第10話
そんな私を止めたのはダイキのお母さんだった
「やめなさい!ダイキが…あの子がこんなこと望むわけない。
ユナちゃん、ダイキは自分の好きな子にこんなことして欲しくないよ。」
そう言いながら泣き続ける姿を見て
本当に自分は何をしてるんだろうと思った
家を出て行った原因が私とのケンカだって知ったら
私のせいだと知ったら
同じことを言ってくれるのか私は正直怖かった
混乱してた私はその場で伝えてしまった
「ダイキがいなくなってしまったのは私のせいです」と
そして泣きながら何があったのか全てを話した。
今思えば息子が亡くなりひどく混乱し気持ちも落ち着いていない親にそんなことをいうなんて馬鹿だったと思う
ダイキのお母さんは泣きながらも静かにそれを聞いていた
私はどんな言葉も受け止めなければいけない。
そう覚悟してた
責められても..
息子を返してと言われても
殴られるようなことがあっても
全てを受け入れよう。
そう思っていた私にダイキのお母さんは静かに言った
「息子を失ってしまったのは心から苦しい。
でもユナちゃんも同じでしょう、愛する人がいなくなって苦しい。
同じだよ、誰も悪くない」
それを聞いた瞬間私は申し訳なくて顔を見ることも出来なかった
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