8キス ロリはサイドテール

俺は今神社にいる。目の前には紫髪のサイドテール幼女が居た。髪留めはグレープの形をしていて可愛らしいが、その反面怒りに満ちた形相をしている貧相なちっぱい。


葡萄ぶどうちゃん…?』


柚子が口を開いた。


『知り合い?』

『はい。同じクラスの穂四葡萄ほしぶどうちゃんです。』


サイドテール幼女が驚きつつ、言い放つ。

『柚子ちゃん!その犯罪者から離れて!そいつとんでもないロリコンよ!デパートであたしの胸を触ったの!水族館でも胸を揉まれた!とんだ変態よ!』

『お兄ちゃん…』


柚子が汚物おぶつを見るように俺に目線を向けた。


『違う!誤解なんだ!デパートではそのサイドテールロリがぶつかってきたんだ。水族館では助けようとしただけなんだ!』

『サイドテールロリ!?こっ、こいつまた警察に突き出してやる!!』


泣きそうな面でこちらをにらみつけてくるサイドテールロリ。なんだよ本当のことを言っただけじゃないか。柚子がサイドテールロリに話しかける。


葡萄ぶどうちゃんその時の映像を警察の人に見せてもらったんだけどね。どれもこれもあれば事故だよ。お兄ちゃんは変な人だけど、走って飛び出した葡萄ぶどうちゃんにも原因があるよ。』

『うっ…それは…』


なんか変な人って言われた。ちょっとだけ傷ついたよ。俺は変じゃない。ただ女子小学生が好きなんだ。その気持ちに偽りは無い。決してロリコンでは無いけどね。


『それにお兄ちゃんはそんな犯罪をするような人じゃない。私にとって麓介お兄ちゃんは大切なお兄ちゃんなの。今もデートしていたところ。』


恥じらいながら柚子は赤面してごにょごにょと小声で言った。そんな風にお兄ちゃんを慕ってくれているなんて、あぁ…本当に可愛すぎるよ。今すぐハグを決めたいぜ。


『デート!?そうだったの?邪魔しちゃったわね。ごめんなさい。』

『私はいいの。お兄ちゃんと仲直りしよ?』


サイドテールロリはコクっと頷いた。ゆっくりと足取りを進めて俺の前まで近寄って立ち止まった。


『…誤解したわ。別に麓介のことを全て許そうなんて思ってないけど、あたしにも注意点はあったわ。』

『いや、なんだそりゃ。まぁいいよ。俺も事故とはいえ、サイドテールロリのちっぱいを触って揉んでしまったからね。』


サイドテールロリは何か言いだげな表情で赤面して震えているが、何も言ってこない。何を怒っているのだろうか。言わなきゃわからない。何も言ってこないのは柚子のおかげだな。後でたっぷりお礼をしよう。そしてサイドテールロリは柚子に声をかける。


『柚子ちゃんって大人なんだね。デートしているんでやるわね。』

『ありがとう葡萄ぶどうちゃん。』

『また明日学校で会おう。』

『うん!』


ロリとロリの会話って良いよね。ロリ×かける2略してロリロリだよね。イメージとしては開放感のあるお花畑に幼女達が居るとドキドキした気持ちになるのだ。神社でおみくじで大吉を引くとこんなにも良いことがあるのか。ご利益りやく有り幼女有り。これだけで幸せがいっぱいおっぱい。あぁ…どっちもそんなにおっぱいないか。柚子は美乳で将来性に期待できるけどサイドテールロリはただの貧乳だね。そうだ。一言だけ言おう。


『サイドテールロリ。』

『っー!?何よ?』

『柚子ちゃんを大事にしてくれてありがとう。これからも幼女同士仲良くするんだよ。』

『幼女…!??う…う〜!そんなこと言われなくてもわかってるわよ!』


顔を真っ赤にしたまま走り去っていくサイドテールロリを見届け後、俺は柚子を抱きしめた。

『お兄ちゃん!?』

『柚子のおかげでまた1つ良好な人間関係を築くことができたよ。ありがとう。』


星空を背に男子高校生が女子小学生をハグしている。映画のようなワンシーンだ。きっと映画のタイトルはファーストハグは小学生だろう。

『お兄ちゃんの良さが世界中の人に伝わりますように。』

俺は嬉しくて綺麗な長い黒髪を優しく撫でた。

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