「さよならの予行練習」 忠永社イエロー文庫
おはきょむ! 十二月ですね! さむっ! 熱燗とおでんがおいしい季節だ! あと鍋もいいですよね。ぼっちなんですけど……こたつでぼっち鍋なんですけど……。
めげずにきょうも架空ラノベ紹介していきます! きょうはこれです!
「さよならの予行練習」著・ながさと イラスト・ゆー 忠永社イエロー文庫
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さよならの予行練習 あらすじ
幼いころから病気がちで、17の春に余命わずかと告げられた少女、さおり。さおりはもうすぐ死んでしまうのだと思い、病院の院内学級で親しかった男子・悠太郎と、さよならの予行練習を始めるが……?
◇◇◇◇
さおりちゃんの悲しさにひたすら涙が止まらないお話でした。
それもこれ、死にゆく人間の美しさとかの美談な感じじゃなくて、ただただそこに「死」があるんですよ。決してきれいなものとして描かないのがすごいです。
悠太郎くんは子供のころガンになったもののいまはすっかり健康体になって高校生活を送っていて、さおりちゃんの親友として生きてきました。
さおりちゃんはほかに親しいと言えるひとがいなくて、悠太郎くん相手にさよならの予行練習をしたいと言いだします。悠太郎くんは、本当にさよならするときは周りに人なんていないんだよ、とさおりちゃんに言うのですが、しかしさおりちゃんは絶対になにも思い残さないで死にたいと、予行練習を始めます。
付き合わされる悠太郎くんも、次第に弱っていくさおりちゃんを見て、ああ本当に死んじゃうんだ、と、入院していたころ互いに励まし合ったことを思い出します。
さおりちゃんがどうなるのかは予告されたとおりで、それを捻じ曲げるチートや魔法はありません。さおりちゃんはただただ、現実に生きているのです。
もう終盤の涙の止まらない展開にはひたすら泣いてました。本当にね、泣くしかないんですよ。だれもさおりちゃんを助けられない。悠太郎くんがお医者さんにそれは本当なのか、と訊くんですけど、それは本当なんですよね……。
これ、買ってきた動機が実写映画化決定って話を聞いたから、だったんですが、えっこんな悲しい話映画にしたら日本の涙腺壊れない???? って思いました。ながさと先生の本はこれが初めてなんですが、しかしながらどうしてこうまで泣けるのか。傑作ではないですか。
とにかく悲しいカタルシスぎっしりの、泣いてスッキリしたいときに読むタイプの本でした。悠太郎くんの出す結論がせつないんですよ……映画も観に行こうと思います。オススメです、とにかく泣けます。
それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
また次回! きょむなら!
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