第128話 7号はそのまま放置
ハイどうも~♪
3号と7号を抑え込むのに苦労しました、オハナです。
え?7号オブジェは何故できたかって?
……………………何でだろうね?
7号って本当にちょこまかと逃げるからさ、そのまま蔓を伸ばしたところで捕まんないのはもうやる前から解ってたのよ。
だから予め地中に蔓を忍ばせておいてそこへ7号を誘導、身動き取れない様に手足を絡め捕ってたら十字架刑みたいなのが出来上がってただけなのよ。
ぐったりしてるのは7号が逃げるのに体力消耗して、疲れてるだけだからね?
サーチェとカーマインの二人がちゃんと此処に来てくれたから、他の眷属たちを抑え込む必要も無くなったね。
「そもそもオハナさんが眷属たちを外に出さなければ、こんな苦労せずに済んだはずッス」
「まぁそう言ってやるな。カナきちだって絶対外に出るな――――――なんて言われたらストレス感じるだろう?」
「それはそうッスけど、相手はAIか何かなんスよ?」
「例えそうだとしても、何だかんだ言って眷属ちゃんたちをそんな風に扱えないオハナちゃんが私は大好きよ?カナきちちゃんは違うのかしら?」
いやいや。オハナってば結構眷属たちの事ぞんざいに扱ってますが………?
あとワヲさん、そういう事は出来ればオハナに聞こえないところで言ってください。
気恥ずかしいのでそっちの会話には参加せずに、オハナはサーチェとカーマインの二人と向き合いましょうかね。
「初めてのダンジョンはどうでしたか?」
「「意味が解らなかった」」
おっと、声を揃えて言われちゃったよ。
最近よく言われるんだよね。掲示板への書き込みとかにも、
『オハナは意味が解らない』
『オハナは頭おかしい』
『オハナは狂ってる』――――――等々、云々かんぬん、etcetc…酷くない!?
意味が解らないのも、頭おかしいのも、狂ってるのも、主に眷属たちの行動が原因なんだよ!?
オハナはその中のほんの僅かな分しかやらかしてないのに、オハナが主犯格にされてるのが納得いかない!!
でもって一番頭おかしいのはオハナや眷属たちのやらかしを、普通に具現化しちゃえるこのゲームなんだよ!?みんな気付いて!!?騙されないで!!
――――――よし、責任転嫁完了。
これでオハナはまた明日から心穏やかに生きていける。
「大丈夫。オハナさんは時々意味解らないけど、良い人だから」
ホタルちゃん!?ヤメテ!?色々ざっくりと総括しないで!?
結論、やっぱオハナが意味解らん事になったらしい。
解せぬ。詫びぬ。省みぬ。
その後、オハナは二人の為にダンジョン内に用意したスペースまで案内することにした。
途中でもみくちゃにされてるサンガをサルベージして、プリプリ怒りながら小言を垂れ流し、それでもオハナの傍から一定距離以上離れないサンガの相手をしつつ、ダンジョンで羽目外した眷属たちにダンジョン修復のお手伝いをさせて反省を促す。
燥ぐのは大いに結構だけど、そのツケも当然自分たちで払わなきゃね。
地味に4号と5号が派手に暴れたらしく、かなり落ち込んでいた。
あとで1号と2号と6号にも手伝ってもらえるように言っておこう。
そしてオハナダンジョンBルートの最上層、二人の為に整地した場所に到着した。
そこはダンジョンの息苦しさも、薄暗さも感じない青空の見える広大な平地、あれ?外?って思ったでしょ?そうその通り、此処は一応ダンジョン内の扱いなんだけど立地としては外なんだよ。
流石にね。
お客さんたちをアナグラ生活させるのは気が引けるって事で、ダンジョン内に『外』の扱いの階層を創ったわけですよ。
前にもチラッと説明したと思うんだけど、オハナダンジョンの外見は大きな山なのよ。
で、
その階層はオハナダンジョンを内包する山の外側にあるという設定で、傾斜だと住みにくいだろうから平地にしました。
ダンジョン内だから地形も気候なんかもオハナの思うがままなのが凄くてさ、山頂付近だからって一年中雪に覆われてるとか、空気が薄いとか気圧が――――――とかそういう面倒な事を気にしなくても良いのはありがたいね。
建物とかは今のところ二人の住む場所として二軒、山小屋のような簡素なものが建ててあるだけ、不便なところは二人に言ってもらって都度改善していくつもりなんだもの。
「どうですか?」(ドヤ顔)
「「ホント意味解らない………」」
驚いた表情の二人がまた声を揃えてそんなことを言う。
聞けば、捕虜同然で、地下牢みたいなところに入れられて、ダンジョンの貴重な戦力として強制労働させられると思っていたらしい。
二人とも魔王さんの所で良い生活させてもらってたんでしょ?
そんな目に遭う覚悟でオハナの所に移住を希望したわけ?
覚悟キメ過ぎじゃない?
まぁ良いや。
オハナダンジョンの皆も居るし、そのうちオハナダンジョンの方針に慣れるでしょ。
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