第22話:直接対決

※残酷な描写あり


【とある高原】


クリミナス遠征軍と邪神の軍隊の攻防戦は続いていた


【遠征軍兵士A】

「申し上げます!敵の新手が現れました。」


【大将軍】

「あい分かった!」


【遠征軍兵士B】

「申し上げます!魔力砲と魔力投石と魔力矢が消耗が著しく、底を突きかけております」


【大将軍】

「あい分かった!」


【遠征軍兵士C】

「申し上げます!次の魔力砲の準備が整いましてございます!」


【大将軍】

「よし、魔力砲、放て!」


魔力砲が火を吹き、邪神の軍隊に直撃したが、一向に怯まず、前進してきた


【大将軍】

「次の装填まで魔力盾とパイク(長槍)で防げ!」


クリミナス遠征軍先方は魔力盾を設置し、パイク(長槍)で迎撃する体制を取り、邪神の軍隊とクリミナス遠征軍の白兵戦が始まった!遠征軍の先方部隊はパイク(長槍)によるハリネズミ戦法をとり、邪神の軍隊を近づけさせないようにしたが、相手は勇猛で恐れ知らずの邪神の軍隊は怯まずに突撃を仕掛けた。パイク(長槍)に突かれた邪神の軍隊は黒い煙となっても止まらず、槍の穂先を切り落としたり、パイク(長槍)を持っている兵士に投げナイフを浴びせ、死傷されたりしている。次のパイク(長槍)に入れ換えても、邪神の軍隊は遠征軍の同じ手を食わず、邪神の兵士たちは肩車をして、頭上からクロスボウと投げナイフと手裏剣を浴びせた


【遠征軍兵士】

「ぐぁ!」


パイク(長槍)部隊に被害が出始め、そして・・・


【遠征軍兵士】

「もう、これ以上は・・・・」


邪神の軍隊の猛攻に耐えきれず、魔力盾とパイク(長槍)を装備した先方部隊が突破された


【遠征軍兵士A】

「申し上げます!魔力盾、パイク(長槍)部隊が突破されました!」


【大将軍】

「騎馬隊を投入させよ!」


【遠征軍兵士A】

「はっ!」


大将軍の号令で騎馬隊が投入され、邪神の軍隊と激突した。両軍入り乱れて乱戦が始まる


【邪神の谷の神殿】


ユウナ・アスファルトです。アランさんが自ら囮になって私たちを逃がしてくれました。それで私たちは今・・・


【ユウナ・アスファルト】

「一体、どこまで進んだのかしら?」


【ヒミコ・イマール】

「場所探知が使えないのは痛いです。」


【ユウキ・イマール】

「ここまで進めりゃ、神殿の中枢に着くでしょ。」


私たちは先の長い道をひたすら歩き続けた。そして・・・・


【ヒミコ・イマール】

「ユウナ様、出口です。」


ヒミコさんの指を指した方向を向くと、通路の先には明かりが射し込んでいた


【ユウナ・アスファルト】

「あそこを行けばいいのね。」


私たちは明かりの方へ歩き、通路を抜けた


【ユウナ・アスファルト】

「やっと、抜けれ・・・!」


私たちは通路を抜けた先には・・・・


【マイア・バルキーニ】

「遅かったじゃない。待ちくたびれたわ。」


邪神の残党の副リーダーのマイア・バルキーニが座りながら待ち構えていた


【ユウナ・アスファルト】

「マイア・バルキーニ!」


【マイア・バルキーニ】

「ふふふ、貴方たちは本当に遅すぎるわ。邪神の復活も阻止できず、ここへ来るのにも苦戦する。」


マイアは立ちあがり、ロングソードを抜いた


【マイア・バルキーニ】

「ユウナ・アスファルト、貴方は聖女失格ね。」


マイアが私に挑発してきた


【ユウナ・アスファルト】

「遅くない!まだ間に合います!」


私は挑発に乗らず、ありのままのことを述べた


【マイア・バルキーニ】

「ふうん、その余裕、どこまで持つかしら?」


マイアは全速力で私に向かって、斬りかかってきた


【ヒミコ・イマール】

「私たちを忘れるな!」


ヒミコさんもロングソードを抜き、マイアの斬撃を受け止めた


【マイア・バルキーニ】

「あらあら、足手まといさんが、よう抜かすじゃない。」


【ヒミコ・イマール】

「よう口が回るわね、オバサン!」


【マイア・バルキーニ】

「オバサン?」


【ヒミコ・イマール】

「そうよ、あんたみたいな奴はオバサンで十分だよ!」


【マイア・バルキーニ】

「ふふふ、オバサンね。」


マイアはゆらり、ゆらりと体を動かし・・・


【マイア・バルキーニ】

「小便臭いくそ生意気な小娘が!二度とその口叩けないようにしてやる!」


マイア・バルキーニは激昂し、ヒミコさんに斬りつけた


【ヒミコ・イマール】

「おお、こわ、オバサンのヒステリックはおっかないわね♪」


ヒミコさんは余裕の笑みを浮かべ、斬撃を受け止めた


【ヒミコ・イマール】

「ユウナ様、先へ行ってください!私はこのオバサンの相手をします!ユウキ、あんたはしっかりユウナ様を守るんだよ!」


【ユウキ・イマール】

「はいはい、分かりましたよ。それと姉ちゃん、死ぬなよ。」


【ヒミコ・イマール】

「私を誰だと思ってんのよ!」


【ユウナ・アスファルト】

「ヒミコさん、ご武運を!」


私たちは神殿の中枢への道を進んだ


【ヒミコ・イマール】

「さて、オバサン、どうする?」


【マイア・バルキーニ】

「決まっている!お前を細切れにしてやるよ、小娘!」


マイアの激しい斬撃を避けつつ、ヒミコは反撃の一撃を食らわしたが、マイアは鉄の小手で防ぎ、お返しの一撃を与えるが、ヒミコは辛うじて避け、互いに距離を取った


【マイア・バルキーニ】

「ふっ、小娘がなかなかやるじゃない。」


【ヒミコ・イマール】

「ふん、私はまだまだ成長期!御宅がとっくに終わってんのよ。オバサン!」


【マイア・バルキーニ】

「じゃあ、そのくそ生意気な口を潰してやろうか?」


【ヒミコ・イマール】

「潰せるものならね!」


私は一旦、逃げた


【マイア・バルキーニ】

「鬼ごっこか?いいでしょ、付き合ってあげるわ。」


マイアが追いかけてきた


【ヒミコ・イマール】

「やーい、行き遅れのオバサン、ここまでおいで!」


【マイア・バルキーニ】

「ふふふ、よほど、死にたいようね。」


【ヒミコ・イマール】

「これでもくらえ!」


私はユウキからもらった吹き矢をマイアに向けて発射したが・・・・


【マイア・バルキーニ】

「こんな小細工で私をどうする気かしら?」


マイアは小さいダーツの矢をロングソードで切り裂いた


【ヒミコ・イマール】

「あの小さな矢を斬るなんて、ヤバイわね。」


【マイア・バルキーニ】

「ふふ、私たち一族はこの日のために日々、鍛えてきたのよ。」


【ヒミコ・イマール】

「あ~そうなの、あんたたちの一族は本当に哀れね。邪神復活のために生きてきたなんて。」


【マイア・バルキーニ】

「何とでも言いなさい。ここでお前が死ぬのだから!」


マイアはロングソードを振り回し、ヒミコを追い詰めた。ヒミコが逃げた先は壁だった


【ヒミコ・イマール】

「ちっ、行き止まりかよ!」


【マイア・バルキーニ】

「もらった!」


マイアの斬撃を何とか防ぎ、互いに鍔迫り合いしていた


【マイア・バルキーニ】

「いつまでもじたばたしてると、楽に死ねないわよ。」


【ヒミコ・イマール】

「残念だけど私は諦めが悪いんでね!あんたが死ぬまで、暴れてやる!」


【マイア・バルキーニ】

「じゃあ、これでどうかしら?」


マイアはヒミコの脚部にローキックを食らわした


【ヒミコ・イマール】

「ぐっ、そっちがその気ならお返しよ!」


ヒミコもマイアの脚部にローキックを食らわした


【マイア・バルキーニ】

「ぐっ、付き合ってあげるわ!」


ヒミコとマイアは互いにローキックを与えあった。鍔迫り合いとローキックに二人は太股がパンパンに腫れ上がっていた


【ヒミコ・イマール】

「痛えな。こん畜生!」


【マイア・バルキーニ】

「くっ、小娘が!」


二人はもうローキックを食らいすぎて、正直立っていられないほど、ダメージを食らっていた


二人は一旦、鍔迫り合いを諦め、距離を取ったが、二人は倒れてしまった


【ヒミコ・イマール】

「くぅ、足がいてえ。もう立ってられねぇ!」


【マイア・バルキーニ】

「ぐっ、こんなところで。」


二人はロングソードを杖の代わりをして何とか立ちあがり、睨みあった


【ヒミコ・イマール】

「はぁ、はぁ、はぁ。」


【マイア・バルキーニ】

「はぁ、はぁ、さあ、どうする!」


【ヒミコ・イマール】

「こうするのよ!」


ヒミコは吹き矢からダーツ状の矢を発射し、マイアの足に刺さった


【マイア・バルキーニ】

「小賢しい真似を!」


マイアはナイフを用意し、ヒミコに向けて投げた


【ヒミコ・イマール】

「くっ!」


ヒミコはロングソードから手を離し、手を付き倒れる形で避けた


【マイア・バルキーニ】

「ふ、次で最後・・・・」


マイアは次のナイフを用意する途中で身体中に痺れがきた


【マイア・バルキーニ】

「くそ。」


マイアは足腰が立たなくほど、痺れで動けなくなったが、マイアはヒミコを睨みつけた


【マイア・バルキーニ】

「くっ。」


【ヒミコ・イマール】

「あんたの負けよ!オバサン!」


ヒミコはナイフを用意し、マイアの顔に向けて投げた


【マイア・バルキーニ】

「ぐっ!あぁ。」


ナイフはマイアの額に刺さり、血を流しながらそのまま倒れた


【ヒミコ・イマール】

「はぁ、はぁ、はぁ、疲れた。」


ヒミコはそう言い、疲労困憊で倒れた


【邪神の兵士】

「グルルルルル。」


そこへ骸骨兵士たちが現れた


【ヒミコ・イマール】

「ごめんなさい、ユウナ様、私、ここでリタイアみたいです。」


ヒミコは覚悟を決め、目を閉じた


【邪神の兵士】

「ギャアアアア!」


邪神の兵士の悲鳴が聞こえ、目を開けると・・・


【アラン・レクサス】

「待たせたな。」


アラン・レクサスが現れた


【ヒミコ・イマール】

「遅刻よ。」


【アラン・レクサス】

「すまんな。道が混んでてな。」


二人は再会を喜びあった


マイア・バルキーニ、戦死

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