応援コメント

35 地黄八幡」への応援コメント

  • 拝読致しました。
    確かに半年も籠城していたのであれば、兵は飢え、力は枯渇している。
    そう思えても何ら不思議はないと思うのです。
    しかし、実際はそうならなかった……とすると、残余の糧食は全て兵達に分け与えてから突撃した、ということでしょうか。
    その上で、誰が攻めておこうが、どうせこの城を捨てるのだから、攻められても占拠されても痛いことには変わりない。そんな想いなのでしょうか。
    攻める北条、受ける今川。
    全ての兵力を打ち棄て、糧食は全て使い果たし、状況的な排水の陣を構築、突撃を敢行。負ければ死ぬ。引き分けでも死ぬ。
    もしそんな追い詰めらえた想いがあるならば、圧倒的な攻勢も納得が行きます。
    後がない想いで攻める地黄八幡軍と、来ることがない幻の援軍を待ち続けて自陣を護る近江守さんと上野介さん、その力の差は圧倒的でした。
    この勢いのまま最後まで駆け抜けるのでしょうか。
    次話以降も楽しみです(^-^)

    作者からの返信

    史実の北条綱成は、たぶん、そんなスタンスで戦ったと思います。
    乾坤一擲の大勝負、賭けるものは全て惜しみなく……というところで。

    ……拙作の綱成は、傷病兵とか女性とか子どもが城内に残っているので、それなりに気にしながら突撃しています^^;
    だからこその攻撃力が発揮され、近江守と上野介の陣は突破されてしまいました。
    山内上杉の長野業正、捨て石作戦というか、綱成を「削り」にきているようですが、果たして。

    ありがとうございました。

  •  こんにちは、御作を読みました。
     これぞクライマックスという盛り上がり、迫力のある戦闘描写に魅入られました。やはり綱成さんは強いなあ。
     圧倒的な破壊力とインパクトで、面白かったです。

    作者からの返信

    綱成さん、これまでずーっと城に引きこもりだったため(笑)、鬱憤がたまっております。
    描写してませんが、黄備えたちも「待ってたぜぇ、この瞬間(とき)をよオ!」と魍魎の武丸みたいに逸っておりますので^^;

    果たしてこの破壊力で、山内本陣まで至れるのかどうか。

    お楽しみいただければ幸いです。

    ありがとうございました。


  • 編集済


    倉賀野三河守?
    もしかして、高崎市の隣りの倉賀野町に
    なにか縁があるの?

    と、Google先生で調べたら

    上野国西部の武士団に児玉党有道氏がいた。その児玉党の分かれで倉賀野を名字の地とした御家人が倉賀野氏であった。

    とあり、お〜っ!
    と興奮しました(^^)

    でも、上杉軍などと合わさって
    大軍で責めていったにも関わらず
    北条氏康の巧みな攻略に引っかかり
    負けてしまうのですね。
    (だって、そう書いてあったんだも〜ん!)

    捨て石とされた近江守さんと上野介さんが
    哀れな最後でした。


    作者からの返信

    お察しの通り、倉賀野町に由縁のある、倉賀野さんです^^;
    山内上杉氏は、上野国が根拠地なんで、倉賀野さんはその地元なので、山内上杉氏に仕えていました。

    しかし、これもお察しの通り、北条家の大いなる流れには抗しきれず、たしか最後には上杉謙信の方に行ってしまった気がします。

    近江守さんや上野介さん、実際は主君を逃がすために必死に戦ったかもしれません。
    ですが、拙作では、必死で後に繋げようとする北条家との対比のため、主君や家臣の「つながり」がボロボロな組織として、山内上杉氏を描かせてもらいました。

    ありがとうございました。

  • 味方を捨て石にする。戦術としては正しいのかもしれませんが、心情としてはあまり褒められませんね。後々の兵の士気や結束に良いことはひとつもありませんしね。

    どっちにしても負けるなら後々の事は考えなくてもいいでしょうから。後といえば越後に行って謙信を頼るのでしょうから、どっちの上杉さんかは知りませんが。

    包囲半年ですか。溜まっていたでしょうからね。勢いもすごくなるでしょう。僅か一日違いとは、勝利は紙一重なんですね。

    作者からの返信

    本当は全軍で襲いかかった方が、数的有利により勝てるはずなんですけどね……。
    いかんせん、夜で暗くて、味方同士といえども判別できないという事情もありますので、諸将も仕方なく順番に繰り出されていく流れです。
    まあその夜の闇を狙って、北条軍が仕掛けたわけで、北条の戦略勝ちなところもあるわけです。
    だからといって、捨て石作戦がイイというわけでもなく……。
    このあたり、北条綱成とその部隊が結束して、老将が自ら盾になったりする描写と対比させているシーンです。

    ちなみに越後に落ち延びるのはもうちょっと先で、その前にこの上杉さんは巻き返しを狙って信濃に手を出して、そうしたら甲斐の武田くんに目を付けられて襲撃されるというオチまであります^^;
    (越後亡命はその後です)。

    包囲半年……敵も味方もよくここまでやったもんだと思います。
    勝敗を分けたのは、やはり一丸となっているかどうか、組織としてちゃんと動けるかどうか……だったと思います。
    むろん、紙一重だとは思いますが^^;

    ありがとうございました。

  • 本間、赤堀両名は哀れですね。
    捨て駒にされても戦に勝ちさえすれば、子孫が取りたてられるでしょうが……。

    ここからはずっと北条のターンになっちゃうのかな。

    作者からの返信

    戦は負けるし、山内は落ち目になるし……。
    ちなみに、赤堀さんは米百俵の人の先祖らしいので、子孫は頑張ったのではないかと思います。

    北条のターン……というか、北条は攻め続けないと後がないですからねぇ……。止まることが許されないので、ターンと言いつつ必死のバトルになることでしょう。

    ありがとうございました。

  • 作風、というものなのでしょうか。
    骨子はしっかりと伝統的歴史物語を踏襲しつつ、キャラクターの立て方がとても若々しく感じられます。彼らの動きに引っ張られて物語がテンポよく進む、これはよい意味でライトな雰囲気を呼び込んだ歴史小説だと感心しました。骨子があやふやだとキャラクターだけのお話になってしまいそうですが、そこはさすがに四谷軒様、しっかりと押さえるべきところを押さえていらっしゃるため、荒唐無稽な感もなく、実に面白いです!

    作者からの返信

    恐縮です。
    いつも何となくで書いているのですが、やっぱり「作風」って出てくるものだな、と自分でも感じております。気取るわけではないのですが、何か自分の歩き方や歩幅みたいなのがあるのかな、と思うのです。

    キャラクターたちも、私の場合は伝えられる人物像となるべくブレないようにと設定して、後は好き勝手やらせているから、「テンポよく」になっているのかな、と思います。
    また、河越夜戦をめぐる人物たちで、特に、本庄藤三郎をはじめとする関東の武者たちは、あまり巷間に知れ渡っていないので、逆に自由にキャラ設定できた、というのも大きいかも知れません。

    骨子……そうですね、何となくこんな感じにしよう、というのが頭にあって、その「流れ」に乗って書いています。実はしらーっと史実とちがうことを書いていたりするのですが、物語としてはこちらの方が面白いのかな、と思ってやってます(^^;
    ですが「流れ」からは外れないように棹差しております。そのあたりが「骨子」なのかなぁ、と思います。

    ありがとうございました!


  • 編集済

    戦いの描写、臨場感にあふれていますね。
    「首をとらぬ」って、そこに武士の美みたいなものを感じました。

    しかし、それにしても、捨て石として、ひどい話ですね。

    作者からの返信

    伝えられるところでは、氏康がスピード重視で首は取らないとしたそうです。信長も桶狭間でそうしたという説もあります。勝つために、というところに凄まじさを感じます。

    史実では、山内上杉憲政は落ち延びるんですけど、かなりの将兵を犠牲にしてしまうんです。家康でいうと三方ヶ原ぐらい犠牲を払っています。家康はそのあと挽回しましたが。
    が、憲政の方は、そのあと信濃に手を伸ばして甲斐の虎を怒らせてしまって滅ぶし、これじゃ本当に捨て石だよなぁという印象があって、こう描いてしまったかもしれません。

    ありがとうございました。

  • 業正の漁夫の利、一番卑怯なタイプですね。
    現代社会にもいますよね、そういう人たち。

    道が重要な役目を果たしていますね。
    荘子の説く「道」を思い出します。

    いよいよ愁嘆場。
    捨て石や、哀れ。

    作者からの返信

    長野さん、実際は気骨ある、武田に最後まで抵抗した武将らしいんですけどね。父と子、というテーマを描写したくて、こうしてしまいました。

    荘子……懐かしいですね、高校の授業で胡蝶の夢を習ったことを思い出します。拙作でも「夢」が一つのテーマだったりしまう。

    そして、実際、山内上杉軍は、山内上杉憲政を逃がすためにかなりの犠牲を出しているんですよね。それだけ北条の攻めが苛烈だったんでしょう……合掌。

    ありがとうございました。