こんばんは、御作を読みました。
丁々発止とやり合っているのに、妙に和気藹々というか、好敵手と高め合うみたいな健康的な雰囲気があって息を飲みました。
これも立派な外交戦で、虎胤さん一人の持つ意味が各陣営に凄く影響を与えている。読んでいてワクワクしました。
面白かったです^ - ^
作者からの返信
武田晴信と今川義元と北条氏康、何だかんだ言って、気が合ったんじゃないかな、と思うのです。
晴信と義元はほぼ同い年、氏康は五、六歳上で、大体同世代だし、戦国大名同士、やっぱり同業者的な「儲かりまっか」的なことがあったのでは、と(笑)
原虎胤さんの「出奔」、古府中で「信虎追放アカンやろ」と訴えたこと(史実)も含めて、実はパフォーマンスではないかと考えたことが、今回に反映されています。
虎胤が信虎への忠節を尽くしているのは事実でしょうけど、やっぱり信虎のアレなところは厭だったんじゃないかな、と。
そこを晴信が「じゃあこうしたら、忠節は尽くせるし、後で武田に帰って来ていいよ」と「出奔」させたんじゃ、と思ったのです。
ありがとうございました。
前話で山本勘助が出向いてきたと思ったら武田晴信本人で――という展開も面白かったですが、そこから氏康との機知に富んだ会話劇にとても引き込まれました。
虎胤追放の意図なども明らかとなって「なるほど~」と感心しました。
「塩」のエピソードや、山部赤人の有名すぎる歌も内容に盛り込まれていて、隙がないというか、今回もお腹(というか頭?)いっぱい堪能させてもらいました。
これから大物三人の鼎談も気になるところです。
そして雪斎さん!また暗躍しそうで楽しみです 笑
作者からの返信
晴信、義元、氏康は直接三人で面会したという伝説があります。
それが善徳寺(善得寺)会盟=三国同盟締結と言われていますが、その前段階として、晴信と氏康を会わせてみました。
いかにも大物同士、という感じになるように苦心した記憶があります^^;
虎胤追放、史実だと虎胤さんが「信虎パパじゃないとヤダ!」と出奔したことになっていますが、そこを逆手に取らせていただきました。
「塩」は、これを挙げれば、いかにも大物らしい会話になるから、つい、やっちゃいました。
後世である現代で書いているからこそ、やれることですね^^;
山部赤人は百人一首でお気に入りの歌人なので、そこは出来心で書きました(笑)
鼎談、うまくいくのかいかないのか。
そして、関東における雪斎の蠢動が、どう響いて来るのか……^^;
ありがとうございました。
虎胤追放がこういう形で生きてくるのですね。
晴信の布石が見事です。
義元が無能とはもちろん思いませんが、こんな凄みがあるのが新鮮です。名家の御曹司なのでもうちょっと大人然としているイメージです。
作者からの返信
原虎胤は、ちょうど武田晴信が生まれる当時の、今川家の甲斐侵攻(綱成の父が主将)を撃破した男なので、今川方としてはインパクト絶大なのです。
で、こういう虎胤を「追放」したと言われては、さしもの今川義元も、「むむむ……」となるわけです。
その今川義元、実は四男で、しかも寺に入れられていたんです(ちなみにその時の師が太原雪斎です)。
そして、長兄と次兄が同時に死ぬという椿事があって、その後、三兄と争い、それに勝利して、駿河を国盗りしたという実績があるんです(この争乱を「花倉の乱」と言います)。
さらに、一説によると、寿桂尼(先代の正室)の子ではなく、京から落ち延びた食客の娘=側室の子だったという説もあります。
で、拙作においては、今川義元は「四男」かつ「側室の子」であり、機会をとらえてのし上がり、今川家の家督を得たという設定なのです。
そのため、何か妖怪めいた感じの強面になってしまいました。
いや、ビジュアル的にはアニメ「一休さん」の将軍様=足利義満なんですけどね。悪い奴じゃないんだけど、ちょっとやり過ぎな奴という感じの。
ありがとうございました。
策と策との『空中戦』、お見事!非常に面白かったです。先を見据える戦略眼、そしてそれを実行できる胆力。兼ね備える者は稀有な存在といえるのでしょうね。その怪物たちの鼎談。楽しみです!
作者からの返信
氏康が領土割譲をタダでやっているはずないよなぁ……というのが今回の話の起点でした。おかげで武田晴信は陰険漫才のボケ役としてツッコまれる立場に(笑)
晴信は晴信で、義元相手に鬱憤を晴らすがごとく……という感じですね。
ちなみに義元に関しては「花倉の乱」で予習したおかげでスムーズに書けたと思います(^^;
氏康と晴信としては、早く鼎談して、停戦条約を結びたいところですが、一方で古河でも動きがあります。このあたり、史実でも鼎談と古河が同時進行しているので、なかなか面白いのですが、書き手としてはキツかったりします(笑)
ありがとうございました!
失敗を認められる大名。上にたつものとして、大きさを感じました。
武田信玄に海を言わなければよかったという悔恨も面白かったです。
ところで、
私の作品「聖女と悪魔」へのコメントで「雪乃のメモ」とかで登場人物一覧の掲載をご指摘くださいまして、ありがとうございます。
今日の夜には、第1章完結で登場人物を掲載いたします。ミステリー作品は登場人物が多くなり、確かに必要だと思いました。素敵なアドバイス、本当にありがとうございます。
作者からの返信
実際、氏康にしてみれば外交で解決できなかった時点で失敗なんですよね。それを跳ね返すところが、彼のすごいところなのですが。
戦国史上、外交の成功例として語られる甲相駿三国同盟。ですが、今川のまさかの敗退という、信玄にとってまさに悪魔のささやきのような機が訪れてしまったのが、このあたりの大名の悲劇です。同盟が維持されてたら……というifを考えてしまいます。
また、私の思いつきを御作「聖女と悪魔」に容れていただけるとのことで、まさに汗顔の至りであります。少しでも、御作のリーダビリティが上がればと思ってコメントしたことが役に立ったようで、本当に良かったです。
ありがとうございました。
編集済
信玄がそれほど塩を欲しがったということ、あらためて首肯する思いです。
信濃には塩の道、牛つなぎ石、あめ市(塩市)などの史跡や伝説が残っています。
「塩分控えめ」が常識の現代では塩は歓迎されませんが、塩を確保できなかったら領民の暮らしが成り立ちませんから、為政者にとって大問題だったのですね。
短いフレーズでリズミカルに重ねて行く文章作法、見倣いたいです。
作者からの返信
敵に塩を送られる信玄ですから、そこは押さえたいなぁと思って書きました。まあ氏康にしてみれば、これほどの殺し文句はないだろうと考えて、敢えて引っ掛けてみたというところです(笑)
また、この時代、家康の側室のお勝の方(だったかな?)が、いかな料理も塩なくば無味無意味といって、塩抜きの料理を出したというエピソードもあるくらいなので、塩は欠かせないモノだったのでは、と思うのです。
あと……私の書き方は、ある意味ノリで書いていますので、実はあまり意識していないのです。二次創作時代にも、仲間に、ショートカットしている、と言われたこともありますけど、言われて初めて気づいたところです。
上月さんは上月さんの「ノリ」があると思いますので、私のは参考(というのでしょうか?)程度で良いと思うのです。
ありがとうございました。
拝読致しました。
普通に考えたら無茶を言っている晴信さん、それをすんなり受けて、さらにノシを付けて贈り返す氏康さん。
捨てるに惜しく、しかるに受けると大変なことに。鶏肋、鶏肋、と言いながらうろつきたくなりますね。
そんな危険物と引き換えに三者鼎談を持ちかけ、悪どく笑うお歯黒さん。
この策の打ち合い、見応えがありすぎます(^^)
自由人と悪戯者と悪童の戦国三羽烏がそれぞれ悪巧みを持ちながらせめぎあう様子、とくと拝見いたします。
作者からの返信
鶏肋は言い得て妙ですね(笑)
晴信さんとしては、氏康が自分と同じ河東譲渡を思いついているだろう、それを「提案してあげる」ことにより、貸しを作ろうと思っていたらこれだよ、という感じです(笑)
まあでもそこは晴信さんなんで、逆にそれを面白いと思ってしまいました^^;
それも氏康の術中かもしれませんが……。
そんなわけで義元さんとしては「何やってんだ」と思いつつも、やっぱり面白いと思ってしまう訳で(笑)
そんなわけで、じゃあ三人で呑むか、ではなく(笑)、ランチ会を開くことになりました^^;
そんな三馬鹿が富士山をバックに、百人一首の名歌を詠みつつ、一体、何を話すのでしょうか(笑)
ありがとうございました。