「令和タヌキの百姓一揆」 しびれびれ文庫

 おはきょむ! 二月は逃げる、とよく言うので、無駄なく一か月過ごそうと思います! でも効率だけを考えるのはなんか嫌ですね。ほどほどが大事。


 きょうも架空ラノベ紹介していきます! きょうはこれです!


「令和タヌキの百姓一揆」著・康井筒隆 イラスト・ぽん しびれびれ文庫


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 令和タヌキの百姓一揆 あらすじ

 山奥にある「田貫農業高校」。生徒は全員タヌキで、人間を化かす方法と、自分たちで食べていく方法を学んでいた。令和XX年、田貫農業高校野球部はなんと人間のチームを打ち負かし、夏の甲子園への出場を決める。タヌキたちの熱い夏が始まる!

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 タヌキが高校野球やってるってどういうことなんでしょうか……。と、まずはそういうツッコミが第一印象なんですけど、読んでみるとなかなか熱い戦いの繰り広げられる異能野球ラノベでした。


 タヌキが選手なのでいろいろ化かして相手チームを圧倒したり、相手のテンポがよすぎてピンチになったときは監督みずからタヌキに戻って甲子園球場に乱入したり、とにかくタヌキであることをフル活用した展開のお話なんですよね。なかなかにキレキレです。


 高校野球なのでブラバンやチア部も頑張っていて、チア部の部長と野球部のキャプテンの淡い恋愛模様も描かれます。でもこれタヌキなんで卒業したらぜったい子供作るぞ。


 山奥の田貫農業高校は、タヌキたちが人間に頼らず自立するために作った高校で、タヌキたちは楽しく勉強しているんですけど、タヌキたちの暮らしは容赦ない開発にもさらされています。タヌキたちの平和な暮らしは守られるのか? というのも見どころです。


 そして田貫農業高校野球部は決勝まで勝ち上がるんですが、そこで登場する相手が新興宗教と関わっている「人類圏学園」という都会の学校でして、タヌキたちとその人類至上主義をかかげる学校の野球部の激突がめちゃくちゃガチンコで描かれます。


 読んでいるうちに「タヌキがんばれ……!」ってなること請け合いの作品だと思います。人類は愚かです。タヌキこそ正義。タヌキこそ真実。


 個人的にブラバンの部長のコガネくんが好きです。甲子園出場が決まって慌てて不法投棄の山から楽器を探すのですが産業廃棄物の匂いに鼻をやられて寝込みます。不法投棄ダメ絶対。


 ぽん先生のイラストもすごくかわいいです。タヌキたちが楽しそうで。


 最初はすごいイロモノだなあと思ったのですが、読んでみると内容はすごく真面目で、でも真面目にこんなん書いてどうするというのもまた感想の一つでしょうか。タヌキたちがすごく可愛い顔して極悪なのもとてもよいです。


 それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 それではまた次回! きょむなら~!

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