第7話 問われしもの、問いしもの
「これは
この
ロシーニアはそうした
結果、個の戦いであれば確かに彼らはセレスティーナには届かないだろう。
だが、それこそがロシーニアの望む理想の部隊の形だった。
ロシーニアの
それはクリモアを
必要なのは
助力を申し出た30名の
総数33騎という戦力は祖の魂と
この戦いを見れば、必ずやセレスティーナは自らの
音も無くロシーニアの言葉に聞き入る
「
言葉を切ると待ち構えていたように配下の
一糸乱れぬ動きに満足しながら、ロシーニアはゆっくりと息を
目には見えない情報の枝がたちどころにロシーニアと小隊長たちとの間に形成される。さらにその枝は各小隊長を経由し、それぞれの小隊の
継承
その
『ロシーニア様、全騎整いましてございます。クリモアに異世界人の考えなど不要。そのことを衆目に
「これより、異世界人を
†
「いよいよ、ですね」
「ええ、母上」
思ったよりもずっと落ち着いているセレスティーナの声に
夫と共にクリモアを支える領主として、樹前
ただ、もう1人の
さすがに母としても領主としても、それを認めるつもりはない。
「セレス……ローシャとの
だが、セレスティーナはそんなイリスの言葉を
「母上。お
「セレス。そんなに意地を張らなくても良いのですよ。異世界人ただ1騎で何が出来るというのです。これだけの戦力差。
セレスティーナのみならず、カミラもまた
いかにシズクに幼樹の村での恩義があるとは言え、それはセレスティーナという
カミラ自身は一族を割ってでも
せめてもの
そんなカミラを安心させるように軽くうなずくと、セレスティーナは改めてイリスに向き直った。
「母上。この
思いもかけない
「セレス。どういうことですか?」
だが、セレスティーナはそれに答えることは無く
「母上。
†
「異世界人め、勝ち目が無いと
シズクの《
ロシーニアの指揮に従い、左右から3個小隊15騎づつで
それに対してシズクが取る行動はどちらか片方から先に
そのどちらかのはずだった。
しかし、シズクはそのどちらも取らずにまっすぐに
自然と2つの部隊が合流して
この行動も予想していないわけではなかったが、可能性は低いと判断されていた。
すれ
予想通りに3騎があっという間に
その後、残った部隊はシズクの背後から
「……くっ、1人で
もはやここまでと小隊長は《
「なっ!?」
いつ、反転したのか目の前に
「これで6機っと!」
急降下からの
何しろ、まだ20騎以上も残っているのだ。先は長い。
「それにしても、やっぱり
思えばセレスティーナと初めて
すっかり
よくよく考えれば、あの時も今回もセレスティーナ
バレルロールにも似た螺旋機動のまま
「っと、
速度を殺さずに角速度に
「7機!」
『小隊長!?』
もっとも動きが良くもっとも通信回線の密度の高い《
これで9機。まだ1/3にも届かない。
しかし、その9機のうち3機は小隊長が
意図的に指揮官機を狙い撃つことで、残った騎士たちは統制された動きが出来なくなるはずだ。
「ぼちぼち
†
「……信じられん」
ロシーニアの
騎数こそまだ20騎以上残っているが、小隊長を
ロシーニアの
ロシーニアの指揮と
そういった空白の
まるで最初からその
『ロシーニア様!?』
エマニアの意識が
気がつけばロシーニアの
原因は明らかだ。
小隊長を失った隊の
今、
『エマニア! 私たちで時間を
同じくロシーニアの
世界樹の
今、戦わずしていつ戦うというのか。
「ロシーニア様! 私とアマーニアが出ます! その間に部隊の再編を!」
ロシーニアの返事を待たず、エマニアはシズクの待つ雲海へと《
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