7キス デートは小学生と秋葉原
俺は今電車内にいる。隣にはとても良い香りのする髪の長いJS《じょししょうがくせい》が座っている。ここが天国か。グッと幸せを噛み締めてガッツポーズをする。
『お…お兄ちゃん着きましたよ。』
柚子の声で我に返る。アナウンスは秋葉原と言っている。俺は柚子を持ち上げてお姫さま抱っこをした。
『きゃあっ!?』
柚子は驚いて小動物のような可愛い悲鳴をあけまる。わかっている。喜んでいるのだろう。お姫様抱っこをしながら電車を降りる。周辺にいた人達は鳩が豆鉄砲を食ったような顔で目を丸くしている。俺のかっこよさがわかったのかもしれない。時代がやっと俺に追いついたんだな。下を見ると柚子がほっぺを膨らませてジト目で言う。
『お兄ちゃんのエッチ…降ろして下さい。』
すごく恥ずかしそうにしていた。ごめん。そっと柚子を降ろした。
駅の改札をくぐったら、そこはアニメの世界のようだった。大好きなロリのショップが立ち並びアニメグッズやフィギュア、DVD、CD、ショップ、小さいメイド、色んなものがあった。読者のきみならわかるだろう。小学生の素晴らしさを。秋葉原に来たら思わずうさぎ飛びをしてしまうものだ。それらのお店を見て周り、たくさんの買い物袋を片手にロリグッズや同人誌を大人買いした。ショップを全て見終えた頃には夕焼けが広がっていた。
『綺麗な夕焼けだね。』
『はい!』
良かった。柚子も笑顔だ。デートなんて言いつつ、俺の好きなことばかりしていたから彼女を退屈にさせていたのではないか心配だった。その時、名案が脳裏をよぎった。
『そうだ柚子!』
『ひゃいっ?』
柚子は驚いてまたしても可愛い声をあげる。
『この近くにアニメの聖地の神社があるんだ。一緒に行こう。』
幼女の手をぎゅっと握る。柚子は戸惑いながらも笑顔で口を開いた。
『…行きたいです。』
やっとデートらしい事ができる。神田明神に着いたので15円を投げ入れてお参りする。15円というのは十分ご縁がありますようにという意味らしい。手を合わせて胸の内で呟く。柚子と出会えて幸せだ。こういう神社でお賽銭を投げた時って願いたくなるものだけど現状の幸せに感謝する人間がいても良いと思うんだ。チラッと横を見ると目を
『お兄ちゃん行きましょうか。』
『柚子は何を願ったの?』
『ふふっ。お願いごとじゃなくてお兄ちゃんと出会えて幸せですって神様にお礼を言っちゃいました。』
照れながら言っているその姿は、まさに天使だった。同じことを願う運命ってあるんだな。
『よっしゃ!おみくじ引こう!!』
まるで羽が生えたかのようにジャンプしながらおみくじ売り場へ向かった。
『せーのっ!』
一斉にくじを開ける。
『大吉だ!』
『大吉です!』
『うおおおお!!』
おが4ついっぱいでおっぱい。あまりの嬉しさに反復横跳びをしながら柚子を抱きしめる。柚子は俺の腕の中でふがふが言っている。きっと嬉しくてはしゃいでいるんだ。まったく子どもだな。子どもだから小学生なのか。
『な…なにしてんのよっ!!警察呼ぶわよ!犯罪者!』
ロリを抱きしめている眺めをよそに似つかわしくない後ろから聞こえる罵声。振り返ったらそこに、あの忌まわしきサイドテール幼女が居た。
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