第29話 眷属たちの可能性
「オハナ様、本日もダンジョンは大盛況で御座います」
運営の細々とした手続きなんかを丸投げにしているサンガから、嬉しい報告が届く。
サンガの報告通り、オハナダンジョンは連日大盛況。
オハナに入って来る経験値に関しても最早安定収入と呼んでも良いくらいに、一定の量が入って来ていた。
それでもまだオハナの進化に届かないってどんだけ――――――?
当然それだけの経験値が入ってくれば眷属たちもレベルアップする。
レベルアップすれば進化もする。
なので、今オハナダンジョンは空前の進化ラッシュだった。
まずは1号!
オハナの眷属1
種族 ヒューラドール
レベル1 HP21/21
MP22/22
筋力:C+ 敏捷性:C+ 魔力:D
知力:D 防御力:E+ 運:C
状態
スキル 黄泉地への誘い:D
光合成:B
聖属性耐性:E
成長促進:E
不吉な踊り:D
〖ウッドパペット〗からその正統進化である〖ヒューラドール〗へ。
ザ・木製の茶色い風合いのボディから、綺麗できめ細やかな白木のボディになっていた。
顔もハニワ顔からフルフェイスのヘルメットを被ってるような頭部に、球体関節はそのままだったけど手足が剣の様になっていて近接戦も可能になった。
(なぜそんな手足でバランスが取れて歩けてるのかは謎)
能力は平均的に育っていくみたい、そしてもうマンドラゴラでもないって言うのにまだ〖黄泉地への誘い〗があるっていう不思議。
そして2号!
オハナの眷属2
種族 ウッドゴーレム
レベル1 HP56/56
MP18/18
筋力:B+ 敏捷性:D- 魔力:C-
知力:E 防御力:A 運:D
状態
スキル 黄泉地への誘い:D+
光合成:B
聖属性耐性:E
根力強化
成長促進:E+
かばう
ブレイク:B
〖マンドラナイト〗から異端進化の〖ウッドゴーレム〗に――――――。
〖ウッドパペット〗とどう違うのって?
〖ウッドゴーレム〗はなんかね?ロボみたいなの、でも木製。
最早マンドラゴラだった頃の名残なんて頭部に生えた草くらいしか残ってない。
それも仕方がない、だって異端(進化)だもの。
防御力の大幅な強化、1号と5号の攻撃くらいじゃビクともしなかった。
その分敏捷性は下がったけど、オハナにとって頼もしい盾が出来たね。
次に3号!――――――なんだけど…………。
この子を進化させるのは大変だった。
3号にはオハナとは別の進化先である〖ラフラージャ〗になってもらおうとしたんだけど、それを3号が拒否。
「オハナ様と同じ進化先が良いそうです」
3号の意を何となく汲み取れるらしいサンガに通訳をお願いした処、そんな返事がきてびっくりした。
オハナの眷属3
種族 メーベルコルテ
レベル1 HP10/10
MP21/21
筋力:E- 敏捷性:F- 魔力:C-
知力:C- 防御力:F 運:C+
状態
スキル 黄泉地への叫び:B+
光合成:A
聖属性耐性:E
毒攻撃:C
成長促進:D+
眷属使役(5/5)
眷属射出攻撃:改
狙撃
結局4号に〖ラフラージャ〗になってもらう事にして、3号はオハナと同じ〖メーベルコルテ〗に進化させた。
〖狂宴の主催者〗を習得してないのはオハナの眷属だからかな?
4号はまだまだ成長途中なので進化ラッシュの波に乗れず、何か寂しそう。
ドンマイ!
最後に5号!!
〖マンドラナイト〗になってもらった。
ステータス的には以前の2号と変わり映えしないので割愛。
――――――…………ふぅ~。こんな所かな?
「あの~オハナ様?このように一気に進化させてしまって宜しかったのですか?」
やりきった感を出した直後にサンガがそんなことを言って来た。
言われてみれば、進化して後々強くなるにしても今はレベルダウンして以前と比べて戦力的にはダウンしてるオハナダンジョン。
「もっと早く言ってよ!?」
「えぇっ!?てっきり何か考えが有るのだとばかり……………」
何にも考えてなかった!
進化させるのがちょっと楽しくて調子に乗り過ぎた!
…………………。
うあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
あ゛あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
――――――って久しぶりに発狂してる場合じゃない!!
何か対策考えないと!!
そんな風に焦るオハナとサンガの心配をよそにして、眷属たちはダンジョン内の罠である落とし穴に無理矢理プレイヤーさんを落とす(落下時のダメージで大概死ぬ)、若しくは強引に体当たりして一緒に堕ちる(一緒に落ちた子を3号か4号が蔓で回収)という荒業で経験値を稼ぎ始めた。
オハナは正直眷属たちの逞しさをナメてたかもしれない………………。
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