第14話

 さて、水霧浄土は彼方に行ったとして此方はどうしようか。まさか拠点全壊させる訳にも行かないし。まあ原因の物は解って居るのだから、それを壊せば良いだけだが。ネズミ講みたいに原因の増殖……なんて事に成ると設備の全壊をさせないとアレに成るからな……。まあ、それなら機器に頼らず、雑に来訪するだけで大量に催眠や洗脳出来るしそれは無いか。催眠術を掛ける機器類の対処に当たろうとしていたその時、世界に何かエネルギーが通り過ぎて行った。すると、敵を世界の外の奴を追い出した奴が喋り出した。


『あっはっはっはっ。そう来たか。ゲーム的に例えれば、そう言うのも確かに有りだわ。だから、今回の場合、此方がする介入はこれだけにしようか。世界のエネルギーは有限だ、まあ、基本的に気にするレベルで少ない訳じゃ無いがね。だが、そうだな。要するに有る奴がサーバーをコピー出来るだけコピーして、この世界に収めた。でも、世界のエネルギー状況はそのままで、だ。結果として、コピーされた世界を統合して行かないと、世界のエネルギーがそれなりに速く尽きる事に成る。パラレルワールドの自分達を己達に統合しろ。そうすればこの問題は解決出来るだろう。因みにこの世界がコピー元だから、コピーを失敗するような原因が有る奴はパラレルワールドには居ない様だがね。それじゃあ、健闘を祈る』


 ……はぁ?根本的な運用エネルギーはそのままでのサーバーコピーで、世界の滅亡コースに強制的に向かわせる、だと?そしてその対策はそのコピーサーバーを自分に統合してしまえ、と。……はあ。なんかな。上手く行けば世界その物の強化イベントには成りそうだが。……はあ。俺は多分コピー対象外だろうな。それはパラレルワールドを正史にする行為なのだし。……今は一先ず機器類壊して置こう。話はそれからだ。そして機器類を壊して会議を行う事にする。色々な人がわちゃわちゃと喋りまくる形だ。


『……どうするこれ』

『幸いここがコピー元の世界だと言われている。全面戦争展開なら勝てるだろう』

『……コピーサーバーが一つだけならそれでも良いのだろうけども』

『他にコピーされて無い要素とは何だろうか?』

『コピーする事が難しい要素とか?少なくとも今回の事をやった奴より強い奴はコピー出来て無いだろう。じゃ無いと、その強い一部の奴らだけコピーしまくって増殖させてから、操り世界を壊させた方がこんな事をやるよりかやる事に必要な事も少なくて良いだろ』

『つまり、ある程度以上の実力の奴はコピーサーバーにはコピーされては無い訳か。それの基準が低ければ良いのだが』

『まあ、それはそうだな。そうでないとアプローチからして別の手段の方が良いのだし』

『つまり、戦争すれば普通に勝てる戦力差は他のコピーサーバーとの間には有る。が、戦争をするべきなのか、否かだな』

『あーもう。世界のエネルギーが無限ならこんな事に成らなかっただろうに』

『そもそもの話、無限エネルギーなんて実現可能なのか?』

『仮に無限エネルギーですとかされていても、エネルギーを使うのが要は世界の中身をかき混ぜただけ扱いなので、外に漏れるエネルギーは基本的に有りません。故に無限にエネルギーが有ります。なんて言うのも有り得るぞ。他の世界が関わるなんて他の世界にエネルギーが流失して世界の寿命が短くなるだけか?』

『……その理屈が正しいなら異世界の侵略者が来るなんて事に成るのはむしろ上等だな。そいつらがこの世界で持ち込みエネルギーを使えば他の世界からエネルギーを供給してくれる事に成るのだから』

『……それは良い事だけじゃ無かろうがね』

『正史を正史にする能力は大量の情報を見せるだけに対しては弱い、いや、それは捏造でも何でも無いし、能力対象外と言うだけだが、これは異世界から侵略する奴にぶつけたら瞬殺できないか?世界の正史が異世界からの侵略者が居ない状態なら、異世界からの侵略者に使えばワンパンで処理出来るはずだろ?』

『あくまでも世界の力で消せる範疇の奴は、な。それ以上の奴は消せないはず』

『大量な情報を相手に流し込むのが出来る状態とか、流し込む物を変えるだけでそもそも詰んでいるのですがね。詰む方法が違うだけと言うレベルです』


 其処に会議に割り込んでの報告が来る。


『……会議中の所悪いが、なんかコピーサーバーの一部の奴が此方に助けを要請して来ているらしい』

『は?なんかの罠じゃ無いだろうな?』

『どうも、コピーサーバー側が一定以上の奴が世界から排除された環境に成ってしまったらしく、つまり、完全な無法地帯環境化して、地獄の様相を呈して居る様だな』

『うわぁ……』

『条件を整理しよう。まず、コピーサーバーの俺達とこの世界の俺達は争う必要は無いはずだ。統合上で消えるのでも無ければ、だが、それは置いておいて、この話に於いて好き勝手し出すのはコピーサーバーにコピーされなかった奴に抑えられていた奴か、元凶側だろう。そして好き勝手するならそれを阻む奴が居られない環境の方が良いはず。なら、世界の基本的なコピーされている奴らの強さから突出して居る集団が好き勝手していて、コピーサーバー側に最初から居れば、高確率で黒だ』

『流石にそんな単純ですかね?』

『自分より強い奴らを全排除した環境を作れて、それで好き勝手出来るのに、わざわざ対抗手段を残すようにすると思うか?木を隠すなら森の中とか言うし、後のコピーサーバー側は此方の対象把握迄の時間稼ぎが目的だろう』

『コピーサーバーの存在が統合された際にどうなるか?次第で、コピーサーバー側の奴等の対応がだいぶ変わるな……』

『まあ、それは調べようか』

『要は前提条件上、排除されているはずの立場の奴が残って好き勝手している状況が有ったら怪しいと言うだけなのですよね?この話は』

『ああ、そうだな。元から強い奴がどうこうしているから、怪しいとか言う訳ではなくて、そう言う話だ』

『まるで創り主にとって都合の良い同人誌的な世界ですね。自分が負ける要素に成り得る物は全部自分より弱い物しか無い環境をコピーで創るのですし』

『……ならわざと強い奴をコピーサーバーにコピーして無い可能性も有るのか?』

『だとしたらこちらより強い事に成って居る設定の奴を大量に生産してぶつけて来るかも。仮に此方が最強だとしても、ミラー対戦(コピー個体側は莫大な数で)とかも有り得ますよ』

『相手の世界での最強を此方は大量に用意してぶつけられます。故に最強……ねぇ?それをやる際にそのままコピーしたら離反されるだろうから思考力がデバフ受けてそうだが』

『戦う上で思考力を大して使わないような至れり尽くせりな能力のみの最強キャラのコピーならそれでも十分ですけどね』

『うわぁ……例えば水霧さんと戦うのは勘弁してくれよ……』

『水霧さんって弱点はスライムと同じなのじゃ無いのか?』

『どうなのだろう?そもそも水神様が近くに居て、恐らく水神様から力を貰っただろうに、水神関連の奴に成るのでなく、スライムにわざわざ成る理由も思いつかないが』

『創作で言うスライムは作品の世界観次第でかなり強さは変わるから、強い方のそれに成るのなら価値は有ると思う』

『そもそも水霧さんは粉々にされても生きている訳だしね。まあ、スライムだろうから、核さえ壊せば……とかしようにも、競技としての試合をやる訳でも無いから生命維持の為の核が戦う上で対戦相手の目の前に必ず無ければ成らない訳でも無いし』

『そもそもの話として、化身系って例えば首を切るくらいで死ぬのか?』

『水面上の月的な意味の体を害しても意味が有るのか?とは思うが』

『全部それらは繋がって居るのだから、病気にさせる能力なり、一部分でも効けば全体に波及する奴は効くのでは無いのか?』

『そもそも水霧さんは身体の破棄なんて真似が出来る訳だろ?なら患部は摘出して終わりじゃ無いか?』

『なら患部が即座に全体に成れば良いのか?……それが出来る効果を出せるならなら普通に他の手段でも倒せそうだが……』

『いや、水霧さんがどういう手札を持つか全部教えられた訳じゃ無いのだし、相手の応手迄確実に考えて無いとこうなれば良いなをぶつける只の机上の空論に成るからアレだな。効かない場合はそれで話が終わるから効く場合を考えるとして、……あー、水掛け論的な対策は水掛け論的な解法で論破される。だからそれが相手の強さが関係無いレベルの完全なメタ回答とするには不十分な訳だが、仮に、此処で何々迄のレベルなら大丈夫だろとか言うと、議論的にはそれ以上の奴をぶつけられるだけだろこれ』

『言うて、結局は人間だろ?』

『……あー、力を借りているだけの人間だろうから、それなら人間部分の首を切れば死ぬだろ、と……。そもそもあの人は人間なのですかね?』

『人間じゃありませんとか言われても素直に納得行くぞ、俺は』

『いや、確かに水神と融合しているなら存在的にパワーレベリングされてそうでは有るが』

『それは弱い奴でも強い奴と融合したらそれなりには成る的な理屈ですけどね』

『疑問なのだが融合する事には思考力補助は有るのか?無いならアレは素の思考力がアレだと言う事に成るから色々と可笑しいのだが』

『それで仮に思考能力に大幅補正が有るなら融合解除検案起きたら詰み検案でしょうよ』

『あー、転生とかでは無いとか本人は言って居たが、なんか前提に通常は無い奴が無いか?』

『それについては自分で自覚できない物を疑われてもどう返答しろと?とも言って居たぞ』

『水霧さんの持つ能力が多彩過ぎるんだよなぁ……どうやって性能を盛ったのだろう?』

『そりゃあ水神に強化して貰ったのだろうさ。それでも使える能力数が異常だが』

『だが、基本的には水の力と言うジャンルは逸脱していない奴ばかりなのだよな』

『水神の方は一応前提の成り立ちの都合上、水の力以外の力も使えるらしいし、それの補助じゃ無いか?』

『……つまりは、アレか?水神から力を貰っているのに敢えて水の力だけに頼るのは縛りプレイか?水の力を水神から貰ったと言うなら水の力以外の力だって貰えば良いはずだし、こんな事は俺でも思い付くのに、水霧さんは使わないし』

『アレだけ好き放題やっているのに縛りプレイの状態?なんなのか、それは……』

『はいはい、話を戻すぞ。今は統合の検証をしよう。それで大体方針が解るのだからな』

『お、おう。解った。それで、誰がやる?場合次第ではやると統合上で消える迄あり得るぞ』

『終身刑中の犯罪者にやらせるとか?』

『それだと仮に統合したらした奴を超強化とか有ったら犯罪者を強化する事に成るぞ?』

『其処迄絶大な効果を出せるならコピーサーバーを作るこの様な事をせずとも犯人が自分でそれをやりまくり自分を超強化する事を出来るはずですから、一人や二人程度では大した効果は無いはずですし、十分抑えられるはずです』

 そして実験を行うと、

『……ふむ』

『これでやれるのは簡易的な自己集合体化、ですかね?これは、完全な統合を達成すると、世界中の奴が疑似的な集合体に成るのでしょうか?』

『……今回の強い故に対象外の奴が強化対象外に成る事での貧乏くじとは……』

『取り敢えずこれを全体の告知しておこう。全体の方針に関わる』

 そしてそれを全体に通知すると、


『なんかかなりの数の奴が大移動していますよ。……うまく立ち回れば只の強化イベントだと言う事が解ったのですからね』

『……はぁ。ゲームで言うならば全体のバランス調整が行われた様な物だ。但し、立ち回り次第で強化量が変わる類の奴だが』

『……はぁ……願うならば、個々の強化はそこまでの強化では有りませんように』

『八岐大蛇は酒を盛られてやられたとか言う話が有るし、慢心すれば足元を掬われるのは今までもこれからも変わらんはず。ゴリ押し勝利しか能が無い奴には厳しい状況に成るだろうけれど』

『水霧さんは酒盛れば倒せますかね』

『……あのさぁ、相手を酩酊状態にさせる魔法ならばまだ議論の余地は有るからともかく、なんで体其の物レベルに液体を操る奴に液体盛れば勝てると思うのか、前提の見落としが過ぎてアレなのだがね』

『ハハハ、そういやそうでしたね。それでどうします?我々も強化イベントに行きますか?』

『……行ける奴は行けば良いが、我々は、より正確に言えば正史を正史にする能力持ちは、恐らく無理だろう。コピー個体側が正史扱いにできるはずも無いからな。もしコピーサーバー側に我々が居ても能力使えば消えるだけだろうさ』

『……そう言う事なら此方は行って来ます』



 要約すれば今回の事は一定以下の奴に対するバランス調整のための強化イベント、ね。他の世界との兼ね合いも有るから、前提条件上強い奴のデフレ調整はされないでしょうけど……私は貧乏くじにも程が有るのは勘弁して欲しい。少し天使個体の力得るタイミングが遅ければこれに参加出来たのに。……水掛け論的な解法で度外視出来ていた事の難易度が上がる。つまり、これまでだったら不可能で有った事が可能に成り得る。実力依存の能力とかが、実力底上げイベント来てしまったのだし。勘弁してよー、もう。一先ず私は私で、ダメ元で回ってみましょう。……は?いろいろな奴を虐殺する奴が出た?……ああ、つまりは他人の強化イベント潰しのための、ね。余計な事を、とは思うけど、大層な能力を持っていてもそれを扱うための実力が足りないから問題無い類いの奴の実力を上乗せされてしまうのを防ぎたいと言う考えは理解出来るのが、ね。さて、私はどう動くべき?……よし、ならコピーサーバーの犯罪者狩りでもしましょうかね。警察関連の所に連絡を付けましょう。

 そして連絡をした結果そうして良いのは終身刑を受けている奴や死刑囚だけに成った。……終身刑に成って居る人や死刑執行待ちの奴にしてみればこういうイベントは暴れるだけ得であろうしね。……不安要素としては、実力が足りないから問題無いと判断されている類いの奴が対象外そうだから、そう言うのからヤバイ奴が産まれるのではないか?と、思う事。例えば問答無用な格下狩り系能力の効果範囲が広がるとか、よ。まあ犯罪者潰しだけはしておきましょう。何もしないよりかはマシだし。……ん?なんか近くの奴に僅かにエネルギーをぶつけられたわね?


「貴方、何のつもりよ?」

「……いえ、すみません。能力が誤爆してしまいました」

「まあ、良いわ、何も此方には実害は無い様だし」


 そいつに苦々しい顔をされて居るけど、此方には別に何も無いのだし。……それをそのまま放置しなければ良かったと思ったのは暫く辺りを回ってからだったわ。……ゲームで言うならそれは戦闘力の数値勝負で、それが上回った方が勝ちのタイプのゲームの数値の閲覧をされた結果だったらしいわ。……つまり幾ら戦闘力が対象にどれだけ在ろうとも、対象者が格自分より格下である限り、戦闘力がどれだけ高くても度外視出来る能力。……と、言う訳。……所有者が弱いからバランス取れている類の能力持ちの実力が上がるのは無条件で歓迎出来る話では無いわね。でもまあ、件の問題の奴を殺しましょうか。殺しに掛かられた訳だし、実力底上げイベントの最中で殺される範囲外だから安心なんてしていられる訳が無いのよ。



 そして問題無く殺しました、と。自分の方が格上だし、と言う前提で全部やれるなら、問答無用な格下狩り能力が有れば全部簡単に倒せるわ。でもまあ、それだけだとそれの対象外、と言うよりも格上と戦う時には無力と言うのも確かなのだから、それに全振りと言うのもアレよね。……はぁ?コピーサーバー側が幾つか消し飛んだ?……最初からそれがされなかった事を見るに、消す対象の世界で自分の強化をした上で他がそれを出来る必要は無い。と言う理屈でコピーサーバーを丸ごとぶっ壊した訳ね。……コピーサーバーから脱出して無いと不味いわね、これは。そうじゃないと巻き込まれる。まあ対抗出来る実力者が軒並み居ない状況のサーバーなのだから、そりゃあ構わずぶっ放すわよね……はぁ……避難を呼び掛ける事にする。……全体の底上げ強化イベントだったはずなのに、これでは一部の奴が強化されただけね。まあ、強化されては不味いタイプの奴も居るのだから、全員仲良く全員強化……なんて事にする訳には行かないのも分かるけど。って、コピーサーバーの残骸のエネルギーを吸収する奴が他に出て来た。それに対してヤジが飛ぶが……。


「おい、今回の事の前提上それは不味いだろうが!世界にエネルギーを戻さないと」

「……要は世界の中のエネルギーで有る事を崩さなければ前提条件上誰が持っていても、問題無いはずだが?」

「……それで問題に成るなら世界にエネルギーを返すだろうな?」

「此方は世界を創れる当てはまだないのでな。壊すような事に成る真似はやらないさ」

「つまり、コピーサーバーは経験値の塊なのかよ……まともに世界からエネルギーをかすめ取るよりか難易度は低いからな。一定以上の奴が含まれてないそれで有る以上は……そりゃあ壊すだろうさ。……だがな、こちらとてコピーされた自分達を殺されているのは看過出来ないな。只の創作ではなくコピーされた自分なのだし」

「ハハハ、コピー存在をちゃんとした存在と認めるか、只のリソースと見るかは議論の余地は十分に有るが、……今回の場合はもう只の取得難度の低いリソース化しているだろうが」

「……はぁ……どちらにせよコピーサーバー壊しをした奴を止めるには必要か。リソースを食いまくるぞ」

「後で弔いもするからな」

「好きにしろ」


 そしてリソースが私達に還元され始めた。……これでコピーサーバーを壊す奴に対抗出来る力を得られれば良いのだけど。



 頭が痛い。此方がアーバーンの後始末して居る間に出てしまったのか、コピーサーバーとは言え、世界その物を壊すレベルのが。……だが、さて、どうするか。一定以上の奴がそれに対抗出来るかどうかは未知数だが、要は最低でも効果対象に一定以上の実力者さえいなければ世界を壊す事が可能なレベルの奴。リソース独占で超強化、ねぇ?黄泉の国の食べ物を生者が食べると黄泉の国から出られなくなるとか言うけれど、要は黄泉の国とかの食べ物は身体を組み替えるなり何なりの力が有ると言う事で……それを食う事で力を手に入れられると言うのは、それを前提にすれば可笑しくは無い、無いのだが、さて、どんなデメリットが有るのかね?あのサーバー壊し野郎には。……なんか高エネルギー反応がサーバー壊し野郎とは別に出て来たな。……はぁ……誰かが対抗の為にそれをやったのだろうか?まあ、良い。今は状況の推移を見守るとしよう。一つの世界相応のコピーサーバーを壊す。それはヤバイ威力で有る事自体は間違い無いだろうが、それに対抗出来る奴は範囲の中には零な前提での話だから、此方がそれに対抗出来るかどうかはまた別の話だ。……別サーバーとは言え、一応は同じ世界の物では有るのだし、シンプルに黄泉の国みたいな食べ物的な感じには成らないかもしれないが、……黄泉の国の食べ物が、例えば仮に生者にとっての意識を残したまま、シンプルに生者を殺す猛毒的な物ならアレだろうし、それで言う死者に此方の世界の奴が含まれていたらセーフだろうが、他の世界の奴が資源としてそのまま奪う目的物にするには不適格すぎるのは間違い無い。だが、毒と同じ扱いの物なら耐性を付ければ良いだけの話では有る。もしくは少しずつ慣らしながら吸収するとか、ね。それをした故に世界から出られなく成るならアレだが。後シンプルに食べる目的の物では無い物に強奪目的物を設定するとかも良いだろう。……まあ、そのつもりで奪っても風化とかで中身の毒が空気中に散布されてもアレだけど。……と、思考が逸れたな。重要な点は世界の統合がされる上で自分との統合だけではなくそれ以外との統合までして、それにデメリットが有るか無いか、だ。メリットなら有るだろう。大量なリソースの独占が出来るのだから。だが、だ。一足飛びの段階を碌に踏まない超強化、なんて真似をして、存在的とか肉体的にとか大丈夫な気がしないという話。まあ、一応は例外を知っては居るが、アレは普通やらないよね、そんな真似は、と言う条件を長期間満たした上での所業であって、あんな例外が何度も起きて堪るか的な物でしか無い。……だから、大丈夫な、はず。……あいつとは違う形でそう言う無理ゲー条件を満たした奴だと言うなら解らないが、……はぁ……ケールハイトが既にその例外なのがね。何せ身内に似たケースが有るせいでそんな物は有り得ないなんて言えない状況なのが、ね……。


『水霧、それでどうするの?』

『一言で言えば様子見だな。今回の底上げイベントで恩恵を受けた奴なら過剰にレベルアップしているのだから、暫くしたら反動なり何なりがヤバイ事になりそうだし、仕留めるならその時だろう』

『でも正直実力者が介入しただけのパターンも有り得るわよ?』

『色々とパターンは有り得るけど、場合次第では少し待てば大幅に底上げする事で絶大な力を使った反動で元凶側がくたばるかも知れないし、すぐさま倒しに行く必要は無い気がする』

『力に順応する時間を与えたらアレよね?』

『……なら此処は十数分位待つ程度にしようか。それくらいなら問題無いはず……いや、問題をそれくらいで解決出来る奴が今回の強化対象外に入っている訳は無さそうだしな』



『何これ、何これ、何これ。世界を壊す威力を出せる。ああ、それは前提だ、それが出来た相手なのだから。だがこれはふざけ過ぎだろうが』


 戦場で相手の一撃が当たる場所は全て破壊されては再生を繰り返しているわね。世界の再生能力が高過ぎと驚く所かもしれないけど、エネルギーの塊をエネルギーで壊しても、それをやる上で制御から離れたエネルギーがその壊れた場所に流れ込んで、それで世界が修復されて居るだけ。つまり、相手のエネルギーの制御力が低いが故に起きている現象なはず。そして現状力に見合う制御力を満たしてないのは当然よね。現状の力に成ったばかりなのだし。……故に大規模破壊攻撃を発動されない限りこの戦闘で世界が壊れる展開は無いと言えるけど、……MP切れはまだなのかしら?世界が修復するとは言え壊しまくるレベルの火力を出し続けているのに。


『此方が力を十分得る前に来られたのだから現状の物如何にかするしか無い!』

『此方も実力が上乗せされているわ。これはゲームならイベント戦闘よ。それに現状でも凌ぐくらいなら出来る。でも何で相手はあんなに乱発してMP切れしないのよ!』

『単にMPが無尽蔵って話ならお手上げだぞ』

『永久機構なんて無い。そして得たエネルギーも無限では無いだろう』

『なら、どうしてよ……』

『MP切れと言う概念が有る奴ならなんで世界を壊すレベルの奴を常に乱射している?』

『……あ、エネルギーの回収しているじゃない。エネルギーの再利用……と言うか、エネルギーのジャグリング?自分の許容範囲以上の力を扱う為に自分の外にエネルギーを常に出しているのよ!』

『ならそのエネルギーを奪えば良いのか?』

『そうすれば現状より相手の攻撃力は減るだろうけど……それから先は普通の戦闘ね……』

『それは今の物が出来てから考えようか』


 そしてエネルギージャグリングの仕組みを壊すために不規則にエネルギーへと攻撃を加えていく。結局、回収自体はされるけど、回収のために余計にエネルギーを使わせられている。今は相手に余計なエネルギーを徐々に使わせて行く事が大事な話だから問題無いわ。

『流石にあまり崩れないな』

『そりゃあ限界ギリギリ迄ジャグリングして無ければある程度は余裕有るだろうさ。相手のエネルギージャグリングの限界を超えるエネルギーを使わせ続ける持久戦と言う奴な訳だし』

『と言うか、なんで他の奴は来ないのよ?来ても良い頃でしょう?』

『……人数多くしたらサーバー壊しの大技を使われる可能性が上がるだけだろう?』

『クソ、人数多くしたら逆効果検案かよ』

『そう言う事なら、現状此方にある程度リソースを奪われた時点で、今サーバー壊しの力を使っても、奴の側は回収出来ないだろうから、他に回収されて、相手にとってはそれを使うのはむしろ状況は悪化する原因なのでは無いかしら』

『……威力が高いとは言え小技連打に行動を切り替えたのはそれが理由か。つまりは自分で回収出来る範囲だけの行動をするように切り替えた訳だ』

『……此方は大々的な援軍が来られない代わりに、相手側も超の付く大技を使えない、か。相手側のエネルギージャグリングの限界に持って行く迄の道筋が明確に成立する迄は特に真新しい行動は無さそうだな。さあ、どんどん削って行こう』


 そして暫くの間交戦を続ける。


『なあ、世界を壊す、なんて所業、そんなに簡単に乱射出来るのか?それよりも本当はグレードの落ちる事をそう見せているだけなのでは無いのか?膠着状態なのは相手もそれを狙って起きている事なのじゃ無いのか?』

『回復狙いならそもそもエネルギージャグリングを止めても問題無く成るからそれは無いわ。ゲームで言うならゲージ満タン以上の物を運用する為のエネルギージャグリングでしょうし、奴がジャグリングを続けている限り本体側のMPはそもそも削れてないでしょう』

『ははは、それだと削りきる前に此方のMP切れが来かねないのだが?』

『相手側もそうだと思っているからこそ相手もこの状態を維持しているのよ。だからこそ、それでもある程度以上粘れれば勝ちの目が出て来るの』

『そう言う事なら誰かMP補充に行かねーか?正確に言うならMP補充で世界の残骸を食べに一人行かせて一時的に離脱させるとか』

『……それだとジャグリングの妨害が足りなく成って、戦況が動かなくなるから、直ぐに戻って来ないとアレよね?……そのまま逃げないでよね?』

『……この状況で一人だけ逃げるのは後が怖いのでしないよ』

『なら補給に行って来なさい。私側ははまだ余裕有るから』

『解った。直ぐに戻る』


 そして一人が離脱する。ぶっつけ本番で新しい事を試す、なんて失敗したらアレだけど、私は私が成って居る天使個体の能力の関係上人の構築状況を見る事が出来る。七掴みの土塊から人を創った逸話が有る個体なのだから、他人のその生命や魂の構築がある程度解る。なら、それを使えば、対象の命や魂を普通に攻撃する上で、追加で攻撃対象に出来る。これは単に見える対象が増えただけでしか無いし、それを崩すように攻撃すると相手の魂や命が壊せるかどうかは解らない。けど、普通に攻撃するよりかは良いダメージが入るはず。……と言うより、相手の生命体としての命や魂の構築を見られるから、そこに此方が手を加える事で、結果として通常は全身を消し去られようが攻撃されないような場所を攻撃出来て、効率良く相手を壊せると言うだけ……なのだけど……それを見たら、……ああ、駄目ね。世界が取り込まれているせいで、相手の中にその世界の内容物の命や魂が膨大に見えて、どれがどれだか分からなく成って居るわ……。コピー存在の魂を壊して、呪いの藁人形みたいな事に成るとアレだし……。どうしましょうかね……。まあ只の模造品だから、問題ないでしょう。別に呪いの藁人形として造られた訳も無いでしょうし。……そうでないと、自分の身体が呪いの藁人形に成る形だもの。……いや、むしろそう言う能力としては有りかしら?ええい、一今回の場合は先ずコピー存在で無い奴を探せば良いだけよ。……はぁ……。それで攻撃を加えて行こうとしたら、水神(を模した奴)がそこには居た。はぁっ!ちょっと待ちなさいよ。聞いて無いわよ。水神倒せっていうの?え、……まともに戦って倒せちゃダメなのよね、これ。今後の事を考えると、だけど。所詮コピー存在の模造品……でも世界を壊すレベルの力が込められた存在。直接的に倒すのではなくそれを成立させている理屈の根本メタをぶつけて倒せ。でも、どうやって?……其処に乱入者が来る。水霧さんが来ていた。


「あーもう。本当ならまだ様子見する所だったのだがね……まあこんなご馳走逃すわけには行かないよな」

「……え?」


 水神の模造品は水霧さんが吸収し、下された。ついでに相手のエネルギーもだいぶ削れた。


「は?」

「要は此方の支配下の物に相手が勝手に成っただけだよ」

「……」

「おっと?なんかやっているな。なんか色々な場所がある程度前に戻った様だが巻き戻し、……では無いな。ゲームで言うならリセット?そもそも世界全部への干渉なのだから、俺らに対してリセットに頼らないといけない奴がやれる物じゃ無いよ、それは。せいぜいパラレルワールドに自分を飛ばすならともかくだけど、それは今の俺には関係無いだろうしな……ってエネルギー残して全部消えたな、そいつ。パラレルワールドに跳んだのか?良し。これで気にする必要は無く成るか。何せパラレルワールドに跳んだと言う事はそのパラレルワールドにしてみれば、例の奴の対象者にされる様な物だ。そして彼方の色々を持ち込むなら再戦闘時には更に此方が勝ちやすく成るだろうし」

「……わざと相手に聞かせたのですか?」

「そうだな。パラレルワールドで自分を強化、なんてその結果を此方に持ち込むのなら例の対象化検案だし、仮に滅茶苦茶強化されていて再戦なんてなっても、此方も彼方が強くなった理屈は出来る訳だし、パラレルワールドの理屈を持ち込まれても消せるしさ」

「殺さないのはどうかと思いますが」

「正直それで此方も超強化させて貰って居るからな。次は見逃さんよ」

「……それで残りのエネルギーはどうします?」

「適当に他の奴に分配するかね」

「解りました……って残るエネルギー変質していきます。何か来ますよ」

「……はぁ……炎系の奴に成って水を炎で消そうって……はぁ……」

其処に乱入者が来る。

「当然来るよな。火焔神、ペレホヌ・アメア……はは、……炎神なのに大地の源の属性持ちだからな。こんな美味しい話なんて逃す訳はないか」

「……また新しいのが来たわね。火焔神とだけは前から言及されて居たけどハワイの有名な神様の名前を冠する神格個体、ね。……もう無茶苦茶よ」


 まず、最初に炎が粗方食われ、残る物理攻撃はされればされるほどダメージに成るどころか火焔神の火力は上がって行く一方。物理耐性?と言うには威力も上がって居るし、何なのよ。そこで水霧さんからテレパスが来る。


『アレはカウンター・ヒートと言う技らしい。要するに物理攻撃で受ける衝撃を自分の熱エネルギーに加算して居るだとか。それで起きる熱で大抵の銃弾は当たると同時に溶けるのだってさ』

『……それ、いわゆる低い威力銃器の銃器なら通用するのでは?』

『物理的な効果以外の付加効果が有るならともかく、只の銃弾なら問題無いのでは無いかな。碌に威力に成らない弾丸とか受けてもさ……』

『お、武器を変えて来たな。斬撃ならどうだ?と言う奴。まあ炎其の物を切る、なんて燃えている源を切ると言う奴を狙うのが早いが……、アレはいわゆる振動熱だし、ただ単に原子とか分子とかが揺れているだけだろうからね。それを壊す為に攻撃を加えると更にカウンター・ヒートの威力が上がると言う訳。……まあ氷系とかぶつけて振動を抑えようとするならともかく、……現状で新規の奴を追加で出したら更に乱入者が来る様な、流れだしな……。更に状況が悪くなるだけの可能性が高い道は選べんわ』

『でも相手も対抗出来るはずですよね?』

『する為に新規の手札を出したら逆効果検案な上、同じ理由で超大技も撃てない。但しそれは此処に此方の主力の大半が集結しない限りはと言う話だけど、既存の有る手札では無く出しても問題無い手札のみで状況を引っ繰り返す必要が有るが……そもそもそれをやれる頭が有るなら今回の底上げイベントよりも前に自分でそれなりの実力には成れていたはず』

『……全力を出せないのではなく、全力を出したら状況が更に悪化する状況、ですか』

『それをやり、此処で俺らをもし仮に倒せても……と言う奴だな……だから、やらなければ死ぬかどうかまで追い詰めたら使ってくるかもだけども』

『ちょっ、なら何でのんきに話しているのですか!』

『此方は能力的に粒子レベルやそれ以上に壊されても死なないし』

『何無茶な事を言っているのですか』

『いや、要は水の部品も操る対象なだけだが』

『ふざけすぎです。万能が過ぎますよ。本当はもっと万能な別の能力なのじゃ無いですか?』

『……それ今更言うのか?色々な問題の中で獲得した奴がそれなりに有る。だから、色々と使える。それじゃあ回答として不足して居るのか?』

『……それは確かにそうでしょうけど、なんか納得行きませんね……そのアイディアは何処から出るのですか』

『と、言われてもね。此方がやる現象自体は既存の物だろ?他の現象を特定の物でやる事を考えているだけで。……と、そろそろ会話を止めて火焔神に加勢しよう』

『……解りました』

『まあ実際、過去のお前を殺せた。だから、今のお前を殺せたと言うのは時間制御系能力持ちだけが言える事だし、此方の大幅強化イベントを整えてくれたから個人的には倒すのはアレなのだがね』

『……殺しに掛かられたのに?』

『だがそれが理由で結果的には此方へむしろ強化イベントを用意してくれた訳だし、な』

『では最後に、何故鹵獲した能力を使わないのですか?』

『……何で出せる手札は常に全出ししてなきゃ可笑しいとか言われるのか』

『舐めプをして良い相手では無いですが』

『今回の場合は単純に殺す動機がねーからな。いや、損害賠償請求をするまでも無く相応の物を既に渡された様な物だし』

『今回だけでなく、同じ手札あまり使いませんよね?』

『いや、根本的には大抵少ない能力で説明出来るが』

『……加勢に行きますか』


 そして火焔神に加勢する。とは言えやるのはエネルギーの削り作業だけど。……少ない能力、ねえ、何で此方に既に開示している水の制御能力とかシステム関連の権限の力とかと言わずに、敢えてそんな言い方したのかしら。なんか本当は別の能力の一側面だけ使っているから、能力を言及するのに言葉を濁した様な感覚がする返答ね。又はまだ出してない能力とか使い方でも有るのかもしれないわ。……勘弁して欲しいわね。アレだけ使ってまだネタ切れじゃ無いとか……。


「なあ、今回の元凶さんよ。現状が解らない訳じゃあるまい?交渉の余地が有る状況だと思うのだが、してみる気は有るか?」

「……」


 水霧さんが交渉開始するが、をそいつは黙りながら攻撃を返答として出す。……交渉の余地?何の話だろう?……いや、そうか。私達の強化の前提は彼方の行動が前提に有る。なら奴を仲間に引き入れられたら継続的にその恩恵を得られる。つまりは、此処で死ぬか、仲間に成るか選べと言って居るのよ。……でもまあ提案を蹴られたけど。


「……はぁ……まだ足りないかね……いや、まあ確かに只の消耗戦の段階じゃあ、ね。そちらの勝ち目が有ると思うのも分かるが、……例えば今此方の誰かがが世界を壊せればこの均衡は崩れるぞ?」

「……話を聞こう」

「何、此方が求めるのは少しの技術提供だけさ」


 そして元凶と水霧さんは話し合いを始めた。……うわぁ……。要は仮に世界を壊せる奴が介入したらこの状況は元凶側の敗北が濃厚に成るが、続けるか?という話……自分が最強だと言える状況なら突っぱねられるけど、例えば自称上位存在とかの奴が介入する可能性を考慮するなら、こう言う事は早めに切り上げるのもまた一つの選択肢では有るわね。……つまり、長期戦を繰り広げて上手く行く流れに成るとしても、それの流れを崩せる奴の干渉も普通に有り得るぞ。と言われた訳。……自称上位存在の奴は介入し無いと明言はしたけど、……世界を破壊しまくる検案に対してはどうなるかは解らないもの。超大技ラッシュなんてして、その結果上位存在と戦う羽目に成るのは十分に有り得る訳ね。

 簡潔に纏めるなら、ある程度の技術提供は受けられたけれど、それだけだった。……まあアレよね。此処で技術提供をした所で綺麗さっぱりヘイトが無く成る訳でも無い。不可解な点はそれなりに有るけれど、……はぁ……簡単に介入して来る上位存在、か。メタ視点的に見ると展開のストッパーにも程が有るわよね。いや、上位存在が介入して来る事を前提に組み込んだ上で此方に攻めて来る奴、なんて、私達には倒せるレベルじゃ無いから、その状態でも尚そう言う事が起きたなら、そいつに対して私達には為す術も無い可能性が高い。……はぁ……メタ視点的に見るとこの底上げイベントはそれでもある程度全体の奴を喰い下がれる様にする為の物、なのかしら?そうなのなら、黒幕はとてもドSだと言わざるを得ないわよ、こんなの。要はそういうのが来る見込みが有ると言う事だもの。あ、そう言えば途中で離脱した人は戻って来たらあきれて居たわね。やった意味無いよ、これ、と。

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