第64話 アルクの所持スキルと技
今回は本編に関わるけど少し脱線した特別版だよ。
というか、いい加減自分のスキルぐらい把握しておかないとマズイかなって思ったんだ。この先は多分今以上に激しい戦いが待っているだろうからね。
俺の所持スキルについては毎度お馴染み【ユグドラシルの枝】さんが教えてくれるよ。
それでは【ユグドラシルの枝】さん、今日は思う存分スキルの説明をしてください。
《かしこまりました。ここからは契約者に代わり、私【ユグドラシルの枝】が所持スキルの解説等をしていきます。それではまず下位スキルから──》
下位スキル
スキル〝身体強化・強〟
└スキル〝豪腕〟スキル〝俊敏〟
スキル〝金剛〟等
スキル〝五感強化〟
├〝視覚強化〟……スキル〝暗視〟も含む
├〝聴覚強化〟……悪口も聞き逃さない
├〝味覚強化〟……習得したが使うことは
│ 少ない
├〝嗅覚強化〟……異臭のする場所で使うと
│ 大惨事
└〝触覚強化〟……味覚強化同様使用頻度が
少ない
スキル〝魔力感知・強〟……統合したスキル〝探知〟
により精度上昇
スキル〝気配遮断・強〟……統合したスキル〝隠密〟
により精度上昇
スキル〝四大属性魔術〟
├〝炎魔術〟
│ └〝爆裂魔術〟
├〝水魔術〟
├〝風魔術〟
└〝土魔術〟
スキル〝光魔術〟……ロザリオ・アルベルト氏より
習得
スキル〝雷魔術〟……現在解析中ですが九割解析
完了
スキル〝魔力操作〟
スキル〝思考加速〟
スキル〝自然回復・強〟……統合したスキル〝精神統
一〟により効果上昇
スキル〝形状変化〟
スキル〝性質変化〟
└〝形状変化〟と組合せて【ユグドラシルの
枝】は変化可能となる
├【神霊樹剣】……基本はこの形態
├【神霊樹杖】……魔術を使うと威力約
│ 三倍
├【神霊樹棍】……隙のない怒涛の連撃
├【神霊樹甲】……殴られるとかなり
│ 痛い
└その他形態もアリ
スキル〝魔術耐性〟……基本的に魔術習得と同時に
│ 習得
├スキル〝炎魔術耐性〟
├スキル〝水魔術耐性〟
├スキル〝風魔術耐性〟
├スキル〝土魔術耐性〟
├スキル〝爆裂魔術耐性〟
├スキル〝光魔術耐性〟
└スキル〝雷魔術耐性〟
〝
で習得
スキル〝状態異常耐性〟
├スキル〝毒耐性〟
├スキル〝麻痺耐性〟
└スキル〝幻覚耐性〟
《──以上が契約者及び私が所持している下位スキルとなります。一部未所持のものもありますが実質所持しているも同然なので今回は紹介に含めました》
ご苦労様です。
それにしても、こうしてみると凄いな。
いつの間に習得していたのか知らないスキルやら強化されているスキルがある。
ふとした疑問なんだけど、普通の人間ってここまでスキルを習得できるものなのだろうか?
《可能です。スキルはキッカケと条件を満たせばいくらでも習得できます。例えば生まれながらにして〝炎魔術スキル〟を持っておらず、それでも習得したいと思うならば炎に手を入れて直に感じれば習得できます。その際に〝炎魔術耐性〟も習得できる可能性もあるので一石二鳥ですね》
一石二鳥ですね。
じゃないよ。【ユグドラシルの枝】はたまにさらっとえげつないこと言うよね。
そこまでしてスキルを習得しようとは思わないだろ。
《あくまでも例えばの話です。他にもやり方はあります。私が例として挙げたのは最も危険且つ無謀なやり方ですので》
俺はこのたまに見せる【ユグドラシルの枝】の悪い一面が恐ろしく感じる。何か闇を抱えてるの? 必要だったら相談に乗るよ?
とまあ冗談半分はさておき、なんか前よりスキルが少なくなっているような気がするな。
前は情報過多で頭が爆発しそうなぐらいスキルがあったのに今ではスッキリしている。
《契約者が数が多いと前々より文句を言っていたので現状で不要なスキルは排除しました。必要になればその都度習得すればいい話ですので問題ないことです》
あっ、そうですか。なんかせっかく習得したのに捨てさせてしまってスミマセン……。
というかスキルって捨てたり出来るんだ。一度習得したものは一生残るものだと思ってたから知らなかった。
《いえ、基本的には一度習得したスキルを排除することは不可能です。これは私のみに許された能力です》
なるほど、相変わらずの【ユグドラシルの枝】さんである。
武器の形を変えれると思いきや動物にまで形を変え、スキルもどんどん習得していっていらないスキルは自分で処分出来ちゃう。
まあ、【ユグドラシルの枝】が規格外なのはいつものことだから気にしない俺であった。
それより次は上位スキルの紹介をしてもらおう。
《はい。上位スキルは下位スキルよりも数が少ないので解析中も含めた魔術を複合させた技も紹介していきます。解析中も含め上位スキルと使用可能な技は以下のようになります》
上位スキル
スキル〝身体強化・真〟……〝身体強化・強〟の上位
互換
スキル〝四大属性上位魔術〟
├〝炎上位魔術〟
├〝水上位魔術〟
├〝風上位魔術〟
└〝土上位魔術〟
スキル〝光上位魔術〟
スキル〝雷上位魔術〟……下位の解析完了後、習得
開始
スキル〝空間魔術〟
スキル〝完全気配遮断〟……エディ・ローレンス氏の
スキルを解析中。
進行度は三割程度
スキル〝未来予測〟……格上相手には情報処理が追い
付かず脳への負荷が絶大な
ため回復量が負荷を上回る
までは使用を控える。
スキル〝眷属召喚〟……天帝鳳凰ゼストより解析中
技
炎系統……〝緋天龍〟
└リオン・アルスフィーナ氏より
氷系統……〝蒼天龍〟
└リオン・アルスフィーナ氏より
氷炎系統……〝緋蒼龍剣舞〟
└リオン・アルスフィーナ氏より
風系統……〝
└ウィンディ・カーティス氏より
光系統……〝ジャッジメント・レイ〟
└ロザリオ・アルベルト氏より
雷系統……〝
└エクレール・カーティス氏より
空間系統……〝次元斬〟
《──以上が上位スキルと魔術を複合させた技になります》
下位スキル比べると確かに数が少ない。
それに【ユグドラシルの枝】が言うように解析中のものがちらほらとあるな。
天帝鳳凰ゼストの〝眷属召喚〟はやっぱり習得の方向で進んでいたか。眷属なんていないし必要ないと思うけど【ユグドラシルの枝】にも考えがあるのだろう。
あとはそうだなぁ。
上位スキルに関してはスキル〝身体強化・真〟が気になるかな。下位スキルの〝身体強化・強〟の上位互換なら最初から真の方を使えばいいのに。
《スキル〝身体強化・真〟を使用するのは構いませんが長時間の使用はおすすめできません》
えっ、なんで?
《このスキルは確かに契約者の身体能力を飛躍的に上昇させます。ただ、スキルが強力故に肉体が耐えきれないと──》
耐えきれないと?
《暴発して肉体が爆散します》
爆ッ……!!
出たよ。また【ユグドラシルの枝】は平然と恐ろしいことを言う。
そんな危険なスキル使おうと思えない。だったら下位スキルの方で我慢するよ。今までだってそれで何とかなってたし。
《今はそれでどうにかなっていても下位スキルではいずれ限界が来ます。心配せずともスキル〝身体強化・真〟は契約者の肉体が成熟していれば十分に鍛え上げられていれば爆散することはありません》
だから毎日体を鍛えておけと。それはいつもやってることだから構わないけど。
とりあえず〝身体強化・真〟を使っても大丈夫になるまでは筋トレを続けよう。
じゃあ最後に俺が使える技についてなんだが──
これは説明するまでもないよな。どれも一度は見たことある技だしね。
強いて言えば俺の技が一つしかないということか。
結局大半は他から盗んだ劣化版。近いうちに俺だけのオリジナルの技を作ろう。
さて、スキルと技についてはこんなところかな。
これ以上は──語ることもなし今日はここまでにしよう。
今回の特別版はどうだったかな?
俺も把握しきれなかったスキルをきちんと把握できて良かったと思うよ。
でもどうせ【ユグドラシルの枝】のことだから俺の知らないうちにスキルを習得して今回のようにスキルを全て把握できなくなっているかも。
まあ、その時はその時か。今回みたいにわかりやすく教えてもらうことにしよう。
ではでは、また次回新章でお会いしましょう。
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