第5話:皇帝の反省と邪神の遺品

【クリミナス帝国の大広間】


【アルファルド・クリミナス】

「そうか、神官長が。」


私は神官Cより邪神の残党が神殿を焼き討ちにし聖女候補たちが殺されたことを知った


【神官C】

「はい、恐らく神官長は既に・・・」


神官Cは震えながら、事の詳細を話してくれた。もはやただの御伽噺では済まなくなった


【大臣A】

「陛下!これを大事ですぞ!」


【大臣B】

「早急に元聖女のユウナ嬢を呼び戻しましょう!」


大臣たちがしきりにユウナを呼び戻すよう進言した


【大臣C】

「ユウナ嬢を罷免されたのは陛下です。今さら戻ってくるとは思えませぬ。」


【大臣D】

「しかし他の聖女候補が殺され、今はユウナ嬢しかおりません。陛下自ら詫びを入れて戻ってもらうしかありません。」


【大臣A】

「陛下が詫びを入れるだと!陛下の裁量に非があったと認めるではないか!」


【大臣D】

「ではどうするのですか!このまま黙って見過ごせと言うのですか?」


大臣たちの議論が過熱していった


【アルファルド・クリミナス】

「もうよい。私はユウナに詫びを入れる、呼び戻せ。」


【大臣A】

「陛下!よろしいのですか!」


【アルファルド・クリミナス】

「元々、私の判断の誤りが此度の出来事を起こしたのだ。それを止められるのはユウナしかいないとなると頭を下げる他はない。」


私の決意に大臣たちは何も言わずに従った


【アルファルド・クリミナス】

「その前に神殿の様子を知りたい」


【大臣A】

「はっ!報告によりますると、神殿は跡形もなく無くなっていたようです。」


【神官C】

「きっと神官長が自爆魔法を使ったのでしょう!神官長は万一のために自爆魔法を学んでおりました。」


【アルファルド・クリミナス】

「それでは手懸かりもないということか。」


【クリミナス帝国の神殿跡地】


【ユウナ・アスファルト】

「何これ。」


私は転移魔法を使い、神殿まで飛びました。到着してみると、そこは神殿の形すらないほど何も無くなっていました。微量ながら魔力が残っているとみると何かあったのは確かだ。しかし・・・


【ユウナ・アスファルト】

「おいおい、これじゃ地下室がどこにあるか分からないじゃない。」


私は途方に暮れていると・・・


【???】

「?????」


【ユウナ・アスファルト】

「んっ、何だ?」


私は声をした方へ振り向くと何もなかった。辺りを見渡したが特に何もなかった


【ユウナ・アスファルト】

「気のせいか?」


【???】

「?????」


【ユウナ・アスファルト】

「いや、気のせいじゃない!どこからか、声が聞こえる」


私は声をした方へ移動すると声がした方に足を止めた


【ユウナ・アスファルト】

「もしかして、ここに地下室が?」


私は地面を触ってみて確かめた


【ユウナ・アスファルト】

「ん、これは。」


私はある取っ手を発見した


【ユウナ・アスファルト】

「うんしょ」


私は取っ手を持ち上げるとカチャと音がした


【ユウナ・アスファルト】

「まさか。」


私は取っ手をそのまま持ち上げると、隠し扉が出現した


【ユウナ・アスファルト】

「これって地下室の隠し扉か。」


私は扉を開けると地下室に続く通路を見つけた


【ユウナ・アスファルト】

「とりあえず行ってみますか。」


私は明かりの魔法を使い、隠し扉から入り、通路を通った。そこは意外と小綺麗でちゃんと整備もされていた


【ユウナ・アスファルト】

「まさか本当に地下室があったなんて。」


しばらく進むとある場所へたどり着いた。そこには机の上に箱があるだけの部屋だった


【ユウナ・アスファルト】

「とりあえず探知魔法をかけるか。」


一応、念のために探知魔法を使い、罠を探したがどうやら、ないようだ


【ユウナ・アスファルト】

「とりあえず開けてみるか。」


私は試しに開けてみたが、鍵がかかっていて開けれなかった


【ユウナ・アスファルト】

「よし解除。」


私が解除魔法を唱えるとカチャと音がなった


【ユウナ・アスファルト】

「開けれたよ、どれどれ。」


箱を開けると、そこには蛇がとぐろを巻いた状態の黄金の腕輪があった


【ユウナ・アスファルト】

「これがパイソンの腕輪。」


私は試しに触ってみた。意外と軽い


【ユウナ・アスファルト】

「うん、発見したけどどうするのかな?」


私は迷っていると突然、腕輪が動き、私の腕にはまった


【ユウナ・アスファルト】

「きゃっ、なっ、何!」


私は突然のことに呆然としたが、すぐに冷静になり腕輪を外そうとしたが・・・


【ユウナ・アスファルト】

「外れない。」


腕輪は完全に密着しており、取り外せなかった


【ユウナ・アスファルト】

「とりあえず外へ出るか。」


私は一旦、外へ出ることにした


【ユウナ・アスファルト】

「はぁ~、これからどうしたら良いのかしら。」


私は途方に暮れていると、腕輪が突然光り出した。私は驚きを隠せずにいると、そこから蛇の目から赤い光を発し、北東の方角を指した


【ユウナ・アスファルト】

「赤い光が北東の方角を指している。もしかしてパイソンの居場所が分かるの?」


私は赤い光を指している方向を見続けた











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