「好きな女の子が後ろの席になった」 サンダル文庫

 おはきょむ! いよいよ十一月、いよいよ「このステ」の季節ですね! というかもう十一月なんですか。一年早すぎない?!


 というわけできょうも架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです!


「好きな女の子が後ろの席になった」著・あずみN イラスト・曾代芥 サンダル文庫


 ◇◇◇◇

 好きな女の子が後ろの席になった あらすじ

 コロナ禍真っ只中の2021年秋。夏休み明けの席替えで、ずっと横から見ていた好きな女子・羽村さんが僕の後ろの席になった。背中越しに感じる視線、ときどき背中に書かれる文字。コロナ禍ラブコメ、始まりました!

 ◇◇◇◇


 あずみN先生の最新作はまさかのサンダル文庫からでした。あずみN先生、他のレーベルのイメージが強かったので、なぜにサンダル文庫から……? となりましたです。特に揉めたり裁判沙汰になったりとかではないようなので安心しましたが。


 主人公である「僕」は、いままで横並びで教室の反対側の端にいた羽村さんがずっと好きなんですけど、席替えで羽村さんは「僕」の後ろの席になります。そこからお話が始まります。


 基本的に昼ご飯はコロナ禍ゆえ同じ方向を向いての黙食なので、羽村さんがどんな顔でどんなお弁当を食べているのか分かりません。


そこで「僕」は羽村さんがなにを食べているのか、食事する音から考えたりします。同じ班なので掃除当番とかも一緒なんですけど、そこでお昼ご飯の内容クイズが始まります。それに正解するたび、ちょっとずつ距離が縮まっていく気がするわけです。


 で、仲良くなったらなったで、背中にいろいろ書いて遊ぶわけです。羽村さん、小悪魔。いちいち翻弄される「僕」、健気。とにかく甘ずっぺえんですよ。これはもはや甘酢です。


 サンダル文庫らしい王道のラブコメでありながら、コロナ禍の学校生活にフォーカスしたよいストーリーのお話です。コロナ禍なので手をつなぐとかの身体的接触が少ないのがリアルです。デートで入ったファミレスでマスクの下を見てドキドキするくだりとかのエモさたるや。


 あずみN先生らしいしっかりしたヒューマンドラマで大変面白かったです。羽村さんの抱える事情の重さとかがとにかくせつねえ……コロナウイルス許すまじって思います。


 あと挿絵で「正しい手洗い」が書かれているのはすごくいいと思います。最近のライトノベルはターゲット層が上がっていると聞いたのですが、これは本当にリアル高校生に勧められるやつです。というかリアル高校生のほうが共感できるんじゃないでしょうか。


 エピローグがコロナの終息した世界で、そこで「僕」と羽村さんのとる行動、泣けます。面白かったです、オススメです!


 では毎回恒例のスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 それではまた次回、きょむなら!

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