第32話奴隷ゴンザレス②

 帝国がまだ世界覇権を諦めてない頃、前No.8 の帝国の黒き獣ごとエストリア国にあった帝国拠点を潰す。


 あれ、潰したの現No.8だから。





 カストロ公爵として、最強と名高かったキョウ・クジョウを自分の女にする。


 あれ? キョウちゃん、No.0の女になったんだ?

 残念〜、俺が狙ってたのに。

 あれ? No.0ってマジで居るの?


 居ないならキョウちゃんまだ誰のものでもないね、狙っちゃおう。





 カストロ公爵として、エストリア国に領地をもらう。


 ……というか、No.0がなんでカストロ公爵なんだよ?

 あれって俺がNo.8に名乗らされてた詐欺だぞ?

 これも信憑性なし、と。





 自領にて多数の改革を行い、元シースルー国の天才執政官スラハリと騎士団長セボン、大政治家セリーヌを見出す。


 ほえー、人を使うのも上手いんだねぇ、No.0って。

 まあ全てを見通す大軍師なんて言われているもんな。

 でも、これNo.8の領地のことだよね?

 No.0なんて見なかったよ?





 コルラン国との大戦において、並ぶ者のない功績を立て世界ランクNo.1すらも撃退する。


 あ、だからNo.8生きてたんだ。

 No.0が助けたんだな。

 ……でもやっぱりNo.0らしき奴見なかったぞ?


 軍が撤退したからNo.1が退いただけだろ?

 聞けば聞くほど、No.0の噂って適当だな。





 帝国に蔓延はびこっていた邪教集団を当時No.9のソーニャ・タイロンと共に壊滅させる。


 帝国でも活動してたんだなNo.0、あっちこっち行って忙しい奴だな。


 ソーニャちゃんは可愛かったなぁ。流石、帝国の秘宝。


 でも邪教集団の教祖倒したのソーニャちゃんだったし、そこにNo.0居なかったし。

 これもデマか。





 100年以上に渡り、姫巫女という若き力のある女性を犠牲にし続けた暗黒の暴龍を討伐。

 現No.9姫巫女ツバメを救う。

 それを成したのもNo.0という噂。


 俺が追いかけられたの暗黒の暴龍じゃなかったのかな?

 まあ、そうでもないと逃げ切れるわけないか。

 これは見てないし、よく分からない。


 でもほんとNo.0ってなんなの?

 人外のナンバーズを撃退したり助けたり。

 あ、世界最強だったわ。





 滅びる運命にあった部族が救われた。

 その者は神の使徒の叡智により、その部族に命の水を与えた、それもまたNo.0だと伝えられる。


 胡散くさ!

 よくあるエセ宗教の勧誘と一緒じゃね?

 No.0は神々の〜とか。

 ただの詐欺じゃね?





 大国コルラン国首都で、人の多い真っ昼間に堂々とNo.1と戦い、No.1が膝を屈した。


 ……これ、まさか俺のことじゃね?

 あの時、閃光のハムウェイが何か叫んでたから誤解されてるじゃないか……。


 これはNo.0の仕業じゃありません。

 ほんとのほんとに、ただの誤解です。





 世界ランクNo.2のカレン姫を救出し、数十万もの魔獣を撃滅した救国の英雄。


 ほんと、こういうところだよなぁ、No.0の噂って。

 虚実内きょじつない混ぜというか、いい加減というか。


 No.2助けたのメメちゃんだし。

 魔獣を撃滅したのは本当かもしれないけれど。

 でも帝国が罠張って魔獣倒してたとか言う話も聞いたし、No.0が居たかどうかよく分からんね。





 商業連合国を帝国に併合させ、以後、帝国は覇道をやめ、魔獣対策支援に全力を出させるきっかけを作った。

 その時、No.0は滅びたレイド皇国のメリッサ元皇女を愛人として伴っていたそうだ。


 この辺りはそうなのかな? と思う。

 これまたよく分からん。


 美人と噂の元皇女を愛人として連れ回すなんて良いなぁ、としか思わないけれど。





 エール共和国が滅亡の危機に瀕した時、勇者と共に、これを撃退。

 エール共和国を救った。


 キョウちゃん居たね?

 これってNo.0関係ないよね?

 普通にキョウちゃんが頑張ってエール共和国守っただけじゃないか?

 



 うん、どれもNo.0の噂って信憑性ないわ。

 いくつかは俺近くに居たのに、No.0なんて一切見なかったし。

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