「大河ドラマのモブに転生したのでオリキャラになって生き延びる」 セイリューブックス

 おはきょむ! こたつで寝落ちを繰り返した結果、風邪をひいてしまってガラガラ声になってしまいました……今日はのどの調子いまひとつなんですけど、機械でいじっちゃえば分からないのでそのまんま配信します! きょうはこれです!


「大河ドラマのモブに転生したのでオリキャラになって生き延びる」著・池波踏張朗 イラスト・まっきぃ セイリューブックス


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 大河ドラマのモブに転生したのでオリキャラになって生き延びる あらすじ

 主人公・通行人は、いまいる世界が戦国大河ドラマのなかであることに気付く。脚本通り進むと自分は存在すら残らずワンシーンで消えてしまう。生き延びるすべはないのか。そこに大河の主人公である真田幸村が通りすがり、通行人はなんとかオリキャラになろうと踏ん張る!

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 国境先生がすごく熱い感想を書かれていたので手に取りましたが、しかしメタここに極まれり、というのをまさか架空ラノベで読むことになるとは思いませんでした……。


 主人公である通行人のいる世界は、撮影現場とかテレビの中とかじゃなくて脚本家の頭の中でして、脚本家の「御大」がいままさに大河ドラマの脚本を執筆してるんですけど、その御大の頭の中でどうにかキャラクターとしての個性を得ようと頑張るお話です。


 御大の頭の中で、主人公は勝手に真田幸村の家臣になろうとするんですけど、それを思いついてしまった御大が「いや俺は歴史ものにオリジナルキャラは出さない主義だ」って頑張るんですよね。それは御大が、御大と呼ばれるほどの大御所脚本家なのに、歴史ものにおいて史実からはみ出すのを怖がってるんですよ。つまりこの小説は御大の成長を描いているわけです。


 そんな中年脚本家の成長を描かれても困るんですけど、とにかくその主人公である通行人が名前を得、人格を得ていく様子がすごくすごくいいです。で、それにN●Kからのツッコミもいろいろ入ったりするんですけど、そこを御大は御大パワーで乗り切るわけです。御大すごい。


 大河ドラマ、きょむも昔から大好きなんですけど、オリジナルキャラクターが登場してどんどん武将たちの間で有名人になったり武将と将棋指してたりすると「えぇ……」ってなりがちじゃないですか。でも逆にオリジナルキャラクターがうまく使われている大河は、つまりそこに登場する意味があれば、すごく面白いんですよね。脚本の世界は深いです。


 池波踏張朗先生はもともと舞台やコントの脚本を書いていた方だそうで、脚本を書くやりかたとかがすごく勉強になりました。お芝居ってこういうふうにできてるんだあー! って。


 とにかく通行人の生きざまがカッコイイです。最終的には戦場で真田幸村の横にいるんですから。ただのモブがそこまで出世しちゃうんだ?! と思いました。しかしこの大河、視聴率どうだったんでしょうか。それが心配です。


 では恒例のスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 それではまた次回! きょむなら!

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