「保健室登校の根暗女子に声をかけたら懐かれたんだが」 サンダル文庫
おはきょむ! 毎日毎日あっちいですね……寒いのは重ね着すれば防げますが暑いのは脱いでも変わらないんですよね。
それでは今日も架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです!
「保健室登校の根暗女子に声をかけたら懐かれたんだが」著・伊波 イラスト・む サンダル文庫
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保健室登校の根暗女子に声をかけたら懐かれたんだが あらすじ
ふつうの中学生男子、正和は、保健室登校の女子生徒・玲香にプリントを渡しに行く。そこで、おもわず趣味の話になり、同じゲームが好きだと分かり……?
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言っておきます、超甘酸っぱいっす。玲香ちゃんは根暗なゲーム好き女子ですが、正和にだけは笑顔を見せるんですよ。なにこれ甘酸っぱい。青春! という味です。
最近サンダル文庫のラブコメが充実しているという噂で買ってみたらマジでした。これはすごい傑作ですよ。ページをめくる手が止まらない。
正和と玲香の二人で学校サボって河原でゲームするシーンとか、もう最高オブ最高です。なにこのラブコメパワー。これもうスポーツドリンクのコマーシャルじゃないですか。
それで、二人とも対象年齢にわずかに足りない十五禁のハンティングゲームで遊んでるんですが、それで遊んでいてもとがめない親も描写されていて、「不自然に親が出てこない」というより、「主役たちの眼中に親がいないし親の眼中に主役たちがいない」という、現代の悲しい一面がちらつくのもなかなかよく効くスパイスという印象です。
孤独な現代を生きる少年少女が、それでも人生を明るくしたいと頑張るお話ですが、ちゃんとじれじれもだもだと青春していていいです。LINEに既読がつかなすぎて電話かけちゃうとか。二人で楽しいことをしたいけど楽しいことってゲーム以外ないんだよな、とか。
最初、この設定で主人公が中学生なのは幼すぎじゃないか? と思ったのですが、中学生なら保健室登校でも卒業できちゃうんですよね。その現実がつらいです。もともと玲香ちゃんはすごく優秀な子なのですが、保健室登校ゆえ授業がわからずバカ校に行かざるを得なくなってしまうのです……。
最後のほうの玲香ちゃんのセリフがグサグサ刺さるんですよ。「違う学校行っても、大人になっても、ずーっと、ずーっと、友達だからね!」っていうセリフなんですけど、発されるタイミングがあまりに完璧すぎて。今回は電車の中で泣く人を回避したんですけど、家でおいおい泣いてたら隣の部屋の人に壁を叩かれました。
現代の闇をほんのり含みつつ、甘酸っぱくて切なくて、どこか物悲しくて、あまりに完璧な作品で泣くしかありませんでした。オススメです。
それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
それではまた次回! きょむなら!
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