「進め未来のエネルギヤ」 花見ファンタスティック文庫
おはきょむ! もうすぐクリスマスですね! きょむはサンタクロースに図書券をお願いしたいです……。本代がすごい……。まあ好きでやってるわけですが。
きょうも架空ラノベ紹介していきます! きょうはこれです!
「進め未来のエネルギヤ」著・轟骨太郎 イラスト・ぽちた 花見ファンタスティック文庫
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進め未来のエネルギヤ あらすじ
ふつうの少年である五代弓弦は、発明家の父の残した、エネルギー機関を用いた人型戦闘機「ウオリヤ」の乗り手となり、都に迫りくる異国と戦うことになった。弓弦は戦いを続けるが、次第にその目的を見失っていく。そんな彼のもとに、謎のトンチキ美少女が現れる。彼女、佐々良菊枝こそ、この戦いを鎮めうる力を持った「救世主」で……?
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まずは言いたい。菊枝ちゃんアンタなんでそんなキャラクターしてるの。最初から最後までトンチキでぶっ通す救世主ヒロインなんて聞いたことがない。それがこの作品の成功した点なのですが、初登場で頭にぱんつかぶってるヒロインですよ。なんだそれは。
とにかく熱量のすさまじい作品でした。最初からフルスロットルでかっ飛ばして、終盤の菊枝ちゃんを守るための戦いが熱すぎる。主人公の弓弦が戦う意味を見失ったとき、戦う意味を与えたのが菊枝ちゃんなんですけど、そのあたりは涙が止まらなくなるやつでした。
それからロボットバトルをこんなに美しく描いているとはおどろきょむでした。もっとガシガシぶつかり合うやつを想像してたんですけど、戦闘の描写は熱いのに静かで、スタイリッシュです。ウオリヤがスーパーロボとかじゃなくてただの兵器として描かれているのも大変よかったんですよね。もちろん弓弦もスーパーヒーローではありません。
人間の弱さや脆さを丁寧に描いた良作だと思います。世界を救うために生まれてきた菊枝ちゃんが、死ぬのが怖いというのも、菊枝ちゃんが救世主でありながらただの人でもあるのを上手く描いていると思います。
ちょうどクリスマスシーズンなわけですが、クリスマスはチキンの日でもケーキの日でもなく、キリストの誕生を祝う日なんですよね。その時期にこうして救世主の少女が人ゆえに恐れや悲しみを抱いているものとして描かれた物語を読めたのは嬉しいです。
物語は終盤、なぜ弓弦の父がウオリヤを遺したのかというところにたどり着くのですが、それは最初から菊枝ちゃんを守るためだったというのが熱いです。
あと言い忘れていたんですけど、この小説の舞台は大正時代の東京です。菊枝ちゃんは矢絣の着物に袴の女学生さんで、弓弦は学ランに帽子の中学生、いまでいう高校生です。歴史ロマンの要素もあるとてもいい作品です。
それでは恒例のスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
きょうはここまでです。ご視聴ありがきょむです!
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