第4話
一目惚れだった。
図書委員になって、顔合わせのときに先輩と初めて会ったとき、一瞬何も言えなくなった。
顔、髪型、声、口調、仕草。
とにかく、何もかもがストライクだった。
先輩からあのような無理難題を押し付けられても、強く断れなかったのは惚れた弱みである。
放課後、仕事が終わった後の彼女との雑談が何よりの楽しみとなっていた。
そうやって、それ以上の関係を望まなかったから罰が当たったのだろう。
二週間ほど前に先輩から、告白されて付き合い始めたという話を聞かされた。
先輩は楽しそうにしていたし、祝福以外何を言うことがあるだろうか。
彼女との雑談は相変わらず楽しいし、これからもこの関係は変わらない。
だというのに、もやもやする。
そのもやもやをずっと抱えながら、今日も図書委員の活動をこなしている。
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