「こころのなかの怒れる幼女」 忠永社イエロー文庫
おはきょむ! 歯が欠けて歯医者さんに行ったら虫歯がいっぱい見つかって大変なことになりました。うう、歯医者さん怖い。気を取り直してきょうも架空ラノベ紹介しまーす!
きょうはこれです!
「こころのなかの怒れる幼女」著・あずみN イラスト・えーおーき 忠永社イエロー文庫
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こころのなかの怒れる幼女 あらすじ
平凡なサラリーマン、野又利貴。彼は幼いころから「怒る」という感覚を理解できなかった。彼はある日、パワハラ上司に叱られている最中に、心の奥から「ぶっとばちゅ」という言葉が聞こえるのを感じる。彼の心のなかに、怒りが幼女の形をとって生まれたのだ。利貴はその幼女に「こころ」という名前をつけ、サラリーマンとその心のなかの幼女の生活が始まる。
◇◇◇◇
なんというかすごく心温まるお話でした。ライトノベルレーベルじゃなくライト文芸のレーベルの本ですけど、とても面白かったので紹介しようと思います!
利貴はすごくぼんやりとした人間で、自分だけでは自分が怒っていることを理解できないんです。スーパーのセルフレジで使い方の分からないおばさんがもたついているのを、「大変そうだなあ」と思ってぼーっと見ているんですけど、そこで心の中のこころちゃんが「おてーんだよとっととしおよ」と毒づいて、ああ僕は怒っているんだ、と理解するわけです。
物語のなかで利貴はずっと、こころちゃんが怒るのを見て自分が怒っていることを理解するわけなんですけど、一回こころちゃんをなだめすかそうとするシーンがあって、そうするとこころちゃんは泣きだしちゃうんですよね。利貴の心のなかでわぁわぁ泣いてしまって利貴もなにも手につかなくなって、ああ怒ることは正常な感覚なんだ、とやっと理解するわけです。
こころちゃんは怒って暴れたあとおいしいものを食べたがるんですけど、その趣味がすごく幼女幼女していて、利貴はスーパーで知育菓子、たとえばねるねる●るねとか恐竜●掘チョコを買う怪しいお兄さんになります。あとセボン●ターのアクセサリーもこころちゃんのお気に入りで、そういうものを買うとこころちゃんはニコニコの顔になります。かわいいです。
物語終盤、パワハラ上司に立ち向かう利貴とこころちゃんですが、そこで初めて、利貴は自分自身の感情として怒りを認めるんですけど、そこから先のこころちゃんの反応がせつないのです……。
こころちゃんのパワーワード、「ぶっとばちゅ」ですが、なにかに怒りを感じたときに心の中でつぶやくとストレス発散によく効くのでオススメです。きょむも歯医者さんのおばちゃん薬剤師に、学生時代から通っているせいでモニョモニョ歳なのに本名ちゃん付けで呼ばれて心の中で唱えましたよね……。
とてもきれいに単巻で完結していて、深みのあるお話でした!
では本屋さんに持ってくスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
それではまた次回! きょむなら!
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