第9話 あの子 あの子たち
あの頃の私は…
友だちって、よく分からなくて。。
私は、男の子と遊ぶことが多かった。
女の子の友だちはいなかった。
女の子のお話しは
何を、言ってるのかよく分からなくて
分かる言葉は
私の心を少し 硬くした。
引っ越し先の 近所には
同い年の女の子姉妹がいた。
何を言ってるか、分からなくても
最初は一生懸命引っ付いて遊んでいた。
ある日の帰り道に
女の子が 私に バカって言ったんだ。
ビックリした。
そんな言葉、絶対に使っちゃいけないと
思ってたから。
その子の家は 神さまに信仰してる
家庭だったけど
女の子は、何度も私にバカと言うし
地獄に落ちるとも言ってきた。
地獄って、何?
悪いことしたら、行くんだよ。
⚫️⚫️ちゃんは、トロいから嘘つきだから
絶対、地獄に行くよ。
私は、女の子には嘘ついてないけど
今まで嘘はついてしまった。
けど、直ぐに思い出せない。どうしよう。
涙が、ボロボロっとこぼれても
女の子は、悪い言葉を止めなかった。
私は、その子に バカって言わなかった。
その子の家で、いつもやらされる
変な人の役も嫌だったけど
私は、その子に バカって言わなかった。
地獄に落ちたくないし
使っちゃダメだと、思い続けていた。
バカって言っても許してくれる
神さまだったのかな?
人を泣かせても許してくれる
神さまだったのかな?
あの子は、あの子なりに
神さまを信じるのが、少し辛かったのかな。
とても、頭のいい子だったから。
女の子とは、遊ばなくなったよ。
しばらくしたら、地獄の恐さもバカって
悲しかったことも やわらいだ。
友だちって、なんなんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます