第2話能力確認

桂は周囲を確認し見渡す限りの森を見てため息をついていた。


「はあ…転移といえば森や街の近くがテンプレだったがここは森の中か?だがまずは引いた能力を確認しないとな。」


桂は気になっていた能力確認のためスマホを開こうとするとWi-Fiのマークがついた携帯があった。


「あっれぇえ??どこにもそんなのないぞぉ??…と、とりあえずユニオンを開くか」


桂はもともと大雑把で細かいことは気にしない性格ではあったが、さすがに見渡す限り森のどこにそんなものがあるのかとしばらくきょろきょろしたあと探すのも早々に諦めもはやそこからは気にした様子もなくユニオンを開こうとした。


「え、開かない?なんで黒くなってんだ。」


桂がユニオンのアプリアイコンをタップしても「このアプリは使用できません」とあの白い場所で聞いた女性の声が聞こえるだけであった。そしてその後桂の都合を察したかのような「能力確認はステータスでわかります」と言う声が静かな森の中にひびいた。

 

「ステータスか、なるほど。…ステータス!!」


すると桂の目の前に透明な板のようなものが現れた。 


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高宮 桂  20歳


スキル ユニオンマスターLv.max ユニオンに出現する全ての能力を使用可能。またキャラクターは召喚することが可能。


スキル アイテムボックスLv.max 呪文や装備は全てこのアイテムボックスに移動されています。


スキル 鑑定Lv.max 異世界「サマク」のにある全ての者を鑑定できる。



称号 ユニオンを極めし者 ニート 迷い人 


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「ニート…確かにそうだったがこんな不名誉な称号いらないよ…。はぁ、気を取り直して最初はユニオンの呪文を試してみるか。」


ユニオンはもともと自由性が高いが売りだったのでガチャでキャラや装備、呪文を出すことも可能だが、NPCに話しかけることやドロップで揃えることもできた。そしてユニオンをしている全プレイヤーがチュートリアルクリア後に最初にもらう呪文が「ウォーターランス」といい初心者同時の対戦ではウォーターランスのレベルを上げたほうが勝てるとまで言われている呪文だ。


「さっきステータスの検証をしていてわかったが心の中で唱えてもステータスが表示された。なら呪文も恥ずかしい名前を言わなくても心の中で唱えたら大丈夫なんじゃないか?」


「「ウォーターランス!」」

すると桂の目の前に1本の2メートルは超るであろう巨大な水の槍がでてきた。


「いけっ!!」


桂はとりあえず自分からみて前方にウォーターランスを飛ばすことにした。


「バキバキバギバギっ!!!」


すると桂の目の前の全長10メートルはあるであろう木々が次々と倒れていった。


「初期呪文のウォーターランスでこの威力…星5の魔法なんて使えばあたり一体更地になるんじゃないか…。」


「ギャァァアァアァアッ!!!」


するとどこからともなく断末魔のような叫び声が桂がウォーターランスを飛ばした方向から聞こえてきた。桂にもしっかり聞こえた叫び声はのんきな桂を警戒さすには十分だった。


「とりあえず星5呪文のライトニングでも装備するか。」


ユニオンのレア度は星1から星5まであるが、その星5の中でも破壊度トップのライトニングを桂は装備していた。そして警戒しながら木々が倒れてできた道を進んでいくとそこには、真っ黒な巨体にウォーターランスが通過したと思われる穴が胴体に空いたドラゴンがいた。


「ど、どうゆうことだ?まさかさっきのウォーターランスがここまで届いてたのか?…とりあえず鑑定してアイテムボックスしにしまうか。」


「鑑定!」


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個体名ダルガ 種族名 ブラックドラゴン 状態 死亡

 

スキル 竜の咆哮 竜の威圧 ドラゴンブレス 竜魔法  


称号 惨殺者 追放者 人に厄災を与えし竜


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「なんか、すごいやつを殺しちゃったみたいだ。とりあえずアイテムボックスにでもしまって街とかについたら売ってみるか。」


桂は自分の試しうちで殺してしまったことを申し訳なく思いつついい路銀になる素材が手に入ったと内心よろこんだ。


「よし、自分の力を確認できたとこで街でも目指しますか。」



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2話読んでいただきありがとうございました。アドバイスお願いします(・∀・)

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