同人誌「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー2 うつくしいきょむちゃん」感想

 えっと、おはきょむであります。今回はですね、いきなりなんですが、またしてもあずみN先生から送られてきた、「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー2 うつくしいきょむちゃん」についていろいろ喋りたいとおもいます。このガチの架空ラノベ作家さんたちに書いていただいた同人誌ですが、第一弾が全国の同人書店でアホみたいに売れてあっという間に完売してしまったとかで……あずみN先生がまた主催して、さらにゴージャスなものができたとかできないとかいうことで、いじられている本人であるきょむに送りつけてきたそうです。


 で、ですね。ここにレタパがあるわけです。開ける勇気がないわけです。ですが開けないことには始まりませんので、開けてみます。お、またジャストサイズの袋に入ってますね。またイイ感じのマステで封してあります。今回は天体と鉱物の柄ですね。


 表紙はきょむのVの者的母上・ちきん先生ですね。今回はなぜか萩尾●都タッチですね。ちきん先生、イタコ漫画家もできるので。萩尾●都先生、生きてますけど。今回は「うつくしいきょむちゃん」というテーマを設定したようです。表紙は和紙っぽい加工がしてある装丁です。


 参加されているのは小説ではあずみN先生、国境光秀先生、園原みせり先生、池波踏張朗先生、吹雪都丸先生、佐藤ET先生。あと紙原カクちゃんのエッセイもあります。それから曾代芥先生とちきん先生の漫画も載っているようです。えっ、曾代芥先生? 曾代芥先生って絶世の美少年ヨシハルくんを生み出した曾代芥先生? まじか……。


 というわけでですね、読んできますので、いったん収録ストップしまーす。読み終えたら再開しますねー。時空、


 跳躍! はい、読んでまいりました。いやあなんというかすごくすごく感慨深いです。


 まずはあずみN先生「ビューティフル・きょむ」から。ズバリそのまま、きょむのシンデレラストーリーとなっております。きょむがVの者として世界に愛されるお話です。きょむみたいにニッチなVの者がビリ●リとかで活動するのは考えにくいんですが、しかしこういうの読んじゃうとやぶさかではない……きょむは中国語ぜんぜん話せないのですが、この作品のなかのきょむはなんとN●Kの中国語講座を見て勉強していたので、ちょっとやってみようかなとか思っちゃいますよね……。いややらないですけど……。でも中国では「なるぜ」の小説をAIで雑に訳したものが大人気という話を聞いたことがあるので、いちおう考えておきます。


 続きまして国境光秀先生「大奥に咲く虚無の花」。きょむがなんと大奥の女中になってそこから上様、たぶん暴れん坊●軍の世界線だと思うんですけど、大奥の女中から成り上がって上様の寵愛を受けるものすごいお話です。いじわるな正室にいじめられつつも誰よりも愛されるきょむは、上様と一緒に町に出てめ組のみなさんとおいしくお団子とか食べてます。なんというか、国境先生の新境地を見た気がします。もしかして中華後宮モノとか書かれるのかな。それとも日本史にこだわって大奥モノで頑張られるのかな……。耽美な世界観です。


 はあ……ちょっと水飲んできます(蛇口をひねる音、ゴキュゴキュ水を飲む音)


 では気を取り直して続きいってみようと思います。


 園原みせり先生の「昔話」。大変簡潔なタイトルですね……。カトリック系の女子高校が舞台でして、「VTuberおばあちゃん」とはずいぶん雰囲気が違いますね。ふたりの少女が物語を紡いでいく百合なお話なのですが、しかしその紡ぐ物語がきょむの配信の歴史なわけです。これはもしや「VTuberおばあちゃん」2巻でなかさんと茶飲み友達の百合展開ある……?! とか思っちゃいます。百合をしている女の子ふたりが「京子」と「夢野」というのですが、あわせると「きょむ」になるのもまたニクい演出です。京子ちゃんと夢野ちゃん、すごくすごくかわいいんですよ。みんなに内緒でロザリオ交換して赤面しつつニコニコしてるのたまらないです。すごいなあ……。


 続きまして池波踏張朗先生の「ヒロイン合格」。Vの者の世界で大規模な合同配信を定期的にやるようになった世界で、きょむがそのなかで大人気になり、ネット上のヴァーチャル朝ドラみたいなコンテンツの主役を張るお話です。こういう未来本当に来そうですよね。きょむはそんな大人気VTuberになれるような配信ってしてないですけど、でもそうなったら面白いだろうなーって思います。池波踏張朗先生はもともと劇団のひとなので、こういう設定を思いつかれたのだと思います。ほかのVのものに嫉妬されて組織票で低評価ボタン押されまくるの、少女漫画でクラスメイトにやっかまれて上履きにカッターの刃入れられるやつじゃないですか……。なるほど「うつくしいきょむちゃん」だ……。


 次は吹雪都丸先生の「猫の美学」。きょむが猫になってます……! きょむが深窓の令嬢的ペルシャ猫になってるんです……! 飼い主の老紳士の読書をじっと見つめる美しい猫、きょむ。窓の外からきょむを見る野良猫たちには興味なしで、とにかく飼い主の老紳士とのやりとりがうるわしいです。きょむ、猫になったら適当な野良猫がせいぜいだと思ってる、いやこれ読んで思ったんですけど、でもこんなうるわしい世界で飼われている猫になれたら幸せですよね……。ちゃんとストーリーに起伏があってとても面白いです。きょむ猫が新しい世界を見つけるところで目から変な汁がほとばしりました。


 佐藤ET先生の「Vの者髪結い」。これはきょむが髪結い、要するに美容院とかパーマ屋とかの前身ですね、そういうところで見習いをしているお話です。師匠が留守のあいだ芋けんぴをもぐもぐしているきょむのところに、夜通しの配信でボロボロになった人気VTuberが現れて、その髪を手入れしながら喋るお話です。作中のきょむは技術も未熟ですし話術も拙いですけど、それでも人気VTuberと会話するうちに未来を夢見る、という少女漫画みのあるお話です。いやあ迫力がすごい。人気VTuber、名前は出てないんですが、彼女が厳しい世界だよ、という中、その世界に飛び込みたい、と願うきょむの熱い意志がたまらないです。いやリアルきょむはそんな意志ないですよ、リアル仕事のストレスでボーナスぶっこんでVの肉体を手に入れたヤケクソでVの者やってる人間ですので……。


 とりあえず架空ラノベ作家さんの作品はここまでですね。このあとに、紙原カクちゃんの「徹底解説! きょむちゃんの動画をもっと楽しむ方法」というのがあります。


 カクちゃんは以前コラボ配信をしたのでご存知の方もいらっしゃるかと思うのですが、読みやすいエッセイを書いておられるバ美肉おにいさんでして、つい先日エッセイの商業活動の話がきたと配信していたのですが、つまりプロのエッセイストなわけですが、そのカクちゃんがきょむの動画の楽しみ方を徹底解説してくださっております。


 まずはふだんの数分の動画についてなんですけど、あらすじを説明するときのろくろを回すポーズの話とか、きょむが電車で泣いてる怪しい人をやっていることについての話とか、よく動画観てるなあ……と思いますです。そしてときどきやってるスペシャル回のバーチャル読書会の楽しみ方として、どのタイミングで「禁則事項ょむ!」が飛び出すか楽しみにして見るべし! というのはかなりわかりみが深いやつです。


 あとカクちゃんのエッセイの最後のQRコードから、カクちゃんのスペシャル動画が見られます。これはこの本を買わないと見られないやつです。オススメですよ、すごく可愛いので。


 さて、文字で書いてあるのはここまでですね。続きまして曾代芥先生の「きょむちゃんミーツボーイ インタビュー・ウィズ・戦国武将」という漫画があるわけなのですが、これがですね……きょむが国境光秀先生の「未来少年ヨシハル」のヨシハルくんにインタビューしているというなかなかカオスな漫画です。この漫画の曾代芥先生の絵は漫画モードという感じで、細かいところは省きつつもしっかりとした絵です。最後に曾代芥先生の手書き文字で「きょむちゃんがヨシハルくんを推してくれて嬉しいです ありがとう」と書いてあるの、ヨシハルくんを推してよかったなあ……と思いますです。


 最後にちきん先生の「きょむちゃん四コマギャグバトル第二集」というのがありまして。またしてもデフォルメキャラになったきょむが無双する四コマ漫画ですね。わちゃわちゃしていてかわいいです。カクちゃんや梨野ひめちゃんや千代江まどかちゃんも登場するとても楽しい漫画です。なんとわざわざほかのみんなにも許可をもらって描かれたようです。というかこれ、まどかちゃんの狂気がすごいです。必読です。


 あとがきのコーナーも面白いです、どの作家さんも超全力で書いておられるのが分かってドキンコドキンコします。いやきょむなんかのために全力出さなくて大丈夫なのに……そこはプロ根性というやつなんですかね。いやはやすさまじい。プロフェッショナルだ。


 この「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー2 うつくしいきょむちゃん」ですが、全国の同人書店でVTuberコーナーに並ぶようです。それから、スイカブックスやもうじゅうのあなでは通販もしているようですので、ぜひ読んでみてください。こんな内容ぎっしりの本がたったの千円ですよ!


 あときょむの薄い本作ってる人がいたら先生怒らないので挙手してください。何度でもいいますが自分がオモチャにされてる薄い本読みたいです。前回呼びかけても一冊も見られなかったので……むしろこれから薄い本作ってくださるとうれしい……。


 ではそろそろ終了しますかね。ご視聴ありがきょむでした!

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