第12話:2日目

こんにちは、ユウナ・アスファルトです。町で食料等の買い出しが済ませ、今は魔力飛行船に乗って、邪神の谷へ向かっています


【ユウキ・イマール】

「ユウナ様、北東の方角で合っているんですよね。」


【ユウナ・アスファルト】

「えぇ、そうよ。どうしたの?」


【ユウキ・イマール】

「いやぁ、よく冒険モノで目印が変わるパターンがあるじゃないですか。ずっと北東の方角だったらいいんですけど。」


【ヒミコ・イマール】

「ユウキ、あんた余計な事言うんじゃないよ。申し訳ありません。愚弟が下らない戯れ言ばかり言って。」


【ユウキ・イマール】

「戯れ言ってなんだよ。俺は事実を言っただけだ!」


【ヒミコ・イマール】

「それが余計なんだよ、バカ!」


【ユウキ・イマール】

「何を!」


【ユウナ・アスファルト】

「まぁまぁ、二人とも、兄弟喧嘩は止してください!」


【ヒミコ・イマール】

「ユウナ様がそうおっしゃるなら。」


【ユウキ・イマール】

「姉ちゃんは本当にユウナ様に弱いよな。」


【ヒミコ・イマール】

「何よ!」


【ユウナ・アスファルト】

「まぁまぁ。」


私は兄弟喧嘩を仲裁していると・・・


【アラン・レクサス】

「ユウナ様、前方にホウデンの滝があります。そこで水を補給したいのですがよろしいですか。」


ちょうどよく、アランさんがやって来た


【ユウナ・アスファルト】

「ホウデンの滝ですか?」


【アラン・レクサス】

「はい、巨大な滝です。直接見た方が早いですよ。」


【ユウナ・アスファルト】

「それじゃあ、見てみますか!」


私はアランさんの案内の下、ホウデンの滝を見ました


【ユウナ・アスファルト】

「すっ、凄い!」


そこには私が思っていたのと想像を絶するような巨大な滝だった。滝の水の怒涛な勢いと豊富な水量、景観の美しさ、そして水飛沫に合わせて出る虹の美しさに私は思わず見惚れてしまいました


【ユウナ・アスファルト】

「キレイ。」


【アラン・レクサス】

「あの滝で水を補給したいのですがよろしいですか?」


【ユウナ・アスファルト】

「えぇ、良いですよ。」


私たちは水の補給のため魔力飛行船を着陸することにしました


【ユウナ・アスファルト】

「うーん、空のいいけど、やはり地上もいい!」


【ヒミコ・イマール】

「そういえば乗り物酔いしてませんでしたね。」


【ユウナ・アスファルト】

「えぇ、今日は何ともないですよ。」


【アガサ・ドリトン】

「ホホホ、それは慣れですな。」


【ユウナ・アスファルト】

「アガサさん、慣れと言うのは?」


【アガサ・ドリトン】

「初めての体験で心と体が慣れていなかったのでしょう。徐々に慣れていくものですな。」


【ユウキ・イマール】

「でも俺と姉ちゃんとアランは何ともなかったぜ。」



【アガサ・ドリトン】

「まぁ、中には平気な者もいるからの。人間の体は不思議なものじゃ。」


【ユウナ・アスファルト】

「そういうものなのですね。」


私たちは着陸した後、改めてホウデンの滝を見た


【ユウナ・アスファルト】

「うわぁ、空から見る景色と段違いね。」


地上から見るホウデンの滝は迫力満点です。滝の怒涛の勢いが本当に凄いとしか言い様がないほど迫力満点です


【アラン・レクサス】

「ユウナ様、上流で水を汲みますので、お手伝い願いますか?」


【ユウナ・アスファルト】

「えぇ、いいわよ。」


私たちは水の補給をするために大量の水甕を用意した。では早速水汲み開始・・・


【ユウナ・アスファルト】

「うぅ、重い。」


水の入った水甕は重い。それに大量もあれば尚更、私1人だったら無理だ。この作業・・・


【ヒミコ・イマール】

「うぅ、重い。」


【ユウキ・イマール】

「我慢しろよ、姉ちゃん。この先、水がなかったら生きていけないぜ!知ってるか!4~5日、水を飲まなかったら死ぬんだぜ!」


【ヒミコ・イマール】

「あんたの蘊蓄なんかどうでもいいわよ。」


【アラン・レクサス】

「おい、お前ら、今は口よりも手を動かせ。」


アランさんの仲裁によりヒミコさんとユウキさんの兄弟喧嘩が終わり、再び水汲みを開始し、終わった頃には夕方になっていた


【ユウナ・アスファルト】

「ふう、終わったわね」


【アガサ・ドリトン】

「聖女様、そろそろ夜になります。今日はここでキャンプをしましょう。」


【ユウナ・アスファルト】

「分かりました。」


私たちは魔力飛行船から食料を運びだし、今日はここでキャンプをしている途中・・・


【ユウナ・アスファルト】

「ん?」


パイソンの腕輪が光り出し、蛇の目から再び赤い光を出し、今度は東南の方向を指した


【ユウナ・アスファルト】

「今度は東南の方向を指してる」


【ヒミコ・イマール】

「わぉ。」


【ユウキ・イマール】

「マジかよ!」


【アラン・レクサス】

「本物の邪神の遺品。」


【アガサ・ドリトン】

「人生、何があるか分からないのう。」



私たちはひたすら腕輪の指す光を見続けていた

















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