聖女を罷免されました、ついでに邪神が復活しました

第23話：ユウナＶＳベーカル

【邪神の谷の神殿】

こんにちは、ユウナ・アスファルトです。アランさんに続いて、ヒミコさんは邪神の残党の副リーダーのマイア・バルキーニとの戦いでメンバーから離脱しています。今はユウキさんと一緒に神殿の中枢に向かってます！

【ユウナ・アスファルト】

「ヒミコさんは大丈夫でしょうか？」

【ユウキ・イマール】

「大丈夫です！姉ちゃんは喧嘩で負けたことはないですから、心配いりませんよ。姉ちゃんは誰にも負けませんよ。」

【ユウナ・アスファルト】

「ユウキさん、貴方。」

【ユウキ・イマール】

「だから、信じてやってください。姉ちゃんもアランのことも。」

【ユウナ・アスファルト】

「ええ、そうね。あの2人は強いです。必ず戻ってきます！」

【ユウキ・イマール】

「そうっすよ、あの二人だったらひょこりと戻ってきますよ！」

私たちは互いに励ましあっている途中・・・・

【邪神の兵士】

「グルルルルルルル。」

骸骨兵士たちに遭遇しました

【ユウキ・イマール】

「何なんだよ、せっかくいいところだったのに！本当に無神経な奴らだ！」

【ユウナ・アスファルト】

「ユウキさん、ここを抜けないと中枢に行けません。」

【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、下がって！」

ユウキさんはダイナマイトを取り出し、防水マッチに火をつけ、ダイナマイトに点火・・・

【ユウキ・イマール】

「くらえ！」

ダイナマイトを骸骨兵士たちに向けて投げた・・・・ドカーーーーン

【邪神の兵士】

「グベラララララ」

骸骨兵士たちがいなくなり、私たちは先へ進んだ。通路を抜けると、そこには骸骨兵士の像と儀式に使う道具一式が置かれた部屋に到着した

【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、ここは。」

【ユウナ・アスファルト】

「ええ、邪神復活のための祭壇でしょう。ここで間違いない。」

私たちは神殿の中枢に到着したのだ。部屋の奥に通路があった。そこから銅鑼を叩く音が聞こえた

【ユウナ・アスファルト】

「間違いない！あの通路にはベーカル・バルキーニ、そしてパイソンがいる！」

【ユウキ・イマール】

「いよいよだな。」

私たちが奥の通路に行く途中・・・・

【邪神の兵士】

「グルルルルルル。」

【ユウキ・イマール】

「へ？」

私たちの近くに邪神の兵士たちがいました

【ユウナ・アスファルト】

「こんなところにも、邪神の兵がいるなんて。」

【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、先に行ってください！」

【ユウナ・アスファルト】

「ユウキさん、何をいってるの！」

【ユウキ・イマール】

「ここで足止め食らったら、邪神が復活します！どうか先に行ってください！」

【ユウナ・アスファルト】

「ユウキさん。」

【ユウキ・イマール】

「早く！」

【ユウナ・アスファルト】

「ユウキさん、ご武運を。」

私は奥の通路へ向かった

【ユウキ・イマール】

「さあて、てめえら、ここは通さねえぞ。俺は惚れた女の前でかっこ悪い姿を見せたくないんだよ。」

【邪神の兵士】

「グルルルルルル」

骸骨兵士たちが、ユウキを取り囲む

【ユウキ・イマール】

「愛してるぜ、ユウナ様！」

ユウキはロングソードを抜き、骸骨兵士たちに突撃した

【ユウナ・アスファルト】

「銅鑼の音が大きい、近いわね。」

私が奥の通路を進むと、銅鑼の音が更に大きく聞こえる。間違いなく、この先にベーカル・バルキーニがいる。私はマリーの神槍を出し、出口を抜けると、銅鑼を叩くベーカル・バルキーニがいた。まだ気づいていない、チャンスだ。私はそっと近づき、ベーカル・バルキーニの背後を取ると・・・・

【？？？？】

「ブオオオオオオオオ！」

謎の怪奇音が響き渡り、地震と同じように建物を揺らした。そして揺れが収まり・・・・

【ベーカル・バルキーニ】

「ん？」

【ユウナ・アスファルト】

「おりゃああああああ！」

【ベーカル・バルキーニ】

「くっ！」

ベーカル・バルキーニ銅鑼を叩く大型の撥でマリーの神槍を防ぎ、鍔迫り合いが始まり、再び揺れが起きたと同時に、マリーの神槍と撥が投げ飛ばされたが、私は一瞬の隙をつき、ベーカル・バルキーニの顔面にパンチをくらわした

【ユウナ・アスファルト】

「うりゃ！」

【ベーカル・バルキーニ】

「ぶっ！」

ベーカルはそのまま倒れこんだ

【ユウナ・アスファルト】

「いつぞやのお返しです。」

【ベーカル・バルキーニ】

「ふっ、当代の聖女は本当に諦めが悪いわね。」

ベーカルは立ち上がり、ファイティングポーズを取った

【ベーカル・バルキーニ】

「私に拳で勝負するとは、私が魔法だけの女ではないことを思い知らせてやる。」

【ユウナ・アスファルト】

「それはこっちのセリフよ！」

私はベーカルと殴り合いの勝負が始まった。私は体をゆらしながらベーカルにジャブを与えるが、ベーカルは巧みなフットワークで躱し、私の腹に強烈なボディーブローを浴びせた

【ユウナ・アスファルト】

「ぶほっ！」

腹に激痛が走り、意識が朦朧としていたが、ベーカルのアッパーが私の顔面にくる直前に意識を保ち、私は辛うじて避け・・・・

【ユウナ・アスファルト】

「お返しよ！」

私はベーカルの腹に強烈なボディーブローをお返しした

【ベーカル・バルキーニ】

「ぐっ！」

ベーカルの顔が歪み、そこからは殴り合いが始まった。そこからは私たちは顔とボディーを殴り合った

【ユウナ・アスファルト】

「うりゃっ！」

【ベーカル・バルキーニ】

「おりゃっ！」

【ユウナ・アスファルト】

「ぐほっ！」

【ベーカル・バルキーニ】

「がはっ！」

私たちは一旦、殴り合うのを辞め、距離を取り、次は得物での勝負に移った

【ベーカル・バルキーニ】

「どうした、私を痛めつけたいんじゃないのか？」

【ユウナ・アスファルト】

「そんな気はありません、貴方の命をもらうまでです。」

私は再び、マリーの神槍を出現させた

【ベーカル・バルキーニ】

「ほう、それがマリーの神槍か。そっちが槍なら・・・」

ベーカルはファイティングポーズを解き、そばにあった薙刀を取り、振り回した

【ベーカル・バルキーニ】

「私の得物は薙刀。邪神の残党の頭目の力を思い知らせてやる！」

私たちは距離を少しずつ近づき、槍と薙刀の刃がぶつかり、1対1の一騎打ち(殺し合い)が始まった

【ユウナ・アスファルト】

「はっ！はっ！はっ！」

マリーの槍と薙刀がぶつかり合ったが、ベーカルは距離を取り、石突きを地面に突き立て、そこからドロップキックを私に浴びせた

【ベーカル・バルキーニ】

「ウリャァァァァァ！」

【ユウナ・アスファルト】

「ウアアアアアアア！」

私はベーカルのドロップキックに吹き飛ばされ壁に激突した。そこからベーカルは薙刀を振り回し、襲いかかってきた。私も体勢を建て直し、ギリギリで防ぐ。そこから互いの得物が相手の肉体を切り裂く＆突き殺す距離を詰めながら、互いに細かいフェイントをかけたり、豪快な一撃を加えたりしたが二人はぎりぎりで避け続けた。

【ユウナ・アスファルト】

「いくぞ、この野郎！」

【ベーカル・バルキーニ】

「くたばりやがれ！」

【ユウナ・アスファルト】

「おりゃああああああ！」

【ベーカル・バルキーニ】

「この腐れ聖女がああああああ！」

二人は鬼気迫る勢いで、相手の隙を伺っていた次の瞬間・・・・

【？？？？】

「ヴェエエエエエエエエエ！」

再び怪奇音と揺れが襲い掛かった

【とある高原】

クリミナス遠征軍と邪神の軍隊は両軍入り乱れ、目の前にいる敵を殺すか、それとも殺されるかの修羅の真っただ中にあった。大将軍も自ら、剣を抜き、邪神の軍隊に斬りこんでいた

【大将軍】

「怯むな！怯めば、邪神の軍隊がつけあがるぞ！」

大将軍は自ら先頭に立ち、邪神の軍隊に切り込み、士気を上げていた。そんな大将軍の姿に兵士たちも大将軍に続けと言わんばかりに突撃を繰り返し、邪神の軍隊と互角に渡り合っていた

【大将軍】

「正義は我らにあり！」

大将軍は邪神の軍隊に向かって突撃を開始した。兵士たちも突撃し、多くの邪神の軍隊を蹴散らした。遠征軍は勢いに乗り、邪神の軍隊を追い詰めていった