ネロさん
後ろを振り返ると明るい黄色の目をした黒髪の男の人が立っていた。
「久しぶりだなゼノ」
彼は魔法使いさんを見てそう言った。魔法使いさんって名前あったんだ。いや、それはそうだよね。ゼノって言うんだ。初めて知ったな……。私は心の中で魔法使いさんの名前を何度も唱えた。
「ネロがここに来るのは珍しいね!」
魔法使いさんは黒髪の人をそう呼んだ。
「あ、紹介しなきゃね!ましろちゃんです!」
そう言うと魔法使いさんは私に向けた手をひらひらさせた。
「はじめまして!
私はネロさんに向けてお辞儀をした。
「よろしくな。俺はネロ。好きに呼んでくれて構わない」
ネロさんはクールな声とは裏腹に優しい表情で微笑んだ。
「じゃあネロさんって呼ばせてもらいます!」
「ああ」
彼はそう言って小さく頷いた。
「ところで、ネロはどうして街に来たんだい?」
魔法使いさんはきょとんとした目をして言った。
「あぁ、こいつらの服を買いに来たんだよ。おい、ララ、ルル」
ネロさんが名前を呼ぶと、私たちの目の前に二人の子供が姿を現した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます