異世界の料理に興味津々です

ガシャン

「よし、じゃあいくぞ」

「はい」

「次の勧誘対象だが...」


「ってちょっと待て!!」


「なんですか」

「なんだこれは!?」

「手錠ですね」

「どうして俺に!」

「これ無いと逃げるでしょ?」

「だからっって..これじゃまるで犯罪者だろうが」

「犯罪者でしょうが」


お・ま・え勇者・の・せ・い・で・な!!」


「やれやれ」

「なに心外ですみたいな顔してるんだ!!」

「罪状は痴漢でしたっけ?」

「ぶっとばすぞっ」


「まぁまぁ落ち着てくださいサムエル殿」

「...?そういえばあなたは..」

「王宮にて"賢者"の名をいただいております、ガリウスと申します」

「ほぉ賢者様でしたか」

「今は勇者様に付いて旅をしております」

「そうでしたか。それではどうぞよろしくお願いします」

「いえいえ。...それでどうでしょう?」

「なにが?」


「手錠で繋がれ周りの女性から蔑みの視線を受ける気分はっ!?」

「やっぱかチクショー!コイツ勇者の仲間がマトモなわけねぇなぁ!?」


「はぁはぁ..じゅるり。食い込む手錠の感触、女性陣からの厳しい視線、想像しただけでもゾクゾクが止まりませんなぁ」

「誰か衛兵を!ここに変態がいます!!」

「それはお前だろうが」

「痴漢はしてないって言ってんだろっ....いや、犯罪自体してないが。ってか、そもそもおまえ勇者がいうな!」

「ちなみにそいつロリコンだぞ?」

「もうヤダこいつら!帰らせて!!」

「と、顔合わせはこれくらいにして」

「無視すんなよ!?」


それすら無視してやや強引な顔合わせを終えた勇者は、ちょうど昼頃になるが朝から食事を食ってないことを思い出しサムエルと賢者を連れ近くの食堂に向かう。



◇◆◇



(ふむ。やはり向こうに比べると味はいまいちか)


「どうかしましたか、勇者様?」

「いや、なんでもない。それより先ほどの続きだが....旅は長くなるだろうし、その間の飯を作れる人間が必要だ」

「たしかにな。村や町ならともかく、野外での泊まりには必要なスキルだろう」

「そうですなぁ。それでどなたか目星はついているのでしょうか?」

「あぁ。それについては昨日の謁見の帰りにな...とびっきりのを捕まえておいた」

「そういえば30分ほど姿をみなかったな。あの時か」

「あぁ、その通り」



◇◆◇



 宰相の朝は早い。


「..ん、ぐ、朝ですか」


早くに妻を亡くしたが既に嫡男に家督を渡し、かつ妻一筋だった彼には後妻はいない。

ゆえに今は王宮の一室を寝床として生活している。


「んんん~?今日も元気でちゅね~ゴンザレスちゃんはぁ」


そんな彼の癒しとなっているのはペットの食虫植物"ゴンザレス"。


妻はいなく息子も一人立ちして、宰相という立場のため部下やその他の貴族に腹の内は見せられず、かといって上司陛下にも情けないところは見せられない。

そんな弱みの吐き出せない中間管理職である彼が唯一、素をさらけ出せる相手がゴンザレスしかいなく.....


「さぁ~て水やり水やりっと..........はぁ....最近ますます大変でしてねぇ」


「陛下は勇者のことなるとこっちに丸投げだし、愚かな貴族バカ共は魔王も世界も無視して権力争いだ、そのうえ教団連中は神様頼み以外知らんときた」

「結局、面倒はこっちに回ってくるなんて....おかげでこっちは3時間しか寝てないっての!」


「.....私にやさしい世界はどこにあるのだろうか....いっそ私も召喚されんかな.......」


そんなベットの食虫植物に悩み相談するほど、けっこう弱り切っていた。



「もう私を癒してくれるのは君だけですよ、ゴンザレスちゃ」


ドンドンドン

「失礼します」


シャーッ

「どうした?」


何事もなかったかのようにキリっとした仕事顔に切り替え、一瞬でカーテン裏に"ゴンザレス"を隠したエバルスは部下に顔を向ける。


「実はその、今朝、今月分の食材の帳簿の確認と受け取りに料理長の部屋を訪ねたら留守にしておりまして。扉にこんな手紙が挟まっており...」

「どれ」


"拝啓


 ハリス陛下とエバルス様、その他お世話になっている皆様方におかれましても益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。


この手紙を読んでいただいている頃には私は既に王宮にはいませんかと思いますが、こちらに何かがあったというわけではございませんのでご安心ください。


 さてこの度こういった形で手紙を残させていただきましたのには理由がございます。

誠にこちら都合で申し訳ございませんが、修行の旅に出させていただきます。


そのため宮廷料理長の座を一時退しりぞくことになりますが、私は必ずやこちらに戻ってまいります。



そしてその際には"とんかつ"や"すきやき"、そして"かれーらいす"をマスターし、料理界に大革命を起こすと誓いましょうっ!!


敬具"



「......この"かれーらいす"とやらは?」


「分かりません」

「"すきやき"と"とんかつ"とは?」

「すみませんが...」


「ふむ。"なぜ"は尽きないですが、とりあえず今をなんとかするとして....副料理を一時的に料理長に格上げ、それにともない副料理長補佐も副料理長にあげましょう。補佐の穴は全員でカバーするとして正式な対応は後日に回しましょう」

「いえ、それなのですが..........副料理長も」


「まさか辞めたのですか!?」

「というか宮廷料理人の上から半数以上が料理長についていきました」



なるほど、と。

ここまで聞いて、伝えに来た部下の顔色がやけに悪い理由を理解したエバルスは、


パタリと眠るように倒れた。



「「「エバルス様っー!」」」



◇◆◇



 戻って勇者一行のいる食堂。


「それで、とびっきりって?」

「まぁ、それは合流してからのお楽しみだな」

「正直ロクなことしてない気がするが...」

「まさか、そんな」


「それでは勇者様、料理人の方は解決でしょうか?」

「あぁ、ほぼほぼ問題ないだろう。それでだが、まぁ今の時点で旅のサポートは十分だろうからな、次は戦闘面。必要なのは回復役だ」

「ヒーラーですか。であれば聖力を使った回復術がありますが」

「それはあれか?どんな傷でも一瞬で回復できるとかか?」

「一瞬でとはいきませんね。それに使える聖力は体内にめぐるもののみなので治せる傷の度合いも聖力に左右されます」


「ふむ。では人の手による治療や薬の性能と比べてどうだ?」

「それはさすがに回復術のほうが優れていますね」


「治療師を、そうだな...10は揃えたとして回復術師1人と比べるとどちらの方が効果的だ?」

「そこらの回復術師ともなればさすがに勝てませんが、聖女レベルとなると15人程度と等価と考えていただければ」

「あの女そんなにすごいのか」

「一応、聖女ですから」


「聖力は少なくとも多少の回復術が使えるんだよな?だったら治療師も回復術を使うのか?」

「使えないこともないですが、聖力を使うとなればそれなりに集中力を使いますからね。かえって無駄に気力を削ることになります。ただ」

「ただ?」


「そこそこの聖力を持った者たちが治療師としての訓練を積み、国から認められる国営治療機関"赤十字"というのがありまして」

「ほぉ」

「行きますか?」

賢者おまえもだんだんわかってきなぁ?」

「勇者様ほどではございませんよ、ほほほっ」



「いまさらながらに信じられんな。こんな奴らが勇者と賢者をやってるなんて...」


こうして勇者一行の次のターゲットが決まり、その後も適当な軽口をたたきながら治療施設のある南の方に向かう。



◇◆◇



「こんにちは」

「次の方はこちらに」

「はい、承ります」


基本的に定休日という概念の無いこの世界においては、ほとんど毎日のように患者が訪れ忙しい。



「結構大きいな。さすがは国営といったところか。とりあえず色々と調べてみたいところだが」

「ここは正攻法での勧誘でどうでしょうか?」

「となると一番偉い人間と交渉して使えそうなのを何人か借りるか」

「そうですね。では院長のアデリアに聞いてみましょう。王宮の方で何度か顔を合わせることもあるので知合いですし」

「では頼む」


「なぁ?つっこんでもいいか?こんなマトモに勧誘できるのになんで俺の時はあんなだったんだ?なぁ、おい」


それを無視して勇者は賢者についていく。手近な人間に声をかけ、そこから何だかんだと話が進んで勇者一行が院長室に通される。



◇◆◇



「お初にお目にかかります。私は国から異世界より召喚され、魔王討伐を任命された者です」

「それはそれは.....。本来この国、というか世界の問題なのにわざわざご迷惑をおかけします」


「いえ、こちらも承諾したわけですから、あなたが気にする必要はありません。それでなのですが、この度は魔王討伐の旅にてパーティ内の回復を担当できるものを探しておりまして」

「それでこちらにいらしたと。ということは誰かしら旅の共として連れていきたいという話ですね?」

「はい」

「世界の命運をかけた旅ですから協力したいのはやまやまなのですが、それだけの責任に押しつぶされない者となると中々.....ひとり、いなくもないのですが彼女は...」

「いるのですか?彼女ということは女性ですよね、何か問題が?」


「いえ、問題は無いのですが...いえ、まぁいいでしょう。彼女にはそれなりに仕事があるので抜けられると困るかもしれない、と。とりあえず会ってみてください」


そう言ったアデリア院長がその"彼女"とやらを呼びに行った後。


「ふむ、とりあえず何とかなりそうですね」

「えぇ」

「それにしてもパーティに女性か、他はみんな男だしなぁ。来てくれるか?」

「それについては彼女次第、といったところでしょう。...最悪..」

「今なんか言ったろ」

「言ってない」

「楽しみですね。どんな少女じょせいが来るのか」

「この賢者じじいホントにぶれねぇなっ」


コンコンコン


と、そこへ入室のノックが鳴り、



「こちらの彼女が先ほどの話にあった治療師です」


入ってきた女性はこちらに向き、笑顔で一礼すると「はじめまして、治療師のマリアと申します」と挨拶をする。



◇◆◇



 見た目はブロンドの髪にきめ細やかな肌、顔立ちは整っており一般的に"美人"に分類されるだろう女性である。


年のころは23、24歳といったところだろうか。

初対面の人間に礼儀正しく挨拶する姿を見るに、一般的な礼儀作法などの教養があるだろう事がうかがえる。



「初めまして」

「あなたが勇者様でしょうか?」

「はい、それとこちらが連れの」

「ガリウスです」

「サムエルだ」

「はい、お連れの方もよろしくお願いします」


「それではさっそく、交渉事は頼むぞサムエル」

「えっ俺」


「ではサムエル様、交渉というのはおそらく魔王討伐の旅への同行ですよね?院長から話は聞いてます」

「そ、そうなのですが...」

「ぜひ、同行させてください!」


「...いいのですか?危険な旅になりますよ?」

「かまいません」


「パーティ内には今のところ男性しかいませんが」

「それもかまいません。むしろ....い、いえ大丈夫です」



ここでサムエルは思う。なんだろうこの既視感、と。



「ん?....そうですか。ではこれからよろしくお願いしますね」

「はい」

「それでは、さっそくなのですが」


「いえ、少しお待ちくださいますか?」


「なんでしょう」

「同行させていただくにあたり、こちらにある書類にサインをいただけるでしょうか?」

「サイン、ですか。内容を見せていただいても?」


それに対しニコリと笑ったマリアが書類を差し出す。



◇◆◇



 内容としては予想通りでマリア自身に討伐に関係のないところで損害があった場合の賠償や罰則などだ。


危険な旅へと連れていく上での責任についてつらつらと書かれたものであり、


"妥当なものだな、問題ないのだろう"


と思ったサムエルが.....



「勇者、サインを頼む。パーティリーダーだしな」


「.....いや、ここはお前に頼みたい、サムエル。なんとなくだが、商人としてこういった契約ごとに慣れているお前の方がよさそうだしな。責任を均等にする契約はガリウスと私が直接お前とすればいい」」

「ん?それなら構わないが...」

「わしもそれで依存ありませんぞ」


「.........そうか」


やたら息の合った2人にサインを押し付けられたサムエルが少し不審に思い小さな声で尋ねる。


(なぁ、お前ら...なにか隠してたりしないよな?)

((なにも隠してないよ))

(やけに息ピッタリだな、ほんとか)

((ほんとだよ))


答えを聞いたサムエルはますます怪しさを感じて断ろうとするが...


「あの、すみませんが契約の方は後日でも構いませんか?そのこういった事は日をあらためた方が何かと...」


それを聞いたマリアが一瞬焦った顔を見せるがすぐ元の笑顔に戻し、


「いえ!今ここでお願いします」


「...でも、仲間内での契約がまだなので...」

「それならもう出来てるぞ。あとはお前サムエルのサインだけだ」

「なんであるっ!....すみませんが、やはり後日で、明日でもいいので。というか一旦こちらも契約印を取りに帰らないと...」

「それならこちらに」


と手を差し出してきたマリアと目が合い数秒、


「なんであんたが持ってる!?さてはこいつら勇者と賢者とグルだな!!?」

「しまった!!」



「「「確保ー」」」



その瞬間アデリア院長の掛け声で入ってきた部下たちが一斉にサムエルを捕まえた。



◇◆◇



「すまないサムエル。こうしなければ..」


「またお前か勇者.......。で、今度はなんなんだ」

「........達者でな」

「ホントになんだ!?」


「経緯については私から話しましょう」

「院長...あなたもグルでしたか...」

「すみません。"赤十字ここ"の、いえ、王都のためなのです」

「何が!?」


「実はあそこにいるマリアですが、以前に幼馴染に婚約を破棄されたそうで」

「それは...」


「まぁ幼馴染とその両親は婚約のこと知らなかったそうですが」

「じゃあ、してないじゃん婚約!!」

「昔、渡された雑草のリングを婚約指輪と勘違いしたそうでねぇ。あと5歳の頃にどちらかといえば好きと言われたのを覚えていて」

「重いっ!!」


「ただそれで終わりじゃなくて...周りの友達に婚約の事を話していたこの娘マリアは、それをバカにされて以来ふさぎ込んでしまい」

「たしかに、それは辛いだろうが..」

「"そんなんじゃ一生独り身ねぇ" とか "さんざん化粧自慢してたけどぉ?" とか言っただけなのに、と泣きながら引き籠り...」

「自業自得じゃん!!」


「ですが両親の苦労の甲斐あって何とか部屋から出てきたマリアは、持ち前の"腐った性根"と"アンデットのようなしつこさ"を磨いて見事、治療師の資格を取ることに成功」

「それ褒めてます?」


「そしてカップルが治療に訪れた際には、薬と偽った下剤を盛って


"あぁこのまま別れなければ不幸になるとウース様はおっしゃっているのかも"


と脅したり、若い女性の治療師を男の方にあてがわせ破局をもくろんだり」

「ロクでもねぇなっ!?」


「他にも色々とやらかしてまして....おかげで私は週に4回は王宮に呼ばれて説教されるし、男に飢えた治療師たちがあの娘の取り巻きになり始めるし」

「た、大変なのですね...」



「そしてヤバい評判の広まったマリアに近づく男は、ますます減りまして」

「だから自業自得じゃん!!」


「そしてまたもや王宮に呼び出され、困り果てていた私に声をかけてくださったのが勇者様でした」



「.........ん?」


「元々ガリウスとは顔なじみだったので話も早く、勇者様は私に知恵を貸してくださいました。勇者パーティうちには優良物件いいやつがいるぞ、と」


「やっぱりお前かっー!!...ってかいつの間に...」

「あれだ。料理人の確保の帰りに出くわしてな」

「あの時かーっ!!...くっ、俺がしっかり勇者を見張っていれば...」



「というわけだ。人々を守るのも勇者パーティの役目。おとなしくマリアをもらって婿入りしてくれ」

「くっ....い、嫌だぞ、そんな地雷女」

「と言われてもなぁ。もうこっちは前金いただいてるし」


「それ俺が知らないやつ!」


「ごちそうさまでした、サムエル殿」

賢者じじいてめぇ!!」



「第一、書かないなんて選択肢ないぞ?私が王様にあれやこれや吹き込んだら、国家反逆罪でお前は死刑だ」


「...っ!?だ、だが俺には幼いころからの婚約者が。王都での商売が軌道に乗り始めたら結婚しようと..」

「その娘なら今日の朝、結婚式をあげた」

「なんでっ!?」


「商売商売と構いもせず、今では無一文で犯罪者手前のお前に愛想が尽きたそうだ」

「なっ!?捕まったの昨日だぞ?彼女が知るわけ..」


「俺が教えた」

「お前かっ!?」


「ちなみにお前の家族は結婚を喜んでいたなぁ。わざわざお前の契約印まで届けてくれて。後日、結婚祝いを渡しておいた。"お互いに良い取引ができましたね"だってさ」

「あいつら息子を何だと思ってやがるっ!!」

「と、いうわけでだ。マリアさんもお待ちしているからな。ちゃちゃっとサインを」



「くっ.........」


納得はいかずとも長い商売経験の中、逆らえない流れというものがあるのを知っているサムエルはしぶしぶとペンを取り.....。



◇◆◇



「エバルス、そなたもう体調は大丈夫なのか?なにやら危険な状態だったとか..」


「はい、ですがさすがに夢の中で妻に出会ったときはダメかと思いましたが、なんとか持ち直しまして。そして陛下にまでご心配をおかけするとは...」

「良いぞ、気にするでない。なんでも料理長等が行方不明だとか...」

「はい。現在、捜索に人を割きつつ、代理の者も探しております」


「そうか...そちらについては頼んだぞ。....さて今回呼び出した件についてだが...」

「勇者様からの手紙があったとか」

「うむ」


ハリス王から手紙を渡されたエバルスは恐る恐る中身を確認する。



 "突然このような手紙を届けることになってしまい申し訳ありません。

また、このような形で失礼ですが、実は陛下にお願いしたいことがございまして。

魔王討伐に必要なことですので、ぜひお力添えいただけませんでしょうか。


 実はこの度、私の大切な仲間であるサムエルが思い続けてきた相手と見事結ばれまして。

つきましてはサムエルの長年の思いが実った事をできるだけ多くの者に祝っていただきたく大々的な婚約披露宴を行いたいと思っております。


ただそれだけの人を集めることのできる会場となると借りるのも難しく.......。



 そこで陛下にお力添えいただきたいのです。


警備が厳しく何人なんぴとも侵入を許さないような施設でかつ、

大勢の人間に婚約した"ふたりの顔"がよく見えるような会場を用意していただけないでしょうか"



「どうだエバルス」

「....一つ聞きたいことが」

「なんだ」

「なぜ、これを私に?」

「......いろいろと忙しいところすまないが、これの手配を頼めるか?」



こうして、さらなる面倒ごとの予感を覚えたエバルスは

......まるで息を引き取るように静かに


...パタリと倒れた。



「エバルーースっ!!?」


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