第2話
「ならゴーレム関連の訓練でもするか。ゴーレムがワンパンで沈む前提の戦闘訓練も今なら出来るし」
「……つまりそれが出来る訓練相手が欲しかっただけって事ね」
「今は大規模工事とかするタイミングでは無いし……あ、そうだ君がどれくらいの硬さの奴を破壊できるか見てみないか?最低限鉱石類もある程度簡単に破壊出来るだろうけど」
「君じゃなくて私はガルア=スプラウトよ。希少鉱石は試した事が無い的な意味で分からないけど、あの鉱山で掘れる大抵の鉱石類は簡単に崩せるわ。そうでも無いとそもそも岩盤崩落が起きるレベルで掘れないわよ」
「そうか。ならガルア、試しにダイヤモンドでも行ってみようか。テラ、創れるよな?」
「解りました。創れる事は創れます。能力で出しただけなので他に売れはしないだけで」
「ありがとうな」
そして試して貰う。……簡単に削り切りやがった……嘘だろおい。……だが、同時に安心した。先の戦闘の時にゴーレムが簡単に破壊された結果に成ったのは、ゴーレムの耐久性が低いのではなく、ガルアの掘削能力が高すぎるだけなのだ、これは……。
「ガルアは伊達に指名手配されてないな……」
「要は互いの手違いによる事故みたいな物でしょうが、それは」
「なら少し試したい事が有るから更にゴーレムを壊して行って。やれるか分からないが」
「……物量押し対策をしたいのは有るから解ったわ。じゃあ始めましょう」
そして千本ノックのノリでゴーレムを創りまくって行く。そしてある事を試し、成功するとガルアが抗議して来る。
「シュライク……ゴーレムの再クリエイトなら要はゴーレムの残骸を全て頭に入れながら戦えば良いはずなのに、それ以外から来るなんて聞いて無いわよ」
「これが実戦レベルに出来ればかなり自由度は変わるし、予め辺りに核に成る奴を撒いて置くだけでも出来るけど、それをやるなら防衛戦メインだ。不意打ちが全てでは無いが。それに耐久性だって参考に成らないデータしか無いし。いやまあダイヤモンド以下と言うデータは有るけど、何も研究無しには只の土塊でダイヤモンド並みの硬度は流石に出せないと言うだけだろ。ゴーレムが瞬殺されても押し切れている訳だし」
「それしか出してないならそれが全てだと相手は思いますよ」
「ガルア、そうだな。それに物量ゴリ押しなんて個々は対処出来るのでも無いとただ押し潰されるだけでしか無い。仮想敵はそれに対処出来ない奴は度外視して置くべきだろう」
「なら実験に害獣でも討伐しますか?」
「……そうよね。その方が良いわね」
「なら適当に森にでも行くか。野生動物に大猪とか、巨大蜘蛛とか居るらしいし」
「そうしましょうか」
そして場所を移動すし巨大蜘蛛が居るらしい場所に移動する。
「うわぁ……蜘蛛の巣まみれだ、此処はナイフで巣を切りまくりますかね……っておい、切れないし、ナイフがくっついて取れないし」
「こんなの簡単よ」
ガルアは其処に何もないように蜘蛛の巣を壊していく。巨大蜘蛛が糸を吐きかけてきたが、触れた瞬間その糸は簡単に破壊されていく。要約すれば全身を掘るための刃物化する能力みたいなものか。次は毒を連続で吐き出して来た。土壁をゴーレムで創り、何発か防ぐが、それを突破される。……毒を水的に扱い、土壁を泥にして無理矢理突破された様だが、ガルアはその“毒を掘る”事で毒が別所に飛んで行く。いや、刃物を固定して置いている所に物を投げ、それらがそのまま刃物に切られる的な意味でだが。……これは酷いな。掘削が自動切断に変わっている……。子蜘蛛もワラワラと来たが……そもそも攻撃が碌に意味をなしていない……。触れたそばから触れた分だけ切られている。
「ガルア、こんなのが出来るならあの時出来たろうが」
「平凡なはずの能力を発想だけであんなのをやられちゃ、負けてられないわよ、だから私も考えたのよ。その結果がこれね」
そんな雑談を気軽に出来るくらいには、蜘蛛共は簡単に処理されて行っていた。本当に良い拾い物だな、ガルアは。そして片付け終わると。
「さて、次は大猪だが、此方は食材としての価値も高いから破壊しすぎないように」
「なら要は全部の足を切断してしまえば良いわよね?」
「テラ、それはそうだが、仲間を呼ばれるとアレだから叫べないように喉も狙ってくれ」
「解ったわ。生息地に移動しましょう。大地制御……と」
テラが大地を制御し、地面をベルトコンベアのようにしてその上に乗り、俺達は楽々と移動した。
「シュラ。大猪が居たわよ」
「だな。まあオーバーキルな戦力状況だが……ん?可笑しいな。近くに大猪が居るのは確かだが……聞いていた話よりもエネルギー反応が弱すぎる。それにこれはゲーム的な個体な様だ……なにかきな臭いぞ……」
「思っていたより相手の戦力が弱かったなら良いじゃない」
「例えば誰かが力を奪うとかの事をして来たパターンも有り得るし、力の強奪系が居るかもしれないだろ?」
「報告する奴が盛っただけかもしれないわよ?」
「それなら良いのだがね……取り敢えず殺すのは無しにしよう。生きたまま捕縛するぞ」
「解ったわよ」
そして捕縛したのだが、思ったより異常に簡単に捕縛出来てしまった。……これで討伐依頼が出るなんて流石に食料方面的な意味で以外だと無さそうなのだが、流石に普通の猪よりか捕縛が簡単なのは流石に可笑しい。そして調べると……。
「……。うわぁ……ステータス項目が全部初期値だ。討伐依頼が出されるくらいには何かしたはずなのにステータス項目が全て初期値。犯人はステータス強奪系か?」
「初期値のステータスはそのままなのは。ステータスが上がる基準の上での必要な物を奪う能力と言う事でしょうか?」
「ゲーム的な個体だろうが別のシステムで成長しているはずだろ?主に自分でシステムを組んでいるならさ」
「なら、つまり相手のシステム内容に関わらずの成長初期化能力、ですか?」
「ゲーム的な理屈を操るなら倒した方が確実だし何なら全部自分で、……来るぞ‼」
其処に乱入者が現れた。
「つまり撒き餌かよ。胸糞悪い」
「……何だか勘違いをしていませんか?」
「……こちとらゲーム的な理屈じゃ無いのでな」
「いえ、その大猪は罠に掛かって居た奴が逃げた物です。引き渡し願いたい」
「……こいつの弱体化は罠の成果物と言う事か?それにしては遅かったな。弱体化した奴を捕まえられないほどに貴様が弱いなら話は別だが?」
「そうではなく、生憎と遠くに居ただけですよ。ですから罠の性能は見直しが必要ですね。逃げられない前提で此方は組んでいたのですし」
「……此処は個人所有の森では無いはずだし、大猪が罠に掛かっていたままならまだしも、脱出した奴にまで所有権を主張するのか?」
「今回の罠は弱体化の罠ですので」
「……ああ、つまり、此方に美味しい所取りされた、と。だとしてももっと速く介入しろよ。主に捕らえる前にとか」
「良いでは無いですか。貴方方が居なければ十分間に間に合う場所には居たのですし」
「……はぁ。何目的だ?素材は大猪で無いと駄目か?巨大蜘蛛の素材をくれてやるからそれで満足しやがれ」
「……良いのですか?」
「ああ、構わないとも」
「ではそうさせてもらいます」
そして巨大蜘蛛の素材を代わりに持たせ、自分側も帰る。
「渡して良かったの?アレは只の言い掛かりかもしれないのに」
「今回は特例で別。大猪を調べれば弱体化の絡繰りを知れるかもだし、巨大蜘蛛の素材と言っても後処理はして有るし、それくらいの事も駄目なのなら自分の力で討伐しても、その素材を持ち込みなんてする事自体がタブーだし、渡して困ることは特に無い」
「……大猪はその何かをされた結果の物ならどうなのかしら?それをすると素材として成立しないレベルに迄、素材が劣化するなんてゲームではそれなりに有るわよ?素材から何かを抽出したら素材が廃棄扱いに成る奴とか」
「……つまり、素材から果汁を搾り出す結果の搾りかすがこの大猪だと?シャレになってないからな。つまり、相手から強さを抽出して相手のステータスを初期値にする能力だ。初期値が高い奴には普通に対抗されそうだけど、……大猪にはだから逃げられたのか?……仕組み上ゲーム的な理屈が前提にない奴には関係無いだろうし、あの蜘蛛は弱かったし、別に良いか……ってああ、巨大な高度な魔法でも有るのか?そんな気配がするので、術式加算、術式失敗強制術式、と」
そして辺りに攻撃を放つと空間上の何かの破壊音が響く。
「……いきなり何ですか?」
「なんか巨大な術式が進行中だったから、一先ず壊して置いたと言うだけ……なのだが、ああ、土壁を出して、と」
其処に巨大なエネルギー弾がぶつかり、弾けた。
「いきなり何ですか、これは」
「術式を何でも破壊をされるなら、碌に術式を組む必要のないエネルギーのままで撃って、ゴリ押しすれば良いと言うだけだから、これなのだろう。只のエネルギーをぶつけただけだから壊すべき術式自体が存在しないからな。まあ、それくらいじゃ俺は死なないが」
「……うわぁ……」
「さて、次はなんだ?」
そして暫く待つ。……何も来ない。探知は、反応無し……と言うか、これはあれだ。
「なんだ。今の奴は術式が壊れた結果の暴発みたいな物だったか……これじゃあ近くにはそもそも居ないな。そう言う話ならさっさと移動しよう」
そしてさらに移動した先で。其処で警察とすれ違うが、そのまま通り過ぎていく。現場へと向かって居た様だが、……さっさと此処からさらに移動しよう。流石にガルアは先の件が執行猶予的な理屈での見逃しなら此処で犯人扱いされるのは不味い。が警察の内の一人が此方に来る。
「……シュライクさん。貴方は犯人では無いですよね?」
「……何の話だ?」
「いえ、原因不明の爆発が起きたらしいのですがその近くに居たと報告が有りましたので」
そっちか……。つまり、此方の迎撃だけを警察は把握している、と。
「……。自衛権すら俺には無いのかよ?」
「つまりは、爆発が起きた件について関わって居ますか。しかし、他の人からの自衛だと。詳しくお話を聞かせて頂きたいですね。こちらとしては神格個体を相手に大立ち回りなど極力したくは無いので」
……やらかした。
「……はあ。此処で逃げたら諸々の犯人扱いされる流れだな、これは。解った。同行するよ」
そして警察所に移動し、ある程度の話をする。その過程で、大猪の提示を求められたが、それには拒否権は無かった。いや、別件で来ていた事の証明用な訳だからしゃあないが。
「これは毒でしょうか?素材としては劣悪極まりない状況ですよね?保存状態は良いのに」
「……それが可笑しかったから他の奴が欲しがったのを他の物で満足して貰ってまで確保した奴だ。どうしてそうなっているかなんて知らねぇよ」
「回収させて頂いても?」
「断る。最低限それで解る情報を此方にも全開示でもされないと割に合わない。だが、調べる奴が増えるのは良い事だ。半分なら提供しよう。それで得られる全部の情報共有が前提で」
「解りました。契約書でも書きましょうか。契約不履行扱いで暴れられても困りますから」
「まあ、犯人扱いされかねない立場ならそれもしょうがないか」
そして契約書を作成し、家に帰宅した。さて、犯人でも探しに行こうかね。
「無許可な巨大な術式破壊活動やるか。役所で、許可を取り、それで公的な奴以外は壊そう」
「……シュラ、それはやり過ぎでは?」
「なあに、私有地の奴は無視するさ。公的な場所の非許可の奴をぶっ壊すだけだ」
「だから役所に許可を取る訳ですか。なら警察所にも。今なら話は通せるはずですよ」
「……締まらないが、そうするか。あくまでも非許可の巨大術式の破壊の大義名分を取るなら其処の所はちゃんとしないとか。今回の事は嫌な予感がするから」
「例えば力の前提と成る召喚システム関連の物な可能性が有るわよ?」
「ガルア、大枠としての力の基盤システムとかは基本的には壊れんぞ。要するに前提と成るアプローチが間違って居たらどんな大技だろうが意味は無いと言うだけだが」
そして事前に話を通し、諸々と連携しつつ該当の場所を幾つか壊す。すると、コボルトらしき奴らがたむろしていて此方に襲い掛かって来た。他の人が対応しようとした所で、何故か棒立ちのままで切られる。……行動制限系か。だが全員が動け無い訳ではないなら。そこで俺はコボルトに当たらない攻撃を敢えて行う、と。それは成立したので、途中で無理矢理抑える。つまりゲーム的に言うと特定の物を含む行動コマンドを強制的に失敗させる能力。なら、これはどうだ?俺は全然当たらない軌道の攻撃を放ち、その攻撃を追加の一撃で弾き、無理矢理コボルトに当てる事に成功する。迂遠的なコマンドに対しても制限が及ぶわけが無いからな。主に自分の行動を邪魔するから的な意味で。一つの能力の攻略法が分かれば、後は簡単と成るのはそれに相手が全依存していた場合のみなのだけどね。……と、やっぱりまだ他にも有るか。弾いて当てていたそれが力を失って行く。……弾として使ったそれは、破壊されたと言うか、加工前の状態に戻って下に落ちた。幾つか追加で攻撃を行い、解析をする。……簡単に対処されて行くが、つまり、特定の物に加えた干渉結果を取り除く能力。ゲームなら特定テキストの削除能力か。此方に直接使わないのは、一モーションだけキャンセルする能力に成るから、能力等の連打出来ない様な物に対して使わないと大して意味が無いからだろうな。なら手数で押せば押し切れる。そして手数ならゴーレム生成でやれるのだよ。そして後はゴーレム生成の物量ゴリ押しで殲滅した。今回のコボルトの能力を纏めると、特定の物を含む行動結果キャンセルと、一モーションキャンセルの二つ。……はぁ……他の人らは、種を割るまでの初動で結構やられたな。まあ回復出来る奴が居るのだから問題無いが。さて、次に行こう。
☩
さらに暫く襲い掛かって来る奴を倒して行く。と同行して居る人のうちの一人が言う。
「連続で襲い掛かって来て居るのは、恐らく誰かに此方へのヘイトを上昇させられていますね。ゲームで言うなら戦って居たモンスターの他への擦り付けでしょうか?……そして、この様子だとまだ来ますね。此処は本来ならば離脱を推奨します……が、これが無許可巨大術式を展開している奴の迎撃なら、機会を改めるのは悪手ですので、まだ行きますよ」
「マジかよ。まあ要するに、森の奴らを無理矢理戦わせてのその場凌ぎだろうし、ぶっ壊れは来ないだろうけど」
「……ビリヤード的攻撃なんて離れ業が出来る人が言うとそうなのかも知れませんがね」
「機械的に攻撃撃てたら後はそれを二つ以上合わせるだけなのだけどな」
「……次が来ますよ」
「おう。しかし、移動系の能力が有れば時間稼ぎなんて必要無いのでは無いか?」
「此処で逃げればさらに巨大術式を壊されるだけですから、壊されたくなければ戦うしか無いでしょうよ」
「なら近場に居るよな。ヘイトの擦り付けならヘイトを発生させる手間は必要なはずだし。大規模に行くから、皆に防御姿勢を取って欲しい……行くぞ。テラ。頼む」
犯人を捕まえるのは二の次で良い。要は巨大術式を壊せれば良いのだから、森一帯に土壁を出して囲む事にし、高速で土砂のドームが完成するが、即座に爆発が起きる。
「壊れ方が可笑しいな。巨大術式に触れた部分だけが壊れたのか?」
「それならこうすれば良いですから」
そして巨大術式は一気に崩れた。……はぁ。要するに土壁のドームを創る際にゴーレムの核に成る物でも混ぜていたのであろうか?……えげつねぇな。高威力なエネルギードレインかこれ。打ち消し能力とかどうするのか……いや、全身がそういうエネルギーに満ちている奴でも無いと相手を核に碌に戦えない様にするための性能の劣悪な性能のゴーレムクリエイトをすれば良いだけか。……なんか有名作品で相手をちんけな物に変えて戦えなくする能力を真正面から破る奴が居たけど……それとは違い、要するに、エネルギードレインをゴーレムでやっているだけだしな。エネルギーが無限でも無ければ水掛け論で良いだろう。さて後始末しようと前に進みゴーレムへと手を伸ばした時、俺の四肢は断ち切られた。身体に激痛が走るが、仕方ないので自分の身体を核にしてゴーレムクリエイトを行い、代わりの義手と義足を創りつつ反撃に移る。……ゴーレムクリエイトを極めたら腕のクオリティーも上がるのだろうけど、そんな事を言っている場合じゃない。相手が何処に居るかは解らないが、相手が壊されて困る物は解るし、それは近くに有る。ならばそちらを壊すだけだが。……なので辺りの植物群を基盤にして、ゴーレムクリエイトを行いまくり、巨大術式に対して、物理で殴りまくる。するとあっさりと巨大術式は消え去った。……ん?これくらいで壊せるなら先のテラの奴の攻撃で壊せたのでは?其処で警察の人に言われる。
「何不思議そうな顔をして居るのですか?今の奴は儀式場を壊したのでしょう?」
「……まあそうだな。そうなるな」
ああ、そうか。陣を張り、それを前提として巨大術式を出すタイプの奴だった訳だ。……ゴーレムクリエイトの基盤に周りの植物を大量に使っただけだった訳なのだが、木々が陣を構築するのに使われていた訳で、ゴーレムクリエイトに使った事で壊れたと。……まあ、うん。結果オーライと言う事で。
「それよりも今は身体の治癒が先ですよ」
「ああ、そうだな。此処から撤退したらな。最低限の目的は果たしたのだし」
流石にいきなり四肢切断とか瞬間的にして来る相手と生身で相手の位置が此方だけ解らない形で一方的に戦わされるとかしたく無いしね。
「それにどうせ巨大術式が此処だけでも無かろうし、再戦なら簡単に出来るだろう。だから、やるなら準備してからだ……仮に、此処で巨大術式の全撤収をされようが、此方の目的は果たせて居るし」
「……解りました。では撤収しましょう。急ぎますよ」
そして転移で撤退する。……すると腕と足がいきなり外れた。……いやいやいや簡単に外れちゃ困るのだが、一先ず回復して貰う……と、腕と足がまた外れた……激痛込みで……。
「……呪いか何か、か?これは」
「調べる限りはデバフですね。恐らくは接続の切断でしょうか?それで四肢切断をした後は簡単に済ますつもりだったのでしょうが、簡単に復帰されたので追撃を止めたのでしょう。……要するに部位欠損からの復帰潰しデバフですが、永続化されていても崩し方は有るので、今潰しますね」
そして治して貰い、四肢を元に戻す。……えぐいな……。本来のそれはゴーレムの遠隔操作潰し用のそれだったのだろう。そうでないなら首撥ねてれば話は済んでいたしね。……。対策しないとまたこうなるよな、これは……。まあアレだ。そもそも場所の特定をしたら、遠隔でゴーレムを大量に叩き込めばいい。サイズは幾らでも大きく出来るが、此処では遠隔操作潰しをして来る相手な以上は、一定以上の自律行動出来るクオリティーが無いと、仮にそれがいくらでかくとも只の木偶の坊だ。だから、遠隔狙撃出来る奴で巨大術式をそれのみで壊すか、自律行動可能なゴーレムだけでゴリ押すか、だが……。一先ず精液を用意したので、ゴーレムを創る上で混ぜてみるか。ホムンクルスの材料として有る物でも有るし。
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