Episode004 10年後の君へ
僕の生きがいは心に秘めた大きな野望とも言える夢の実現だけ。
人生、いじめ抜かれてのハードモードだけど夢だけが生きがい。
何度も死のうかって思ったけど、大きな夢があるから頑張れた。
そんな僕に信じられないようなメールが来た。
*****
…――10年前の君へ。
このメッセージは僕が10年前の君に送った。
僕は君だ。10年後の。
そんな事を書いたら君は、こう言うだろうね。
10年後の僕は夢を叶えているのか、ってさ。
そうだね。
君の夢は叶う、必ず、とだけ言っておこうか。
ただ、どんな過程を経て、どんな努力をして、どんな苦労があったのかは言わないよ。いや、言わない方が君の為だ。もう一度だけ繰り返そう。10年後、君の夢は叶う。間違いなく成就する。ただ。……いや、止めておこう。言わないでおこう。
そうだね。もう、そろそろ僕も……、とだけ。
ともかく、夢は現実するのだから、絶対に途中で諦めない事だ。
今、君はブラック企業に努めて社畜と呼ばれ、死にそうな状況に在る事も分かる。
夢が叶うのかって疑心暗鬼になる事も分かる。
分かるけど最後まで諦めるな。夢が在るなら。
じゃ、僕も逝くよ。だって、人類なんだから。
*****
僕の右口角がニヤリと怪しく歪んだ。
だって、僕の夢、全人類の滅亡、が叶うんだって分かったから。
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