拝読致しました。
雪斎さんの胡散臭さが光る回でした(^^;)
似合わない衣装を着させられ、おだてられて舞台に強制的にあげさせられた晴氏さん。
「人間、為せば成る!」
そんな言葉が出てきそうですが、為してもならんのがこの世の常。
彼を知らず己を知らざれば戦うごとに必ず危うし。
奥さんが誰だろうが、偉大なご先祖様と共通の項目があろうが、自分が大兵力の帥たる技量を持ち合わせていなければ、現実に克つことはできない。
それが分からない時点で、ラスプーチン雪斎さんにより開かれた地獄の門に一直線に突き進むだけですね。
がんばれ、晴氏さん!がんばって生き残ってくれ!(^^)/
作者からの返信
これホントは「北条ぶっ潰したら、次はお前だ」とか言われたら、古河公方としてはホイホイ従わざるを得ないと思います(笑)
でも、そこは雪斎、乗せて乗せてで、アゲアゲで古河公方が「自主的」に参加するように仕向けました^^;
……そう、某斯波義銀さんみたいに(笑)
でも足利晴氏さん、さすがに斯波義銀みたいに不良名門ではなく(笑)、晴氏なりに真面目に野望に邁進する所存らしいです。
何だかんだ言って、ここで北条を叩いておかないと、古河公方も関東管領も、あるいはそういう秩序もぶっ壊されてしまうと思いますし……。
さあ、斯波義銀はサバイブしましたが(秀吉に仕えています(笑))、足利晴氏さんは、一体どうなるのか。
義兄弟の氏康や綱成が激おこぷんぷん丸かもしれませんが、どうなることやら……^^;
ありがとうございました。
こんにちは、四谷軒様。御作を読みました。
雪斎さん、悪魔か(^◇^;)……割と悪魔みたいな人やったわ。
でなきゃ、あの三国同盟は作れないし。前編と対照的な展開に噴きました。温度差が激しすぎる。
面白かったです!
作者からの返信
古河公方・関東管領・扇谷上杉らが率いる関東諸侯同盟軍八万って、この中の誰だったらそれだけの求心力というかリーダーシップを持っていたの……という疑問がありました。
史実では扇谷上杉家・難波田善銀なんでしょうけど、拙作では、より「らしい」風格の太原雪斎とさせていただきました^^;
怪僧にして縦横家な雪斎さん、フツーに「オイ古河公方、言うこと聞かなきゃ、河越の次は古河だ」と言えばいいものを、何でか鎌倉時代の執権北条家の通婚政策を持ち出してきます。
古河公方・足利晴氏って、割と「軽い」イメージがあるので、こういうの乗っちゃいそうだなぁと思いまして(笑)
まあいずれにせよ、「黒衣の宰相」らしく、雪斎の舌先三寸大活躍の巻と相成りました。
……でも、肝心の弟子の義元くんが和睦を決めちゃったから、今後、さあ大変となっていくのですけど^^;
ありがとうございました。
雪斎さんの口車に乗せられて天下を夢みちゃう晴氏さん、人間味があって好きです。
学生時代、日本史の授業で北条、足利あたりを習った時、その関係性とかよく分からず、とりあえず覚えておけっ、という感じでさらっと流していたのですが、こういう人間ドラマを交えて姻戚関係等を勉強しておけばよかったなと、今になって思います。
第一部、楽しませていただきました。
第二部はいよいよゴタゴタしてきそうでこちらも楽しみです。
作者からの返信
フツーに、両上杉に乗っからないと、次はお前だと脅さないところが雪斎さんの頭イイというか、ズルいところです^^;
そんなわけでのぼせちゃった晴氏さん、この選択が彼にとってどんな結末をもたらすか、つゆ知らないところが何とも言えません。
いや、私もこういう人、好きですけど(笑)
執権北条家と足利家の関係は複雑かつ微妙で、おそらく教科書でもさらっと触れている「つもり」なんでしょうけど、それでも複雑かと思います。
というか、私もこのお話を書くまでは、ろくに知りませんでした(おい
まあでも、改めて学ぶ楽しみがあったということで……。
第一部と第三部は史実ベースなんですが、第二部は完全に創作が入っちゃってます^^;
やっぱり戦国の関東を描く以上、里見とか出したいという色気を出してしまって……(笑)
ありがとうございました。
躬、という言葉は初めて知りました。日本語はいろんな一人称があるんですね!
晴氏、何やら怪しいおじさんにそそのかされてますが、どういう結末を迎えるのか……。伝書鳩みたいな仕事する鷹も面白いです。
作者からの返信
「躬」は、私も何かの歴史小説で読んで見た記憶があるだけです。
でも、折角だから使ってやれと思って使いました。
何だか貴人というか公家的な雰囲気が出ればいいなぁ、と^^;
足利晴氏さんは、まあ、ここで上杉に味方しないと、逆に自分が八万の軍に攻められてしまうという展開が予想できるので、ここは上杉に乗っかるしかなかったと思います。
拙作では、そこを雪斎の口車ということにさせていただきましたが。
晴氏さんの末路は……まあ、お察しくださいとしか言えません^^;
鷹のやり取りは「影武者徳川家康」を参考にしました。
漫画版でしか読んでいませんが^^;
ありがとうございました。
関東公方は足利幕府最大の失策だと思うのです。
足利義教が横死したものの、その後放置される程度には力を失っている。そういう現状認識が……できたら関東管領にいいようにされてないか。
最後まで日和見しておけばいいだろうに。
作者からの返信
関東公方……西ローマ帝国もそうですけど、担当範囲の広さと処理件数の多さ、そして決裁権限が無いと即応が求められる案件に対応できないから、ほぼ同格の組織を分けて設置したんでしょう。主に現場の事務方の悲鳴が原因だったのではないかと思ったりします。
つまり、やむを得ない面はあったと思うのです。だからといって、失策でないとは言いませんが。
関東方面は、さらに堀越公方とかまで出てきて、後世の歴史家を苦しめる(?)展開になります。幕府も何もしてなかったわけではなくて、政所執事の伊勢家が、一族の伊勢新九郎という人を派遣して、鎮圧させたのではないかと思うのです。
もしかしたら、後北条家は、本来あるべき関東公方のかたちを完成させたのかもしれません。
でも、越後から来た軍神が関東管領になって、そこを乱されたりしますが。
古河公方は河越に参陣しなければ、両上杉がほぼ勝ち確定のこの戦の、勝ち馬に乗れなくなります。また、北条に味方する、あるいは中立を守ったとしても、「戦後」に両上杉から敵性認定され、攻め滅ぼされる可能性大です。
ですので、拙作では雪斎がなんやかんや言ってますが、現実的な面で、河越に行っておかないとマズいという判断があり、それは妥当と思われたのではないでしょうか。
後世から見ると、そこは知らんぷりしておけよ、と思いますが、古河公方としては、生き残りをかけて、かつ、勝ち馬に乗れたらいいな……と参陣してしまったのです。
そこで北条が勝ってしまう方が異常なんです。こればかりは何とも……。
ありがとうございました。
この田子の浦の上下は、時代の転換を思わせるような沸き上がりを感じさせますね。三強同盟か、北条破滅か。実に面白いです。雪斎の縦横家のような言葉運びが見事です。
作者からの返信
史実でも、関東甲信越にとって、実際ターニングポイントだった思います。この同盟を元に、武田・今川・北条は伸張していきますので。特に北条は、同盟のおかげで、河越夜戦という乾坤一擲の大勝負に打って出られたのが大きいです。
古河公方足利家は、ここで河越に参陣しないと、山内上杉と扇谷上杉から、「北条の縁戚」として討伐とはいかないまでも、勢力削減は否めないので、出陣したのだと思います。しかし、拙作では雪斎の暗躍ということにしてしまいました。怪僧らしさを醸し出してみたつもりです(笑)
そして、三国同盟と古河公方参陣の結果、河越夜戦という化学反応が生じ、関東では中世以来の支配体制がついに……という流れとなります。その「うねり」を描ければなあと思って書いたので、呪文堂さんのお言葉はまことに嬉しいです。
ありがとうございました!
天下を考え始めるその心情がわかりやすく描写されていて、興味深いと思います。
そういう時代なんでしょうね。
作者からの返信
このあたり、「勝ち馬に乗らなアカンよ、乗らなかったら北条と縁戚の公方さまはヤバいでぇ」と言えば済むのを、敢えて怪僧・雪斎が口先で惑わせた、という感じで行きたかったのです。なので、晴氏さまには釣られてもらいました(笑)
まあ、この時点では八万で河越占領→関東制圧→そして天下へ、という流れはある程度現実味を帯びていたと思うのです。
しかし相手が悪かったね……というのがこの物語のネタです(笑)
ありがとうございました。
「苦しゅうない、面を上げよ」
一度つかってみたいと思いながら、いまだに。(^_^;)
ですが、悲運の姫たちばかり描いている現状にいささか飽きまして、👘
「初夢や秀吉になり綺羅尽くす」と詠んで一部の共感をいただきました。
作者からの返信
足利晴氏は正真正銘の殿様なので、苦しゅうないと言っても苦しくない人です(笑)
河越に出陣するまでは、今も東京・根津美術館に残る水墨画に賛を書いたり、結構文化に尽くしたりして、無難に過ごしていたのですが……。
しかし、山内上杉と扇谷上杉が勝ったら、北条氏康の妹を妻にしている晴氏は、かなり苦しい立場に立たされてしまうので、やむを得ない決断だったと思います。普通、八万の方が勝つと思いますし(^^;
御作の姫たちが悲運に向かうのは、大体太閤のせいですから……。対極に位置する存在ですね。敢えてその立場で吟ずることにより、見えてくるものがあるかもしれませんね( ̄▽ ̄)
ありがとうございました。
すごい。
尊氏と北条家の関係を持ってきて焚きつけるという発想は思ってもいませんでした。
いや、これは面白い。
作者からの返信
けっこう、こじつけなんですけど(笑)、前に「太平記」を読んでいて、そういう記述があったので、使わせてもらいました。
尊氏って、次男坊だったので(兄の早逝により嫡男になった)、赤橋(北条)登子と婚姻って、そういう箔付けのためなんじゃないかと思ったんです。
お楽しみいただけたようで何よりです。
ありがとうございました。