　おはきょむ！　窓辺に枯れかけのシクラメンをおいて日光浴させてたら、部屋があったまりすぎて仕事から帰ってきたらシクラメンしおれてました。無念。

　きょうも架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです！

「唾液ですべてのことが分かる世界の恋」著・窮鼠　イラスト・曾代芥　素麵ミステリ文庫

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　唾液ですべてのことが分かる世界の恋　あらすじ

　ＰＣＲ検査で調べられることが増え、一週間なにを食べていたか、とか、誰とキスしたか、とか、そういうことまで分かってしまうようになった世界の恋愛というのは、どういうものなのか？　究極のＰＣＲ検査ミステリ、ここに開幕！

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　これ公式のあらすじです。ＰＣＲ検査ミステリってなんだ……曾代芥先生のイラストだったので買ってみたんですけど、とても分かりやすいミステリ短編集でした。

　きょむみたいなミステリ初心者でも理解できる展開で、とても面白いです。たとえばちょっとネタバラシすると、最初の「アリバイ崩しはボンゴレビアンコ」は、その日は家でピザ注文して食べてたよ、という浮気男が、ヒロインの親友の得意料理であるボンゴレビアンコを食べていたことが分かり、浮気が発覚する、というお話です。

　ほかにもいろいろ、ＰＣＲ検査で調べられそうなことはだいたいネタにされてますね。単純に誰とキスしたかみたいなことや、お茶を何杯飲んだか、とか、使っている歯磨き粉の銘柄はなんだ、とか。なんというかシュールなお話が続いてとても面白かったです。

　基本的にミステリなのですが、雰囲気としてはスマホの推理ゲームみたいな雰囲気です。凶器をタップしよう！　みたいなやつ。短編でサクサク読めるのもいいですね。

　特に探偵キャラがいるわけではないのですが、ＰＣＲ検査の妖精の「ピー子ちゃん」というキャラクターが出てくるのが変に面白いです。ピー子ちゃん、登場人物がどうやって事実を暴けばいいか悩んでいるところに現れて、「そんなときはＰＣＲ検査するっぴ！」と言ってくるのですが、いやそんな手軽にＰＣＲ検査していいんですかね。これ世界観としてはコロナ終息後の世界なんでしょうか。ううむ難しい。

　基本的に全編恋愛ミステリで、人が死んだりしないのもいいですね。明るくて。きょむ、残酷なラノベは大好きですけどあんまりばたばた死なれると心が追いつかなくて、好きなキャラクターが死んだときは一人で献杯してるくらいなので……。

　読みやすくてあっという間にサクサクーっと読めたので、ミステリはちょっと、という人にもおすすめです。曾代芥先生のイラストがすごく可愛いです。あと浮気現場に乗り込む海外のリアリティ番組好きさんにもおすすめです！

　それではスクショタイムです！（ＩＳＢＮと日本書籍コードと表紙画像）

　それではまた次回！　きょむなら！