同人誌「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー」感想

 おはきょむ~。きょうはあずみN先生に送っていただいた、「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー」を開けていこうと思いまーす。あずみN先生、本当にありがとうございます。


 まずはここにレタパがあるわけですが、心の準備ができなくて開けられていないわけです。なんとあずみN先生がきょむの実名を直筆で書いてくださっている……このレタパ、もう家宝じゃないですかね。では開けていきまーす。


 おお、水濡れ防止の袋を留めているマスキングテープがシャレオツだ……! このマスキングテープ、あ、音声だけの配信じゃ柄わかんないですね、えっとなんていうか、幾何学模様なんですけど、カラフルでかわいいんですよ。どこで売ってるんだろう……。


 手紙も入っておりますね。「虚無ちゃんアンソロ、楽しんでいただければうれしいです」と。いや嬉しいのはこっちですよ、わざわざ自分が主役のアンソロを作っていただけるとは。水濡れ防止の袋はちゃんとサイズの合ってる新品の袋ですね。もしかして同人誌用の袋とかあるのかな。


 そもそもきょむはあんまり同人誌とか詳しくない、っていうかコミケとかそれに類するイベントって行ったことないんですけど……あっでも中学のころ地元のめちゃめちゃひっそりやってる同人誌即売会行ったな。出展サークルめちゃめちゃ少なくて売ってるのもほぼほぼコピー本で、どっちかというとコスプレイベントみたいなやつ。でもそれくらいならノーカンですかね。


 ではビニール袋を開封しますよ、と。おお、すっごい豪華な本だ……紙質がいい! 表紙のキラキラ光る紙すごい! 豪華! 薄い本なのにぜんぜん薄くない!


 表紙のイラストはきょむのVの者的母上のちきん先生ですね。わ、かわいい。いろんなきょむがちびキャラになってわちゃわちゃしてる。おおおしゅんごい……!


 えーと、書いてくださってる架空ラノベ作家さんは、五十音順であずみN先生、勘弁仕手先生、国境光秀先生、東雲東先生、花森やすり先生、それからちきん先生の描きおろし漫画、と。ちきん先生、もともと漫画家さんなので、描かないところは潔く描かないすごくすっきりしたイラストを描かれるんですよ。ありがきょむです。


 っていうかこの6人でこの厚みやばくないですか、一人当たりかなりぎっちり目に文章書かれてますよね。ではいったん収録を停めまして、読んでから収録を再開したいと思いまーす。


 (時空超越! と出た後暗転して再度虚無あらわる)


 ……はあ……。すごすぎて泣きそうです……。


 そもそも架空ラノベ業界のトップみたいな作家さんの書かれた作品を、こんなにいっぺんに摂取できるってどれだけ贅沢なんですか。極楽ですよ極楽。天国ですよ天国。


 しかもそれがぜんぶきょむが主役なわけですよ、誰得ってきょむ得ですよ。きょむは前世できっとめちゃめちゃ徳を積んだのだと思います。ありがとう前世。


 では感想行ってみます。


 まずはあずみN先生の「虚無の孤独」。東京の街はずれのアパートで一人日本酒なんぞ飲みながら暮らす女が、VTuberを目指すお話です。きょむの誕生前夜、ということでしょうか。


 アパートの描写がもうものすごくきょむの住んでるアパートなんですよ、壁が薄くて夜に配信してると隣から壁をたたかれるとかそういうの……実を言うと活動を始めたころはけっこうやられてました。最近は壁際に家具を集めてるのであんまりやられないんですけど。もしかしてあずみN先生、初期の動画をめっちゃいいヘッドホンで聞かれている……?


 孤独な境遇のその「女」が、配信を始めたことがきっかけで作家と仲良くなり、明るい人生に舵を切る……というのがあらすじなんですけど、なんですかねこれ、ここが家でよかった。涙が止まらないです。ありがとうあずみN先生。


 続いて勘弁仕手先生の「きょむのいた夏」。田舎の村に住んでいる少女と、謎のバーチャル存在の出会いを書いたものです。夏の田舎の描写がリアルです。蛍が飛んでいたりカエルがゲコゲコゲコゲコうるさかったり。これもなかなかの感動作に仕上がってて、きょむ幸せすぎます。


 少女はバーチャル存在と出会って、自分もいつかバーチャル存在になりたいと思うんですけど、……これ時代的にはきょむが子供のころが舞台ですね。テレビがアナログ波で近所のでっかい木の影響をうけてすっごいゴーストが出てるとか。きょむの実家もそんなでした。


 きょむが子供のころはYouTubeなんて存在しなかったし、ましてやVTuberなんて想像もしなかったので、そのあたりをリアルに描いていてとてもいい雰囲気です。泣きそう。なんかきょう泣きそうとか涙が止まらないとかしか言ってない気がします。ありがきょむです、勘弁仕手先生。あの田舎で、ただただ都会に憧れていた時代を描いてくださっている。田舎の人間はきっと、みな先天的に都会に憧れるのかもしれません。


 続いてなんときょむの最推しである国境光秀先生が書いてくださった「虚無時空 ひたすら青い空へ」ですが、もうこれこのまんま商業作品にしましょうよってレベルですね。いやほかの作品もめちゃめちゃいいのですけど、やっぱり最推しの作家さんに書いてもらえるとそう思っちゃうみたいです。


 ざっくり言うときょむの動画が遠未来まで残って、それを過去から連れてこられた歴史改変主義者に作られた改造人間たちが観ている、というお話なんですけど、……設定としては「未来少年ヨシハル」の世界ですよね。ヨシハルくんたちは出てこないものの、そこを匂わせる設定たまらないですね。現代から遠未来に連れてこられたアイリって女の子がきょむの動画を観て懐かしくもとの時代を思い出す、というお話です。詳しくはネタバレになるので言えないですが、タイトルの回収が完璧すぎてビビりました。単発の短編小説、それも商業になるやつじゃないのに、ものすごい熱を感じます。ありがきょむです、ありがきょむです国境先生……!


 ……喋ってたら喉乾いてきました。水飲まなきゃ。ごくごく……。


 ふう。いやー思い出すだけでニヤニヤできるお話ばっかりですね。面白き。本当に感謝しかないです。


 さて、続いて東雲東先生の「冒険配信者きょむ」ですが、異世界で冒険の様子を配信する冒険者になったきょむが主人公です。自撮り棒で魔法の石板、まあスマホみたいなものを持ってるって設定がもうすでに面白いです。仲間に「動画撮ってるヒマあったら戦え!」と叱られる冒険者のきょむ。なんすかそれもう超面白いじゃないですか。


 それから「そもそも冒険者とはなんなのか?」という異世界ファンタジーあるあるにずばりと切りこんでいくストーリーも面白いです、「ただの戦うニートじゃん!」とかセリフがめちゃめちゃにいい。いや戦ってたらニートじゃないじゃんというのは置いておいて、異世界にもニートっているんですね……。


 撮れた動画がだいたいスプラッタでUPできないとか、配信に映りたいゴブリンがテレビに映りたい小学生みたいに後ろでぴょんぴょんしてるとか、ハチャメチャで面白いです。なんだこれ傑作だ。ありがきょむです東雲先生!


 次は花森やすり先生の「サイボーグきょむちゃん」ですが。花森先生が昔書かれていたSFの雰囲気のやつです。現代で意識を失ったきょむが、目覚めたら未来のサイボーグ技師の家にいて、手足がメカになってるー! というお話です。シリアスなバトルはまさに花森節ですね。サイボーグの女の子を狙って悪さを働く賊をぶちのめす! というのが本筋で、わりと暗黒じゃないです。わりとですけど。サイボーグになったきょむが暴れ回る楽しいお話でした。花森先生ありがきょむです!


 最後にちきん母上の「きょむちゃん4コマギャグバトル」ですけど、四コマ漫画が結構いっぱい用意してあります。てか4コマギャグバトルって、きょむ若かりしころにばんばん出てたゲームアンソロコミックのノリじゃないですか。いままでの配信のおバカネタをつっついてくる、なかなか辛口で笑える漫画ばかりです。ぜんぜんバトルしてないのはともかく、「き、禁則事項ょむ!」ネタが連発するのすっごい面白いです。きょむ、作家さんとのバーチャル読書会をやると年齢がバレそうになってだいたい「禁則事項ょむ」って言ってるんですけど、それを逆手に取ってきましたか。大変面白いです母上。ありがきょむです。


 というわけで、「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー」の感想でした。とても面白かったです。きょむもこういう同人誌のネタになれる日が来たんですねえ。感無量です。


 あ、それからこっそり薄い本を作られている視聴者のそこのあなた、先生怒らないからそっと教えてください。きょむ、自分がオモチャにされる同人誌読んでみたいです。


 それで「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー」ですが、各同人書店のVTuberジャンルのところに展開していただいているそうです。きょむみたいなニッチなVTuberがそんな目立っていいんですかね。ご近所に同人書店のないかつてのきょむみたいなところにお住まいの方は、もうじゅうのあなとかスイカブックスとかの通販で買えるそうなので、どうぞお財布の紐を盛大に緩めていただければと。


 そういうわけで、「虚無文学 空架虚無ちゃんアンソロジー」の感想でした。


 ご視聴ありがきょむでした、ではまた次回! きょむなら~!

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