「未来記述者蘭と現在破壊者蓮」 しびれびれ文庫

 おはきょむ! 四月になりましたね! 実家も春っぽくなってきたみたいです。春はいいですねえ……コロナがなかったら花見で酒盛りがしたいです。来年はできるといいなあ。


 きょうも架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです!


「未来史記述者蘭と現在破壊者蓮」著・大井磯野 イラスト・大洋ひかる しびれびれ文庫


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 未来史記述者蘭と現在破壊者蓮 あらすじ

 未来の歴史を想像するのが大好きな少年・蘭と、その双子の姉でなにかを壊すのが大好きな少女・蓮。二人は山奥の洋館でコンピュータに世話されて育った。二人はある日、庭に人間が倒れていることに気付く。この人間は何者なのか? そして裏庭に建つ鳥葬の塔の正体は?

 ◇◇◇◇


 はい、大井磯野先生の作品をスコップしてきました。噂によるとすごい名作なのだとか。気合を入れて読みました。イラストがまだ萌え絵とか流行る以前のすらっとしたアナログ作画のやつで、なんとも時代を感じます。


 あらすじではふわっと表現ですけど、蘭くんはひたすらノートに未来の歴史を描き続ける男の子で、蓮ちゃんのほうは毎日皿を割り続ける女の子です。この双子に拾われた「謎の人間」が、この物語の主人公です。


 双子の暮らす洋館の裏には、鳥葬の塔が建っています。この塔は「人間性」を鳥に食べさせる塔で、謎の人間も人間性を失っています。人間性、というのは、ここでは個性とか、性格とか、そういうものです。


 そういうものを失った主人公は、双子の世話係になるのですが、双子の世話を前からしていたコンピュータたちに嫌われて、こき使われ人として扱われません。人間性を失っているので最初は悔しいとか悲しいとかそういう感覚はないのですが、次第にその「人間性」を思い出し始めます。


 そして人間性を取り戻したとき、双子はひどくいびつな怪物に見えるのです。主人公は洋館から逃げることを考えるのですが、蘭くんの書いた未来の歴史では、その主人公は永遠に洋館にいることになってしまうのです……なんと恐ろしい……。


 蘭くんの考えた歴史は鉛筆で書かれていたので、主人公はそれを消して逃げだそうとするのですが、鳥葬の鳥に襲われたりとすさまじい展開が続きまして、とにかく……とにかく。すごいお話でした。すごすぎて会社の昼休みに読み終えて呆然としましたよね……。


 大井磯野先生の作品、スコップするたび「やべえ……」ってなりながら読むんですけど、どれも単巻で完結しているのに続きが気になるものばかりなんですよね。なんでですかね、このあとを引く味わい……納豆かよ……。


 今回は電書なのでスクショタイムはありません! 探してみてください!


 それではまた次回! きょむなら!

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