第2話

思えば桃山さんに恋をしたのは中学2年の春からだった

簡単に言えば一目惚れみたいな感じだった

当時厨二病だった俺はそんな感覚に陥ったことがなく彼女に話しかけることはもちろん、彼女をチラッと見ることでさえ恥ずかしくてできない程だった


今思えばあんなに奇行を繰り返してきたのだから話しかけるくらい簡単な事だと思うのだが、当時の俺は奇行を繰り返していたからか、女子との関わりが全くなく過ごしたため女の子耐性10くらい過ごしていたんだ

そりゃ耐性10なんて下手したら近所のおばちゃんともまともに話せないくらいの数値で同級生に話しかけることなんてできるわけがないじゃないか

当時よく喋ったら女の人と言ったら母か40歳超えた先生くらいしかいなかったぞ.....

めちゃめちゃ人生無駄にしてるな当時の俺...


大分話しがそれてしまったが、一目惚れした俺だがその時はまだ色々拗らせていたので話しかけられないでいた

そんな時に俺の黒歴史登ッ場!!

リレーでこけた黒歴史発動!


こんな当時の俺だが男子とはそれなりに仲が良くノリでリレーに出させてもらっていたんだが、端的にいうとやらかした

盛大に...


そんな落ち込んでいる俺に桃山さんが優しく声をかけてくれたんだ

当時厨二病だぜ?

みんな普段意味不明な事言ってる奴がガチへこみした時に声をかけるか?

俺だったら話しかけない

なにされるかわかったもんじゃないからな

自分でも自信を持って言えるくらいにはやばかったからな〜

あー悲しい...


まぁその時に桃山さんが言ってくれた言葉が今でも残っている



「柳瀬君柳瀬君!君がこけた時に一緒にズボンも脱げちゃったところダメだと思ったけど笑っちゃったよ、やっぱり柳瀬君は人を笑顔にするのが上手いね!」


「えっ、俺大事なところでやらかしたのに怒ってないの?」


「誰も怒ってなんてないよ!周り見てみて!」

そう言われて恐る恐る顔を上げると怒っている人なんていなくて...

『気にすんなよー!』

『お前がやらかすのわかってて選んだんだから』

『やっぱり柳瀬は何か起こしてくれるぜ!』


そう言われた俺の目には涙が溜まっていて...


この時、思ったんだ、

俺はこの人が好きだって

ちゃんとその気持ちと向き合わないといけないんだって

太陽みたいな桃山さんにしっかり釣り合う男になるんだって


その日から俺の脱厨二病計画は始まった!

まずは周りの物や魔改造カバンを整理した

そして喋り方を直したり...

まぁ色々やったんだ

なんで省いたんだって?

ここはそんなにみんな興味ないだろ?


その成果が出たのが中3の秋、文化祭で残った時だった

たまたま2人だけになって...

「あ、あの、桃山さん、二年生の時はありがとうね」

何言ってんだ俺!そんな事向こうは覚えてないだろ!

「体育祭の事だよね!全然いいよ、むしろ私の一言で元気出してくれて嬉しいな...なんてね!」

えへへ、と笑う桃山さん

俺もなんだか緊張が解けて...



「ついに!ついにやったぞ!!桃山さんの連絡先ゲッッット!!!!

やっほいーー!」

夜中の帰り道に叫びながら帰りました

あっ、因みにその後ちゃんとうるさいと怒られましたよ



そして桃山さんと連絡を取りながら迎えた卒業式、俺は告白すると決めた

決めたんだが、簡単に言うとチキってしまった

だから、高校では絶対に言うんだ!

桃山さんに「好きです」と.....




————————————————————

ここまで読んでくださりありがとうございました

良ければ是非評価してくれると嬉しいです!

ここから少しずつヒロイン達を出そうと思うのでその中で誰が可愛いとかヤンデレがこの人とか予想してみてくれたら楽しくなると思います!

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