架空ラノベバーチャル読書会 ゲスト:東雲東

「おはきょむ! きょうは『異世界に転移したらエルフの美人姉妹にこっそり飼われることになった。ただし言葉は通じない。』の著者、東雲東先生とバーチャル読書会を配信したいと思います! 東雲先生、そちらは大丈夫でしょうか?」


「あっはい大丈夫です。よろしくお願いします。人前でなにか喋るの高校以来です、緊張しますね……よろしくお願いします……、ってよろしくお願いしますってさっきも言いましたね」


「大丈夫ですよ! それではまずは執筆環境のお写真から見ていきたいと思いまーす!」


 (ものすごい汚部屋の机にボロボロのパソコンが置いてある写真)


「お、おう……すごいですね……周りに積んであるのは資料ですか?」


「あ、はい。あと漫画とか映画雑誌とか……ゲームの攻略本とかもあります」


「えーと、それからもう一枚の写真なんですけど」


(超絶かわいいネコの写真)


「こちらは東雲先生のお家のネコちゃんですか? かわいいですね、名前はなんですか?」


「あ、えっと……チィといいます。もう20歳近い婆さんなんですけど、仔猫のときから変わらず可愛いです……自慢になっちゃいましたか?」


「いえ、大丈夫ですよ。東雲先生は大判ライトノベルでデビューされましたが、それに至る経緯を差し支えない程度に教えていただけないでしょうか」


「あ、はい。えっと、もともと『なるぜ』……『小説家になるぜ』で異世界エルフ美人姉妹を書いてたんですけど、それがたまたま編集者さんの目に留まりまして、書籍化することになりました。えっと、当時のタイトルは『超絶陰キャ中二病の俺、異世界に転移する~転移したらエルフの美人姉妹に飼われることになって最高! とおもいきや言葉通じねーじゃねーかバーロー! しかも宇宙人扱いじゃねーかバーロー!』というタイトルだったんですけど……ほら、なるぜはタイトル長いほうが当たり判定大きいって話題になったじゃないですか。あれです」


「ふむ、それでも追放系とか勇者系とは雰囲気がちょっと違うんですね」


「それはどうしても目立つ話が書きたかったので。だってどう考えたって勇者のパーティを追放されるなんて楽しくもくそもないじゃないですか。もっと楽しい話が書きたくてですね」


「それで異世界エルフ美人姉妹が爆誕したわけですね」


「そうです。まあなるぜにUPしてた原稿、すっごい下手くそで、書籍化にあたりめちゃめちゃ直したんですけど。金曜日が二日連続だったりスカートじゃなくてカーペットを着ていたり」


「うひゃーすごょむ……それで実際に本になって、どう思われましたか?」


「とにかくびっくりです。キャラクターのイラストはかわいいし、ちゃんと本になってるし、なんていうか……世の中間違ってる! ってデカい声で叫びたくなりましたね」


「まちがってないです! 異世界エルフ美人姉妹、めちゃめちゃ面白いじゃないですか!」


「本当です……? 周りの人から感想聞く機会がないので、いまテンション爆上げしてます」


「そのわりには冷静ですね、それでは質問のコーナー始めたいと思います」


「は、はい!」


「まずは、『差し支えなければセリルの姉と妹の名前を教えてください!』という質問ですが」


「セリルの姉はサリサ、妹はソリスといいます。作中で一回も出てないですもんね」


「なるほどょむ……それから、『やはりあの映画をモチーフにされたのでしょうか? それから他に好きな映画やオススメの映画があったら教えてください!』という質問も来ています。わたしもやっぱり紹介動画であの映画の話をしたんですけど、どうですか?」


「あ、はい……自分映画が好きなんですけど、長時間の拘束がきついので映画館って行けなくて。なのでレンタル落ちのDVDどんどん集めて自分のパソコンで延々観てるんですけど、やっぱりあの映画は本当に名作なので……オススメの映画ということで言えば、『ポ●ス・アカデミー』シリーズはシリーズ全編ひたすらくだらなくて下品で面白いです。あと『メ●ャーリーグ』は1が一番面白いんですけど、2で『トーキョー・ジャイアンツのタナカだ』とか言ってるのが本当に面白いですね。『ユー・ガ●ト・メール』もじわじわと切なくて好きです。ほかにも好きな映画めちゃめちゃいっぱいあります。でもほとんど海外ですね。国産の映画だとやっぱりジ●リとかそのへんです」


「ああ、『メ●ャーリーグ』面白いですよね……親が好きでレンタルで観ました。タカ・タナカ大暴れしますもんね。日本人初のメジャーリーガーだって自称してますもんね、あの芸人さん」


「……あの、虚無ちゃん。メ●ャーリーグってかなり昔の映画だけど、虚無ちゃんって親御さんの世代から察される歳……」


「禁則事項ょむ! では次の質問です!」


「わあぁっ自分も『禁則事項ょむ』聞けた……感無量です」


「こんなことで感無量にならないでください東雲先生! 気を取り直して次の質問です! えーと、『デビュー前は『なるぜ』勢だったと聞いたのですが、『なるぜ』からデビューするのに必要なことはなんですか?』という質問です。これはきょむもとても気になります」


「えーと。どんなくだらないことでも書いてどっかしらにUPしてみることじゃないでしょうか。実を言うと異世界エルフ美人姉妹の前に、猫と暮らすエッセイを書いて出版社さんのnoteにUPしてもらって原稿料をお小遣い程度いただいていたんですけど、それも『なるぜ』になんとなくUPしたのを見出してもらったんですよね。本当にどーしようもなくくだらないエッセイだったんですけど、あれのおかげで自分には三千字あたりモニョモニョ円の価値があるのだということに気付けました。そこから書くのが楽しくなったので……あと楽しく書くのがいちばん大事です。退屈になったらエタる前に完結させる。楽しく書ける日常を構築する。これが一番大事だと思ってます」


「なるほど~。自分が楽しくなかったら読んでる人も楽しくないですもんね」


「そうです。あと数字を気にしすぎないことも大事です。事実、異世界エルフ美人姉妹は数字の点では微妙にしか伸びなくてランキングはずっと下のほうだったんですけど、それでも読んでくださる方はいるので。事実書籍化したので」


「なるほど~。ここから新しい『なるぜ』作家が生まれて、それが書籍化されていくと思うと楽しいですね」


「そうです。くだらないことでもUPしてみる。とりあえず形にしてみる。それが大事です」


「勉強になりました……! ではセリフ朗読のコーナー行ってみたいと思います! 『異世界に転移したらエルフの美人姉妹に……』いや『異世界エルフ美人姉妹』から、時生とセリルの出会いのシーンを、わたしがセリル、東雲先生が時生を読みます!」


「が、がんばります……!」


 ◇◇◇◇

「ウワーッ! エルフの美人だーッ! Fカップだーッ!」

(なに こわい だれ)

「……これって、テレパシー……なのか? 俺は時生っていうんだ。きみは?」

(ことば わからない どこの民 おどろき こわい)

(俺は時生 日本からこの異世界に転移してきた よろしく)

(かわいい 馬小屋 飼う)

「……えっ?」

(時生。馬小屋 れっつらごー)

 ◇◇◇◇


「ううーむカオスだ……(笑)こんなテンション高いオープニングでしたっけ。もっと静かだった記憶は脳の中の捏造ですかね……(笑)」


「このテンションの高さが『異世界エルフ美人姉妹』じゃないですかぁ。のっけからフルスロットルだな! って思いながら読みましたもん。それでは、今後の展開など教えていただけたら嬉しいです!」


「今後の展開というか、『異世界エルフ美人姉妹』の続きが近いうちに出ます。初動が大事だと編集者さんが言っていたので、なるべく発売日に本屋さんに行っていただけたらと思います」


「おおー続きですか! どんな内容ですか? もし問題なかったら教えてください!」


「一巻ではただ飼われるだけだった時生が、美人姉妹に迫る異民族と戦うことになります。基本的にチートとかじゃないんですけど、なんだかんだストレスフリーな暴れ方をしてくれたので、とても読みやすいかと思います。このレーベルは文庫サイズのダダダ文庫よりちょっと年齢層下めなので、ぜひ弟さん妹さんに読ませて性癖を狂わせてください」


「性癖を狂わせるってすごいパワーワードですね……でも楽しみに待ちたいと思います!」


「嬉しいです~。もう人生やりきったかな……」


「人生やりきらないでください東雲先生! みんな異世界エルフ美人姉妹の続き待ってるんですから……。それではそろそろ時間です、ご視聴いただきありがきょむでした!」


「それでは~。ありがきょむでした~」

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