「焼肉が怖いアマエビが怖い」 ウルトラステップ文庫

 おはきょむ! 体を鍛えたら健康になるとは分かっていつつも動くのがかったるいです、なにか動く口実ってないですかね? 歩いて捕まえるやつとか歩いて戦うやつとかやればいいんでしょうか。きっとすぐ飽きちゃう気がします。それではきょうも架空ラノベ紹介します!


「焼肉が怖いアマエビが怖い」著・あずみN イラスト・せるり ウルトラステップ文庫


 ◇◇◇◇

 焼肉が怖いアマエビが怖い あらすじ

 くだらないことで傷つきがちな高校生・硝平。幼いころ焼肉屋で席が空くのを待っている途中で具合を悪くして家に帰り、その日の夕飯が値引き品のアマエビの刺身で家族全員に恨まれたせいで、焼肉とアマエビが怖い体質になってしまった。その体質を改善し、硝平は人生を変えようと決意する。しかしその道には、たくさんの障害が待っていて……?

 ◇◇◇◇


 はい、あずみN先生の最新作です。「こころのなかの怒れる幼女」のときのような、優しくて、でも残酷なあずみN先生ワールド全開の作品です。


 硝平くんはいろいろな「怖いもの」を抱え込んだ男の子で、焼肉とアマエビだけでなくとにかく普通に生活するのに支障をきたすんじゃないかってレベルで怖いものがたくさんあります。それもなかなか意味不明なものが多くて、たとえば「学校の体育館」は学園祭でコントをやってダダスベりしたせいで二度と行きたくない場所になってますし、「某人気海賊漫画」は途中で読むのをやめたうしろめたさでキャラクターがテレビCMに起用されたのが流れるだけで逃げだします。この世が敵だらけです。まるっきし野生の草食動物なみに怖いものが多いです。


 それでも人間でいるかぎり生きていかなきゃいけないんだ、と硝平くんは自分を変えようと頑張ります。その、怖いものを克服しようと頑張る硝平くんを、クラスメイトでいわゆるリア充のギャルである真珠ちゃんはまぶしいと思ってみています。


 真珠ちゃんも怖いものがたくさんあって、そのために化粧したり私服を派手にしたりしている子で、次第に硝平くんと真珠ちゃんはひかれあっていきます。


 もうね、この二人の関係が尊いんですよ。語彙滅亡ですよ。すごいですよ。


 真珠ちゃんを最初は怖がっていた硝平くんも、その本音の部分を知って、真珠ちゃんと一緒ならどんな怖いことだって乗り越えられるんだ、と思うシーン、お前ら末永く幸せにしてろと涙が出そうでした。尊い。尊い。大事なことなので二回言いました。


 これ、単巻で完結のようで、最後に大人になった硝平くんと真珠ちゃんが手をつないでいるイラストがあるんですけど、その硝平くんの左手薬指に指輪がハマってるんですよね。それについて詳しく言及はされていないんですけど、幸福な最後を予感させてとてもよいです。うう、涙出る。ありがとうあずみN先生……。


 それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 きょうはここまでです! きょむなら~!

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