「渡世ねこタンタン」 ぬべろんちょ文庫

 おはきょむ! と挨拶するとこまではいいんですけど、そのあとに続ける話題に毎度困ります。そうだなー……あ、部屋に飾ってたサボテンが枯れました。サボテン枯らすってどんだけアホなんでしょうか。きょうも架空ラノベ紹介していきます! きょうはこれです!


「渡世ねこタンタン」著・吹雪都丸 イラスト・光合岩昭 ぬべろんちょ文庫


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 渡世ねこタンタン あらすじ

 料亭の裏に住み着いた野良猫の一党、雉虎一家。干物泥棒のシノギと料亭のおかみさんのくれる安いキャットフードで糊口をしのいでいたが、ある日料亭の裏にスコ組がカチコミしてくる。雉虎一家の若頭・靴下のタンタンは、スコ組との抗争に巻き込まれ……?

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 タヌキの次は猫です。それも昔流行った猫ヤ●ザ的なやつ。「猫です。飼い主が変態です。」の吹雪都丸&光号岩昭コンビの新作ですね。やっぱり表紙のにゃんこが可愛すぎて買ってしまいました。


 よくミステリ小説とかで人物相関図が載ってるのあるじゃないですか。あんな感じで雉虎一家とスコ組の相関図が載ってます。みんなメチャメチャに悪い顔してます。極悪です。


 雉虎一家はすごく小規模ながら頑張って自活している組です。料亭「わかあゆ」のおかみさんがキャットフードを毎朝用意してくれるのを食べるほかは、ご近所の軒先に干してある干物をかっぱらうとかそういうなかなかに悪いことをしています。若頭である靴下のタンタンもそうです。タンタンは靴下模様なんですね、足の先だけ白いやつ。


 で、スコ組というのがカチコミしてきて、料亭の裏はすごい戦場になっちゃうんですが、スコ組の過去がなかなかに可哀想でして。スコ組、スコティッシュフォールドなのに耳が折れてないという理由で捨てられた猫たちで、しかもスコティッシュフォールドなので歳をとると病気になっちゃうんです。かわいそうです。


 スコ組の組長・クリームは、人間への恨みを募らせていて、人間によくしてもらえている雉虎組が羨ましいんですよね。この二つの勢力のもみ合いが面白いところです。


 それからタンタンと組長の娘・お玉の恋模様もたまらなくいいです。お玉がスコ組にナンパされて困っているのを助け出したり、組長への礼儀として手は出せないんだ、って我慢したり。タンタンお前マジで『漢』だな……! と思います。名前タンタンですけど。


 盃をマタタビでやるとか近所の野良猫が大嫌いなおばさんから逃げ回るとか、なかなか陽気なネタも多くてとてもよいですね。どの挿絵もめちゃめちゃ可愛くてたまらないです。


 一方で猫を無責任に飼うことや安直に捨てることは絶対にダメだということが示されていて、とても深い内容でした。面白かったです!


 それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 ご視聴ありがとうございました! きょむなら!

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