」
篤を信じるしかない。
そう篤は強い。
「腕1本で相手してやるよ。
・・・・・・鬼角。
黒炎鬼打(こくえんきだ)!!!!!!!!!!!!」
空手の正拳突きの様な構えをして
右手に妖力が溜まるのが見えた。
「せいやあああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「おりゃあああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
篤の右手は岡平の長っ鼻を折り顔面にぶつけ
岡平は篤の右手に顔面からぶつかりに行った。
「ううううぐわぁーーーーああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「篤!!!!!!!!!!!!」
岡平は全身で攻撃したが篤は右腕だけだ。
当然右腕にはとてつもない負担が
かかっているはずだ。
篤が叫ぶのも無理もない。
「鬼化(きか)。」
篤の右腕がみるみると怪物みたいに
大きくなっていき元の腕に戻った。
「うわぁーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
岡平は思い切り吹っ飛んで行った。
それは流星の様な速さで
吹っ飛ばされていった。
「天狗だからもっと強いと思ったけど
案外あっさりだったな。
・・・・・・痛っ。」
「おい、」
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