第15話 アナタが死んでも代わりは居るもの
「囲めぇ!!」
ハイどうも~!
「くそがっ!!」
――――――オハナです。
「死ねぇ!!」
お前がな!!?
え?今何してんのって?
実は今オハナはがっつりバトル中だったりします。
今まで世界樹という存在感の塊の根元でその存在を感知されずに生きて来られた。
日当たり良きな土地に移住したまでは良かったんだけどね?
徐々に「あれって魔物じゃね?」って声がちらほら上がり始めた。
人間側で、何故か聖域に棲む魔物の存在が認知され始めてしまった。
そして…………現在に至ってる感じ、かなッ!!
冒険者一人の頭を眷属弾で撃ち抜く、うん。相変わらず別ゲーしてるぅ。
「なんなんだよコイツ…………弾に当たったらダメージ入らず即死とか意味わかんねぇ!!」
おぉ勇者よ、種に当たって死んでしまうとは不甲斐無い――――――とも言い切れない、だって即死攻撃だもの。
「くそっ!聖域じゃなけりゃ火炎魔法でこんな奴瞬殺なのに――――――!!」
あれ?もしかして聖域って魔法使えない系の場所?
だからオハナの毒攻撃も魔法じゃなくてアイテムで回復してるわけね?
そんでやっぱりオハナの弱点は火炎なんだ…………。
「けど向こうはたったの一匹だ!数で圧せぇ!!」
ほほぅ?たったの一匹?
それならばオハナも数を増やしましょうか……………。
あれからオハナと一緒に眷属たちも順調に成長して――――――。
おいでなさい!眷属1号!2号!
HP・MP継続回復フィールドを持たせた眷属を二体呼び出す、その時ついでに向こうの数を減らしておくことも忘れない。
即死攻撃は無くなるけど、種が当たるだけでも充分なダメージが与えられるからどっちにしても即死。
そしてそこからムクムクと成長した――――――マンドラゴラZが二体現れた。
そう、眷属二体を肉弾戦が得意なマンドラゴラZに進化させたんです。
これでようやく攻撃役にしても良し、盾にしても良しな眷属本来の運用が出来る様になった。
マンドラゴラZは見た目小柄な人間サイズの大根……………あの根っこが二つに分かれて人の脚のように見えるアレだった。
埴輪のようなのっぺりとした顔?と頭頂部には申し訳程度の草が生えてる。
色はジャガイモのような色味。
そして皆さん気になってますよね?
自由に移動できる彼らは何故黄泉地への叫びが発動しないのか?
それは――――――………、
「増えやがった!?」
「構う事はねぇ!!蹴散らせ!!」
おっと?1号が攻撃されてHPが0になったようです。
眷属1号がHP0になりました。
スキル黄泉地への誘い発動―――――!!
発動した者を中心とした範囲攻撃〖黄泉地への誘い〗、当然即死効果付き。
今ので相手が半分削れてくれた。
「こいつらを殺しても即死、だと……………」
あー………向こうが一気に戦意喪失したのが分かった。
たぶんここまで即死攻撃が酷いとは思わなかったんだろうね?
呆然としてるプレイヤーたちに2号が襲い掛かる――――――って言っても武器がないから体当たりぐらいしか出来ないんだけどね?
「ぐはっ!」
「がっ!」
2号は筋力と防御力を重点的に育ててるから、体当たりでもその一撃は重い。
そして残るは三人だけ、
「逃げるぞ!?こんな奴相手にしてデスペナルティ喰らうのなんて馬鹿々々し過ぎる!!」
おや?逃げる?オハナを前に?不可能でしょ?
オハナは早速眷属弾を発射する。
狙うのは逃げ出したプレイヤーたちじゃない、狙うのは彼らにぴったりと並走する2号だ。
スキル黄泉地への誘い発動―――――!!
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