「天才少女かく戦えり」 花見ファンタスティック文庫

 おはきょむ! スクワットを始めたらなんだかムキムキになってきました! このままきょむは健康体になれるんでしょうか……?


 きょうも架空ラノベ紹介していきますね!


 きょうはこれです!


「天才少女かく戦えり」著・花森やすり イラスト・ねじ 花見ファンタスティック文庫


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 天才少女かく戦えり あらすじ

 高校生・明治が学校をサボってゲーセンに行くと、中学生の女の子が格ゲーに連コインして遊んでいた。そのすさまじい腕前を目にした明治は、その中学生・律花をEスポーツの大会に出場させて一儲けすることを考える。しかし律花には複雑な事情があり、その事情で中学校にも通えていなかった。明治は律花とテッペンを獲れるのか?!

◇◇◇◇


 今回は暗黒ラノベの旗手・花森やすり先生の最新作です。相変わらずの暗黒ラノベでした。でも暗黒なだけじゃないんです。すごいんですこれ。暗黒なだけじゃないんです。大切なことなので二回言いました。


 まずは律花ちゃんがかわいいです。律花ちゃんはいわゆる発達障害を持っていて、文章の読み書きに問題があり、中学校でいじめられてゲーセンに溜まるようになってしまった子でした。


 それをプロデュースしようとする明治も、従姉の斗雨子と二人で暮らしていて、そこにはやっぱりすごく壮絶な過去がありまして、花森やすり節全開の壮絶な過去連発展開でした。


 でも明治はそんな過去を持っていても明るく振舞っていて、家で飼っている秋田犬の高丸に引っ張られて散歩をするシーンはとても楽しそうです。


 律花の家の事情のすさまじさもつらくてですね、読んでいて何度も「む……むり……」って思ったんですけど、それでもストーリーに引き込まれて読むのを止められません。まさに暗黒ラノベという感じですね……。花森やすりワールドが炸裂してます。


 いざEスポーツ大会に参加するぞ! となったときの律花の緊張した描写や、ライバルたちの描写も何とも言えずドキドキします。律花の遊んでいる格ゲーは「ワルキューレの騎行」というゲームで、ちょっと色っぽい格ゲーです。律花は文字を読むのが苦手で、可愛い女の子のキャラクターの出ているそのゲームを選んだようです。


 すごいつらい過去や絶望をこれでもかこれでもかと開陳してくるのはもう泣くしかないんですけど、それゆえにカタルシスがすさまじすぎます。カタルシスという言葉はこの作品のためにあるんじゃないでしょうか。うう、思い出しただけで泣けてきます。


 とにかく泣いてスッキリできるお話でした。単巻で完結しているのですが、ツイッターを見ると続編希望の声が多いようです。きょむもちょっと期待してます。


 では恒例のスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 それではまた次回! きょむなら!

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