第21話:邪神の軍隊

【邪神の谷の神殿】


こんにちは、ユウナ・アスファルトです。私たちは神殿の奥へと進んでいる最中です。魔法が使えない以上、防水マッチの火を使って、たいまつを明かりにして動いています。進んでいる最中は、敵の襲撃が一切なく、かえって不気味です


【ユウナ・アスファルト】

「何か不気味だわ。」


【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、不気味って何がですか?」」


【ユウナ・アスファルト】

「やけに静かなのよ、敵の気配すらない。」


【ユウキ・イマール】

「なら歌でも歌いますか?ある日~遺跡の中~♪」


【ヒミコ・イマール】

「あんたは余計なことせんでいい!」


【ユウキ・イマール】

「あべし!」


ユウキさんはヒミコさんの鉄拳制裁を食らい、吹き飛んだ


【ユウキ・イマール】

「いってえ、姉ちゃん、マジで殴るなよ。おお、いて。」


【アラン・レクサス】

「おい、ユウキ、ふざけている場合か。ここは敵地だと・・・」


ドサッ


【ユウナ・アスファルト】

「何!」


音がした方を振り向くと、地面から無数の手が出てきた


【ヒミコ・イマール】

「ユウキ、あんたのせいで、敵を呼んだんじゃないのよ!この愚図!」


【ユウキ・イマール】

「和ませようとしたら、本当にきたよ、やべぇ。」


【アラン・レクサス】

「言い争っている場合か、来るぞ!」


地面から2m越えの骸骨兵士たちがたくさん出てきた


【邪神の兵士】

「ウオオオオオオオ!」


【ユウナ・アスファルト】

「ヤバイ、あれは邪神の兵士たちよ!」


【ユウキ・イマール】

「さっそく、邪神の兵隊のお出ましか!」


【アラン・レクサス】

「くっ、数が多いな。」


【ヒミコ・イマール】

「ユウキ!あんたが持ってるアガサさんの発明品で何とかしなさいよ!」


【ユウキ・イマール】

「分かったよ。じゃあ、ダイナマイトを使用するかな。」


ユウキさんは防水マッチに火をつけ、ダイナマイトに点火・・・・


【ユウキ・イマール】

「これでもくらえ!」


ユウキさんが投げたダイナマイトは骸骨兵士の集団の中に入り・・・・ドカーーーンと爆発を起こし、骸骨兵士たちは黒い煙となり消えた。前と比べて数が減った


【ユウキ・イマール】

「おお、数が減った。こいつら普通に倒せるみたいだ。」


【アラン・レクサス】

「そうと分かれば。」


アランさんは双剣を抜き、骸骨兵士たちに斬りかかった。骸骨兵士たちも武器を取り、アランさんに戦いを挑んだ。アランさんは巧みな剣捌きと体捌きで骸骨兵士たちの攻撃を掻い潜り、次々と切り裂き、骸骨兵士たちは全員、黒い煙となり消えていった


【ユウキ・イマール】

「おお、やるね。色男!」


【ヒミコ・イマール】

「本当ね、ユウキより頼りになるわ。」


【ユウキ・イマール】

「おい。俺も頑張ったぞ!」


【ヒミコ・イマール】

「あんたはダイナマイト投げただけでしょ!」


【ユウナ・アスファルト】

「まぁまぁ二人とも敵がいなくなったからいいではありませんか。」


【アラン・レクサス】

「ユウナ様、先を急ぎましょう。いつ奴らが出てきてもおかしくありません。」


【ユウナ・アスファルト】

「ええ。先を急ぎましょう!」


私たちは邪神の兵士たちを倒し、先へ進んだ


【とある高原】


黒く巨大な影から土が2m以上、盛り上がり、やがて人型へと変え、骸骨兵士に変わった


【邪神の軍隊】

「グルルルルル。」


邪神の軍隊は獣の唸り声をあげていた


【大将軍】

「魔力砲隊、魔力投石隊、魔力弓隊、準備をしろ。」


大将軍の指示で、魔力の詰まった球体を大砲に装填、投石機に乗せ、弓隊も配置についた。骸骨兵士たちは隊列を組み、ゆっくりと前進し・・・


【邪神の軍団長】

「トマレ・・・」


骸骨の馬に乗り立派な鎧を着た骸骨兵士の号令に邪神の軍隊が停止した。睨み合う両軍、嵐の前触れの如くの静けさに緊張が高まった


【大将軍】

「我等、栄光あるクリミナス帝国に勝利をもたらせ!」


【クリミナス遠征軍】

「勝利!勝利!勝利!勝利!」


先に仕掛けたのはクリミナス遠征軍、大将軍の号令の下、遠征軍は「勝利!」の言葉を張り上げた


【邪神の軍隊長】

「テキハ、スベテコロセ!」


【邪神の軍隊】

「コロセ!コロセ!コロセ!コロセ!」


邪神の軍隊も遠征軍に負けず劣らず「コロセ!」の言葉を張り上げた。やがて両軍の総大将の命令で、両軍の兵士たちの掛け声が止み、再び静寂に戻った


【邪神の軍隊長】

「ススメ!」


先に動いたのは邪神の軍隊、軍団長の命令でゆっくりと前進し、クリミナス帝国軍に接近してきた


【大将軍】

「魔力砲、魔力投石、放て!」


大将軍の号令で、無数の魔力砲と魔力投石が放たれ、邪神の軍隊に直撃した。軍隊の一部分は黒い煙となって消えたが、邪神の軍隊はゆっくりと、前進してきた


【大将軍】

「奴等を近寄らせるな!弓隊、放て!」


大将軍の号令で、大量の魔力矢が放たれ、多数の邪神の軍隊に直撃し、消滅したが、邪神の軍隊は決して怯むことなく接近してきた


【大将軍】

「各自、放て!」


大量の魔力砲と魔力投石と魔力矢の雨が邪神の軍隊に直撃したが邪神の軍隊は決して怯むことなく接近してきた


【遠征軍兵士】

「何だ、こいつら、全然止まらねえじゃねえか!」


帝国兵士たちは大量の魔力砲と魔力投石と魔力矢を受けても、数を減らしても一向に止まることなく前進し続けた


【大将軍】

「これが邪神の軍隊か。」


クリミナス遠征軍は初めて戦う邪神の軍隊を前に魔力投石と魔力矢の大幅な消耗を強いられることになる


【邪神の谷の神殿】

ユウナ・アスファルトです。私たちは今、邪神の兵士たちと交戦中です!


【ユウナ・アスファルト】

「多すぎよ!」


【ヒミコ・イマール】

「くっ、次から次へと、切りがないわ!」


【アラン・レクサス】

「今は斬って、斬って、斬りまくれ!」


私とアランさんとヒミコさんは骸骨兵士たちを倒しても、後から出てくる骸骨兵士たちに正直、骨が折れますよ


【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、姉ちゃん、色男、そこをどけ!」


ユウキさんが火のついたダイナマイトを投げつけた。私とヒミコさんとアランさんは戦線離脱し隅に隠れた


ドカーーーーーン


【邪神の兵士】

「グアアアアアアア!」


邪神の兵士たちは大量の黒い煙を発し、消えて無くなった


【ユウキ・イマール】

「こういうごちゃごちゃした戦いは好きじゃねぇんだよ!」


全く同感です!骸骨兵士たちがいなくなってほっとしていた時に・・・


【邪神の兵士】

「テキハ、スグソコダ。」


近くの通路から骸骨兵士たちの声が聞こえた


【ユウナ・アスファルト】

「もう、お腹一杯よ!」


【ヒミコ・イマール】

「デザートは別腹って言うけど、こんなには要らないわ。」


【ユウキ・イマール】

「やべぇ、ダイナマイトも少なくなってきた!」


ユウキさんが所有しているダイナマイトは少なくなってきた。これは不味いです。そこに新たな骸骨兵士たちが現れた


【アラン・レクサス】

「ヒミコ、ユウキ、ユウナ様を守れ!化け物を殺せ!」


アランさんがそう言うと、骸骨兵士たちに突撃を仕掛けた


【ユウナ・アスファルト】

「アランさん!」


【アラン・レクサス】

「ユウナ様、先へ行け!行くんだ!」


アランさんはそう言いながら、邪神の兵士たちの中に入っていった


【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、姉ちゃん、退いてろ!」


ユウキさんはダイナマイトに火をつけ、骸骨兵士の通路入り口付近に投げつけた


【ユウキ・イマール】

「とりあえず入り口は閉めとかないとな!」


ドカーーーーーン!


【邪神の兵士】

「ギャアアアアア!」


邪神の兵士たちは消滅し、入り口通路は瓦礫で塞がれ、爆発によって新たな通路ができた


【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、姉ちゃん、行くぞ!」


私たちは新たな通路を通り、神殿の奥深くに進んだ


























  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る